
| 対外的には強気を貫きつつ、内部では「最悪の事態」を予測していた |
アウディの2026年の販売計画が「大幅な右肩下がり」であることが内部資料から明らかに。
公には強気な姿勢を見せつつも、内部では極めて厳しい現実を見据えている実態が浮き彫りとなっています。
この記事の要約
- 内部情報の漏洩: 訴訟関係資料により、アウディの2026年米国販売予測が144,000台であることが判明。2023年のピーク時から37%減という壊滅的数字
- ライバルとの格差: BMWやメルセデス・ベンツ、レクサスが過去最高益を更新する中、アウディだけが独り負けの状態
- トランプ関税の直撃: 米国に工場を持たないアウディは関税の影響をモロに受け、さらに2026年モデルでの値上げが追い打ちに
- 起死回生の策は?: 2026年に投入予定の新型旗艦SUV「Q9」や「Q7」の刷新が崩壊する勢いを止められるかが焦点
-
-
アウディが2025年実績を発表、販売台数減なるも「EV記録更新」で見えた驚愕の逆転シナリオとは
Image:Audi | 構造変更が進む中、現在の業績は単純に「台数」だけでは語れない この記事の要点まとめ EVが過去最高を記録: 電気自動車の納車台数が前年比約36%増の22万3,000台超え 苦 ...
続きを見る
表向きの「楽観」と、裏側の「悲鳴」
「我々は成長を確信しており、来年に対しても楽観的だ」——アウディの広報担当者はそう語ります。
しかし、ニューヨーク州のディーラーから提起された訴訟(内容は不明)の中で明らかになった「本音」の数字は、それとは正反対の絶望的なもので、この内部資料によると、アウディが描く2026年の米国販売目標はわずか14万4,000台。
これはアウディが黄金期を謳歌していた2015〜2019年の「年間20万台超え」という実績から大きく後退し、2012年以来のワースト記録を更新する可能性を示唆しています。
-
-
アウディもついにメルセデス・ベンツGクラスのライバル投入へ?「夢をあきらめるな」とCEOが語る新型オフローダー計画とは
| ここ最近のアウディは「これまでにない」動きを見せている | まさかアウディがGクラスに挑むとは さて、ここ最近「今までにない」動きを見せるアウディ。 大きなものとしては「コンセプトC」を発表し”T ...
続きを見る
ライバルは「過去最高」、アウディは「過去最低」
アウディの苦境が際立つのは、ライバルである他のラグジュアリーブランドが好調を維持しているからで・・・。
- BMW: 昨年には過去最高の38万8,897台を販売。7年連続の成長を遂げ、今年もさらなる増加を予測
- メルセデス・ベンツ: 今年は約7%増の32万5,000台を見込む強気の設定
- レクサス: 昨年は37万260台を納車し、過去最高を記録
これら競合他社が米国国内に大規模な生産拠点を持ち、地政学的リスク(関税)を回避しているのに対し、米国工場を持たないアウディは、トランプ政権下の関税政策によって利益と競争力を著しく削られている、というのが現状です。
-
-
BMWが中国の失速を「EV激増」でカバーし2025年は過去最高レベルの販売台数に。次世代モデル「ノイエ・クラッセ」の登場に向けはずみをつける
Image:BMW | 世界が驚く「BMWの底力」――中国市場の減速をどう跳ね返したのか? | 記事の要約(ポイント3選) 逆風下のプラス成長: 中国市場の停滞を欧州・米国での堅調な伸びで相殺し、グル ...
続きを見る
アウディ米国市場:苦境の予測データ
実際のところ、ピーク時からの転落ぶりが数字へと如実に表れていて・・・。
米国販売台数の推移と予測
| 年 | 販売台数 | 状況 |
| 2015-2019年 | 200,000台超 | 5年連続の黄金期 |
| 2023年 | 228,550台 | 過去最高記録 |
| 2025年 | 約164,942台 | 前年比16%の急落 |
| 2026年 (予測) | 144,000台 | 2023年比で37%減 |
戦略:新型「Q9」は救世主になれるか?
この流れを止めるべく、アウディは2026年に向けた「新型車ラッシュ」を計画中。
しかしVWグループ全体での米国工場建設プランが凍結される中、製品力だけで「関税による価格上昇」と「ブランドイメージの低下」を跳ね返せるかは極めて不透明な状況です。
- 新型Q9: 米国の「サッカーママ(子育て世代)」をターゲットにした、待望のフルサイズ3列シートフラッグシップSUV
- Q7 / Q5の刷新: 主力SUVのフルモデルチェンジおよび大幅改良を2026年に実施
- 電動化モデル: A6 e-tronやQ6 e-tronなどの投入で、EV市場での巻き返しを図る
結論:アウディにとって2026年は「生存」をかけた1年
今回の内部予測の露呈は、アウディが米国市場において「かつてのプレミアム御三家」という地位から脱落しかけている残酷な現実を突きつけており、「14万4,000台」という数字が現実のものとなれば、ディーラー網の維持すら困難になる可能性も指摘されています。
2026年に登場する「Q9」がかつてのQ5のような爆発的なヒットを記録できるのか。
アウディの米国における未来は、この大型SUVの成否にすべてがかかっています。
参考:なぜ米国工場がないのが致命的なのか?
BMWはサウスカロライナ州、メルセデス・ベンツはアラバマ州に巨大な工場を持ち、SUVの多くを現地にて生産しています。
対するアウディは、メキシコ工場はあるものの米国本土には拠点がなく、メキシコ生産ではトランプ政権が掲げる輸入関税の影響を直接受けるため、同じ1,000万円のクルマを売るにしても、アウディだけが数百万円高い関税を上乗せしなければならない(あるいは利益を削らなければならない)という圧倒的ディスアドバンテージを抱えているわけですね。
合わせて読みたい、関連投稿
-
-
ドナルド・トランプ新大統領の影響がポルシェ、ランボルギーニにも?VWグループがカイエン、マカン、ウルスを「関税回避のため」アメリカで生産することを検討中
| VWグループはここで販売や利益を落とすわけにはゆかず、長期的目線に立って投資を行い、現地生産を行う必要があるのかも | 非常に難しい判断ではあるが、「GO」以外の道はないだろう さて、ドナルド・ト ...
続きを見る
-
-
フェラーリがトランプ関税を受け「北米で10%値上げ」。この影響にて中古相場の上昇、ほか市場での値上げも予想される
| フェラーリ所有者にとっては「中古相場の上昇」は「売却価格の上昇」につながるため”好ましい”のかも | 一方、フェラーリ購入するハードルはいっそう高くなるであろう さて、ドナルド・トランプ大統領は「 ...
続きを見る
-
-
富裕層といえど関税に「NO」?ランボルギーニ、米国で27.5%の輸入関税に直面し「さすがに顧客が購入を躊躇している」とコメント。「無駄なお金を使わないからこそ、彼らは大富豪たり得るのです」
| 今まで払う必要がなかった「税金」を徴収されるのには当然ながら抵抗がある | ランボルギーニにとって北米は最大の市場であり、今後「困難」も予想されるが ランボルギーニCEO、ステファン・ヴィンケルマ ...
続きを見る
参照:CARSCOOPS
















