| アルペングローコンセプトからデザインが変更されるも「より未来的に」 |
ルノーグループはどうやら水素を全面に押し出しサバイバルレースを走るようだ
さて、アルピーヌが水素内燃エンジンを搭載するハイパーカー、「アルペングローHy4」を発表。
これは2022年に発表されたアルペングローコンセプトの発展版ということになりますが、たしかに当時も「単なるコンセプトカーではなく、ブランドのマニフェストである」と語られており、アルピーヌの未来を示唆する存在であることが明かされていたわけですね。
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アルピーヌは現在大きく揺れ動いている
現在のアルピーヌはルノーR.S.を引き継ぐ形でルノーグループのハイパフォーマンスブランドとして機能していますが、アメリカ進出やF1など様々な方面に活躍の場を広げており、しかしその一方ではCEOが突如交代したり、市販車の開発におけるロータスとの提携を打ち切るなど不安定な状態が続きます。
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そして今回アルピーヌ・モータースポーツ副社長、ブルーノ・ファミン氏がこのアルペングローHy4の発表に際し語ったのは「私たちは水素内燃エンジンが非常に有望な解決策であると考えています。アルペングローのプロトタイプはこれを完璧に示しており、明日の水素エンジンを開発するための真の”走る技術研究所”です」。
つまりアルピーヌは今後、水素に注力するであろうことを示唆しており、トヨタ同様に2026年からル・マン24時間レースに新設される「水素」カテゴリへの参戦を目論んでいるのだとも考えられます。
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アルペングローHy4はルノーグループの将来を示すクルマでもある
このアルペングローH4yに搭載されるパワートレインは水素を燃焼させて340馬力を発生する2.0リッターのターボチャージャー付き直列4気筒エンジン(これがHy4の命名の由来でもある)で、しかし将来的にはV6エンジンも用意される、とのこと。
ひとまずこの4気筒バージョンはスパ・フランコルシャンにてデモンストレーションが行われ、その後6月14日にはフランスにて開催される第92回ル・マン24時間レース(サルト・サーキット)でのテストが続きます。※V6プロトタイプは今年下半期にデモ走行がなされる予定
上述の通りアルピーヌはルノー・グループの一員であり、アルピーヌはプレスリリースの中で「水素ソリューションはさまざまな方法で検討されており」、「2040年までにヨーロッパで、2050年までに世界中でカーボンニュートラル目標に貢献する」と述べていますが、ルノー・グループはすでに燃料電池技術を小型商用車に搭載し、水素充電ステーションの提供も行っており、さらには「都市外での高出力の商業用途や特定のスポーツ用途向けの水素燃焼エンジン」にも取り組んでいるため、グループ挙げての「水素」普及に努めているのだとも考えられます。
一方、すでに述べたようにアルピーヌそのものの方向性は「揺れ動いて」おり、なんどか今までに掲げられた計画が修正されていますが、今後発売されるという「7モデル」についてもパワートレーンが(昨今のEV市場の成長鈍化にあわせ)ピュアエレクトリックからこの水素へと変更される可能性もあり、しかしまだ水素エンジンは開発の初期段階にあるために今後どうなるのかは一切不明。
そして不明といえばこのアルペングローの未来も同様で、WECに参戦するとしてもその後「公道走行可能なハイパーカーとして」市販されるのかどうかなどナゾが多く、しかし実際に発売されれば「水素」という排他性をもって富裕層の興味を惹くことができるのかもしれません。
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参照:Alpine