ブガッティ・シロンのヘッドライトが左右2378万円で販売中。新型ポルシェ911カレラGTS4の2365よりも高く、VWパサートのランプの「105倍」。なぜブガッティのパーツはこんなに高いのか

Image：ebay

｜　絶対的な生産数が少なく、その割に破格の性能を求められるため、そのパーツは（開発費を含めると）どうしても高価になってしまう　｜

生産台数が少ないトゥールビヨンのパーツは「さらに高価」であると思われる

さて、ブガッティのクルマはその車両価格が非常に高価であることに加え、維持費がとんでもなく高額にのぼることが度々報じられています、今回もそういった「伝説」を上書きするアイテムがebayに登場しています。

この出品物は「シロンのヘッドライト左右ペア」で、ピュールスポール（ピュアスポーツ）およびスーパースポーツ300+に適合するとされ、出品価格はなんと147,000ユーロ、つまり現在の為替レートでは2378万円、つまり新型ポルシェ911カレラGTSの2254万円、911カレラGTS4の2365万円よりも高価であり、おなじくebayに出品されているフォルクスワーゲン・パサートのヘッドライト（両方）の出品価格である1,399ユーロのなんと「105倍」。

とにかくブガッティのクルマを維持するコストはハンパない

上述の通り、ブガッティ車を維持するには相当な費用がかかり、よってブガッティ自らがそういった消費者の不安を解消するために「安心パック（ただしこれも相当な出費である）」を用意していることでもそのレベルがわかろうというもの。

さらに「プライベートジェットのほうが維持費が安い」という声も聞かれるほどで、そこから推測するにこのヘッドライトの価格も「妥当」な範囲なのかもしれませんね。

これまでにネット上を賑わせたブガッティ・シロンの修理・維持コストだと、テールランプ1つで1万ドル（145万円、これはむしろ安く思える）、交換用のキーが13,547ドル（197万円）、タイヤセット8,449ドル（123万円）、フロントブレーキローター18,317ドル（265万円）、フロントブレーキパッド6,764ドル（97万円）、リアブレーキローター18,317ドル（265万円）、リアブレーキパッド4,024ドル（58万円）、トランスミッション185,000ドル（2680万円）、年間点検費用11,500ドル（167万円）といったものも。

なお、シロンよりもヴェイロンのほうが維持費がかかることが知られていて、これは当時ヴェイロンの性能を担保するためのパーツやノウハウがなく、そのほとんどすべてが専用に開発されたため（現代ではこのノウハウが蓄積され、このレベルのパーツやコンポーネントを提供するサプライヤーも少なくはない）。

たとえば油脂類の交換は1回25,000ドル（362万円）、タイヤ交換にはさらに38,000ドル（550万円）、タイヤ交換2回につき1回の交換、あるいは10,000マイルごとに1回交換する必要があるホイールは50,000ドル（724万円）、ターボチャージャーの交換に6,400ドル（93万円）のパーツ代と9,000ドル（130万円）の工賃、燃料タンクの交換に20,000ドル（290万円）の部品代と22,000円（319万円）の工賃がかかると示された例もよく知られています。

参考までに、ブガッティのオイル交換がここまで高額になるのは「普通の車のようにオイルを抜いて、同じようにオイルを補充できないため」。

時速400キロ以上の速度で走行しても問題が生じないよう各パネルはしっかりとボルトで留められており（つまり開閉式ではない）、これを外して作業を行う必要があるからで、このほかにも様々な”障壁”が存在しています。

そしておそらく、最新モデルであるトゥールビヨンの維持費はさらに高い（なんせV16エンジンとハイブリッドシステムを搭載している）と考えてよく、納車が開始された後にはその驚愕のコストがネット上を賑わせることとなりそうですね。

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参照：ebay, Motor1