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アルピーヌ、1000馬力のV6ハイブリッドスーパーカーを開発中。デビューは2028年を予定し「十分にその市場はある」

アルピーヌ、1000馬力のV6ハイブリッドスーパーカーを開発中。デビューは2028年を予定し「十分にその市場はある」

Image:Alpine

| アルピーヌ、ブランド史上最強の1000馬力スーパーカーを計画中 |

アルピーヌ、真のグローバルブランドへ飛躍なるか?

フランスのスポーツカーブランド Alpine(アルピーヌ) が、1000馬力を誇る次世代スーパーカーの開発を正式発表。

この発表は、2025年に開催された新型EV「アルピーヌ A390」のお披露目会にて、ルノーグループCEOのルカ・デ・メオ氏によって行われたものです。

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エンジンとEVの融合:V6+2モーター構成のハイブリッドパワートレイン

アルピーヌのCEO、フィリップ・クリエフ氏がイギリスのTop Gear誌に語った内容によると、このスーパーカーは以下の特徴を持つとされています。

  • カーボンファイバーとアルミニウム製シャシー
  • ターボチャージャー付きV6エンジン(後輪駆動)
  • フロントに2基の電動モーター(トルクベクタリング機能付き)
  • システム総出力:約1000馬力

つまりはV6エンジンと2モーターによる「ハイブリッド」で、おそらくはガソリンエンジンをリアミッドに搭載し、後輪をガソリンエンジンで駆動しつつ、前輪をエレクトリックモーターで駆動する「4WD」ということに。

構成は微妙に異なるものの、フェラーリSF90ストラダーレやポルシェ918スパイダー、ランボルギーニ・レヴエルトと似たパッケージを持つと考えてよく、内燃機関とエレクトリックモーターとの高次元な融合によるパフォーマンスが期待されています。

パワートレインは「Hypertech」が開発中

このV6ハイブリッドパワートレインは、ルノーグループ傘下の「ハイパーテック(Hypertech)」部門にて開発が進められ、その開発拠点は、世界耐久選手権(WEC)を視野に入れた技術拠点「ワールド・エンデュアランス・テクニカル・センター(World Endurance Technical Centre)」。

つまり、モータースポーツでのノウハウを活かしたスーパーカー(あるいはハイパーカー)になる可能性が高いと見られていますが、近年では「市販車とレーシングカーとの間でパワートレーンの基本設計を共有する例」がフェラーリ、ランボルギーニでも見られ、これはひとつのトレンドなのかもしれません(もともとスーパーカー / ハイパーカーは販売台数が少なく、開発コストを吸収しようとなるとこの方法が有効である。されにモータースポーツ参戦のためのエクスキューズとしても機能し、近年のモータースポーツブームのひとつの恩恵でもあると考えられる)。

ALPINE A390 GTS (AM1F1)

Image:Alpine

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アルペングロウ・コンセプトとは「全く違う」デザインに

気になるデザインについて、 フィリップ・クリエフ氏は「Alpenglow(アルペングロウ)コンセプトとは全く異なる」と明言。
「どう違うのか」は現時点ではわかっておらず、「新しいデザイン言語を採用するのか」あるいは「より実用的なデザインになるのか」はナゾのまま。

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Image:Alpine

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スーパーカー開発の3つの目的とは?

このプロジェクトの意義について、 フィリップ・クリエフ氏は以下の3点を挙げています。

  1. ブランド価値の強化
     「スーパーカーはブランド全体を牽引する象徴的な存在」
  2. イノベーションの実験場
     「技術革新はまずスーパーカーで試し、やがて量産モデルやルノーグループ全体に波及する」
  3. ビジネスとしても成立
     「開発コストに見合う収益性を見込んでいる」
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Image:Alpine

デビューは2028年──アルピーヌの未来を担うフラッグシップ誕生へ

このアルピーヌ初の1000馬力級スーパーカーは、2028年に正式発表予定。
電動化とモータースポーツの融合というテーマを背負い、「次世代フレンチ・スーパーカーの象徴」となる日が近づいています。

現在アルピーヌの存在感は「強い」とはいえず、ルノーとしては「ルノーR.S.」にて展開していたプログラムをすべてアルピーヌへと移管した以上、アルピーヌには「もっと頑張ってもらわないと」ならない状態です。

とくにスポーツカーやスーパーカーにとって最大となる「北米」において、そのプレゼンスは「まだまだ弱く」、モータースポーツでの参戦範囲の拡大、そして成功とともにその名を広げ、市販車の販売とリンクさせるという手法は納得ができるもの。

ルノーグループの戦略の中で、アルピーヌは単なるスポーツカーブランドから、技術と感性を両立した革新の象徴へと進化するという使命を課せられており、1,000馬力というスーパーカーは、その旗印となるべき存在なのかもしれません。

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参照:TopGear

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