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ブガッティ/ランボルギーニCEO「ガソリンエンジンを可能な限り存続させたい」。どうりで親会社のVWから煙たがれるワケだ・・・。

2020/12/15

ランボルギーニ・アヴェンタドール

| ここまで自動車メーカーによって対応方針が分かれる時代も珍しい |

さて、2030年の「ガソリン車の新車販売禁止」にて揺れに揺れる自動車業界。

特に影響を受けるのはエレクトリック化とあまり相性が良くないスポーツカーメーカーということになりそうですが、マクラーレンはこの2030年問題に完全対応し、アストンマーティンは2030年以降もガソリンエンジンを作り続けるとコメントしています。

ブガッティとランボルギーニは「ガソリンエンジンの継続を希望」

現在フォルクスワーゲングループはエレクトリック化に対して大規模投資を行っており、ポルシェとアウディを筆頭に電動化を強力に推進しているものの、同じグループに属するブガッティとランボルギーニは「大排気量マルチシリンダーエンジンのみしかラインアップされておらず、ハイブリッドが存在しない」という稀有なメーカー。※限定車を除く

ブガッティに至っては8リッターW16、ランボルギーニは4リッターV8、5.2リッターV10、6.5リッターV12エンジンしかないという、環境主義者からすると噴飯モノの構成となっていますが、両社にてCEOを努めるステファン・ヴィンケルマン氏によると「ガソリンエンジンを可能な限り継続したい」。

ランボルギーニ・ウラカン

たしかにステファン・ヴィンケルマンCEOは以前にも「行けるところまでブガッティはガソリンエンジンで行く」とコメントしており、さらには「ブガッティのオーナーはそうそうブガッティをガレージから出すことはなく、シロンだと平均して年間1,000マイル(約1,600キロ)しか走っていない」とのこと。

つまりは「燃費」ではなく、単純なガソリン消費量だけで考えると「ブガッティは環境に優しいクルマである」ということですね。

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なお、この方向性は当然ながら親会社のフォルクスワーゲンとは異なるものであり、どうりでフォルクスワーゲンが「切り離したがる」ワケだ、と思います。

ランボルギーニ・アヴェンタドール
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エレクトリック技術にはまだまだ課題が多い

そしてステファン・ヴィンケルマンCEOが語るには「現在のエレクトリック技術については課題が多い」とし、それは充電時間やパフォーマンス、コストや劣化の点において。

スーパーカー、ハイパーカーにとって満足が行くサイズのバッテリーを積むとコストが高くなり、そして容量が多いと充電時間も長くなってしまうことに。

そしてリチウムイオンバッテリーだと年間で数%の性能劣化があり、これも「パフォーマンスのプライオリティが高い」スーパーカーやハイパーカーにとっては致命的ということになりそうです。

ランボルギーニは限定モデルながらもシアンFKP37 / シアン・ロードスターにおいてハイブリッド化を行っていますが、こちらはリチウムイオンバッテリーのかわりにスーパーキャパシタを使用しており、しかしこちらは容量が小さくコストが高いために量産車に使用するのは難しそう。

現在ランボルギーニはアヴェンタドール後継モデル、ウラカン後継モデル、そしてウルスPHEVの開発を進めているものと思われ、しかしまだまだ解決べき問題が多かったり、そして検討すべき方向性が多数残されているのかもしれません。

ブルーのランボルギーニ・ウラカン

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参照: Top Gear

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