| ベントレーは顧客への「カスタムの提案」を行うことでそのカスタム比率を大きく向上させている |
そしてベントレーのカスタム部門はいかなる要望をも実現できるだけの能力を名ね備えている
さて、ベントレーが「史上初の」ツートンカラーを採用したベンテイガEWB(エクステンデットホイールベース)を公開。
これまでベンテイガEWBにツートンカラーがなかったというのが驚きではありますが、まるでマンソリーがカスタムしたかのような色鮮やかな仕様にも驚かされます。
なお、この「マリナー」というのはベントレーのパーソナリゼーション部門であり、通常オプションの範囲では対応ができないようなパーソナルオーダーを受けていることでも知られ、現在ベントレーでは(1年前の30%と比較して)このマリナーの利用率が75%にまで向上しているというので、ベントレーの顧客の多くが「自分だけのカスタム仕様」を求めているということがわかります。
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カスタム仕様のベントレー・ベンテイガEWBはこんな仕様を持っている
そして今回ベントレーが公開したベンテイガEWBのボディカラーはキングフィッシャーブルー、そしてブラックのアクセントにインテリアにはインペリアルブルーにオレンジが用いられています。
なお、ベントレーによると、マリナーにはすでに「460億通りの」組み合わせからなる選択肢が用意されているそうですが、このベンテイガEWBをオーダーしたオーナーも当初はそれらの中から仕様を選択しようと考えたものの、マリナーのデザイン マネージャーであるフィル・ディーン氏からの提案によってこの仕様へと行き着いたのだそう。
ちなみにこのオーナーは米国カリフォルニア州在住だとされ、この仕様決めは現地のディーラー(ベントレー・ニューポートビーチ)にて行ったそうですが、本国でなくとも米国のディーラーにもマリナーのスペシャリスト(前出のフィル・ディーン氏)が常駐しており、この仕様は同氏の助けなくしては実現しなかったといいます。
実際のところ、オーナーからすると「460億通り」すべてを確認することすら難しく、さらにはその範囲を超えて何ができるのかを知ることは不可能ですが、ベントレー側の人であれば「何ができるのか」を把握しており、それを顧客に提案することも可能となるわけですね。
このベントレー・ベンテイガEWBでは「初の試み」がなされる
かくしてこのベンテイガEWBのオーナーはマリナーのスペシャリストから様々な提案を受け、ボディカラーについてはこの鮮やかなキングフィッシャーブルーに決定したものの、コントラストを設けたかったためにブラックとのツートン仕様を希望したそうですが、その時点で(ベントレーは)ベンテイガEWBではツートン仕様を製作したことがなく、よってこの仕様はベントレーのペイント部門との調整によってようやく実現したのだそう。※この事例のお陰で現在では他の顧客もツートン仕様のベンテイガEWBを選択できるようになった
マリナーのコミッションであれば、何でも可能です。 私たちはニューポートビーチのショールームで仕様について話し合い始めましたが、細部をすべて検討するにはさらに時間が必要であることがすぐに明らかになり、度重なる調整によってようやくこの仕様が実現したのです。
マリナー スペシャリスト フィル・ディーン
このベンテイガEWBはいかにマリナーがチャレンジングであるか、そしていかにマリナーの再現能力が高いかを示した例であるとも考えられますが、同時にマリナーの「顧客への共感力」がどれほど高いかを示す一つの例であるとも考えられます。
実際のところ、マリナーは顧客と一緒にカスタム仕様を作り上げてゆく過程を「共同キュレーション」と呼んでおり、ベントレー自身もこれを推奨しているのだそう。
つまりマリナーのスペシャリストは豊富な知識をもってその顧客に「ベントレーが何をできるのか」を広く勧めてゆく伝道師であるともいえますが、これによってマリナーの利用率が大きく拡大したということになりそうですね。
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参照:Bentley