そもそもコストを意識して開発したスープラだけに「売れない」モデルは投入できない
トヨタのスポーツ車両統括責任部長、そして新型スープラの開発を主導してきた多田哲哉氏によると、「もちろんスープラのオープンモデルは考慮している」とのこと。
新型スープラはBMW Z4との共同開発であり、BMW Z4が「オープン」であることを考えると、スープラをオープン化するのは技術的にはさほど難しいことではないと考えられます。
問題は「利益が出るかどうか」
そして多田氏が続けるには「問題は利益が出るかどうか」、つまり需要があるかどうか。
これによって新型スープラのオープンモデルが登場するかどうかが決まるということになりますが、それを知るには発売したのちに一定の動向を見ないと判断は難しそうです(加えてZ4の売れ行きも指標になると思われる)。
新型スープラの開発については「販売価格を”ここまでに抑える”という制限があったとされま、つまりそれはトヨタが”売れる”ラインを見極めて採算性を考えたがためだと思われ、そこまでシビアに新型スープラのコストが管理されているのであれば、新型スープラのオープンモデルについても「発売可否」は相当に厳しく判断されることになりそう。
なお、これまでにスープラはA40/50、A60、A70、A80と4代にわたって存続し、今回の新型スープラで5代目(日本では3代目)。
そしてA70スープラ、A80スープラには「エアロトップ」なる仕様が存在し、これはルーフを「取り外し」できるもの。
要は「タルガトップ」ということで、この他にオープントップモデルは用意されておらず、もし今回A90スープラでオープンが登場すれば「スープラ初のオープンモデル」ということに。
BMW Z4にはクーペモデルが登場?
そして逆にBMW Z4にはクーペモデルが登場するという噂も一部で出ていて、これも「スープラがクーペボディを持つ」からにはZ4も容易にクーペ化できそう。
ちなみにBMW Z4は新型で「3世代目」となりますが、Z4の初代はオープンモデル(ソフトトップ)とクーペが存在し、二代目ではハードトップ化されたためにオープンとクーペが「兼用」に。
そして三代目は初代同様にソフトトップへと戻っているものの「クーペは(今のところ)存在せず」。
新型トヨタ・スープラやBMW Z4のライバルともいえるポルシェ718シリーズ、ジャガーF-TYPEにはそれぞれ「オープン」と「クーペ」が存在し、トヨタ、BMWともに「オープンとクーペ両方を揃えたい」のはやまやまといったところで、しかし市場規模を考えると「現実的には難しい」といったところなのかもしれませんね。