| サウンド次第では、ピュアエレクトリックカーはガソリン車以上に「楽しい」乗り物となりそうだ |
ロータスが英国の音楽プロデューサーであるパトリック・パトリキオス氏と共同にて作成した、エヴァイヤの「近接走行音(疑似サウンド)」を公開。
現在多くの自動車メーカーがこういった疑似サウンドを(EV向けに)開発しており、メルセデスAMGはリンキン・パークとのタッグにてサウンドを開発していると報じられ、ポルシェは「タイカン」に対してV8エンジンとリニアモーターカーとの合成音のようなサウンドを付与しています。
そのサウンドはロータスと本質的に結びついていなければならない
パトリック・パトリキオス氏はロータスの本拠地であるへセルを訪問し、そこで何をすべきかをロータスと協議した結果、「ロータスのエレクトリックカーには、ロータスと本質的に結びついたサウンドを与えねばならない」という結論へと達することに。
よって、そこでフィーチャーされたのが「タイプ49(F1マシン)」ということになりますが、ガソリンエンジンという「失われつつある存在」の特徴(サウンド)をエレクトリックカーという「未来の乗り物」にそのまま反映させるのものナンセンスということなのか、サンプリングしたタイプ49のエンジン音から「周波数」を取り込んだ後にまったく新しい音源を作成しています。
実際に動画にて確認すると、それはまったく未知のサウンドのようにも聞こえ、まさにエヴァイヤにぴったりという感じ。
加えて同氏が重要視したのは「クルマとドライバーとのコネクション」ということで、サウンドが感情を揺さぶり、ロータスとのコネクションを密接にする、とも。
たしかに「サウンド」が人の感情に与える効果は非常に大きく、たとえば映画における「音楽」も同様で、それがあるのとないのとでは大きな違いがあると考えられます。
よって、「電気自動車が楽しくない」とされるのが「ガソリンエンジンのような、興奮を掻き立てるサウンドがない」からだとすれば、ガソリンエンジン以上に刺激的なサウンドを与えた場合には「ガソリン車よりも楽しい乗りもの」となる可能性も秘めており、その意味ではEV、とくにスポーツモデルは無限の可能性を秘めており、新しい価値観をぼくらに示してくれるのかもしれません。
参考までに、パトリック・パトリキオス氏は、エヴァイヤの走行音のほか、起動時のサウンドなど各種チャイムの製作も担当している、とのこと。
ロータス・タイプ49はこんなF1マシン
ロータス・タイプ49(ロータス49)は1967年のオランダGPにてジム・クラークのドライブによりデビューし、その年のレースにおいては「(出走した)9戦すべて」ポールポジションを獲得したという伝説のレーシングカー。
翌年にはグラハム・ヒルがタイプ49にてドライバーズ・チャンピオンシップを獲得しています。
設計はもちろんコーリン・チャップマン、そして搭載されるエンジンは(ノーズにロゴがある通り)フォード・コスワースDFVですが、タイプ49はこのコスワース製DFVエンジンを積んだ最初のF1マシンでもあり、ロータス自身もこのエンジンの開発に関わっていて、その意味でも「もっともロータスらしい、そしてエンジンサウンドが特徴的な」一台だと言えるかもしれません。
なお、タイプ49は改良を受けながら1970年までF1グランプリを走ることになり、1968年からこの「(スポンサーの意向を反映した)ゴールドリーフカラー」を身にまとっています。
ロータス・エヴァイヤの疑似走行音を紹介する動画はこちら
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参照:Lotus Cars