| 巨大キドニーグリル(バーティカルキドニー)は実に合理的な機能を持つようだ |
さて、先日新型4シリーズを発表したばかりのBMWですが、今回は新型M4のフルヌード状態がリーク。
おおよそ予想していた範疇に収まるものの、冷静に見て相当なインパクトでもありますね。
おそらく巨大キドニーグリル(バーチカルキドニー)のサイズは4シリーズと同じだと思われ、しかしその下と両脇のダクト形状が専用となっており、フロントバンパー両脇には大きなダクトがなく、スリット程度にとどまるのが「新しい」と思います。
バーチカルキドニーには本当に意味があった
BMWは巨大キドニーグリル採用の理由の一つとして「エアロダイナミクス」を挙げており、キドニーグリルに吸気を集中させることでフロントバンパーの「その他の部分」を有効に活用でき、これによって空力性能を向上させることができる、と主張。
実際にこの画像を見るに、おそらくバンパー内部のラジエターやインタークーラーは「中央」に集中しているとも考えられ、ロールセンターの適正化とともに、サイドのスリットからエアを抜くことで前面投影面積を”理論上”小さくできているのかもしれません。
そう考えると、このバーチカルキドニーには「中国人の好みに合わせた」というビジュアル上の理由だけではなく、スポーツカーとしての機能上の理由がちゃんとあったということになり、「今まで巨大キドニーグリルをバカにしてごめんよ・・・」と反省しています。
なお、新型4シリーズにおいては、このバーチカルキドニーや新しいホフマイスターキンク(リアクォーターウインドウのデザイン)など新しいデザイン言語が採用されているものの、M440iのリアバンパーサイドのスリット、新型M4のフロントバンパーだと「<_>」という形のアンダー形状など、現行BMWからの意匠もいくつか残されており、BMWは急激な変更ではなく、ゆるやかなデザイン的変化を望んでいる、ということになるのかもしれません。
そしてこちらは新型M4のフロントバンパーのみの画像ですが、バーチカルキドニーの中央部分はナンバープレート装着を前提として「全閉」となっているようですね(そのほかの部分はグリルシャッターが用いられると思われる)。
そしてグリル内はM440iのような3Dメッシュではなく、おそらくBMWとしては初の「横」ルーバーが与えられているのもひとつのトピックですね。
今回、車体後部の画像はないものの、おそらくはリーク済みのM3同様、ボディカラー同色の大型リアディフューザーが与えられるものと思われます。
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現在のところ新型M4のスペックについては公式発表はなく、しかしX3 MやX4 Mと同じS58エンジン(3リッター直6ツインターボ)を採用するものの、M4(コンペティション?)版では500馬力に達するだろう、ということもチラリと語られています。
そしておそらくはM3と同じく4WDが用意され、駆動方式やグレードによって「マニュアル・トランスミッション」「8速AT」が使い分けられることになりそうです。
なお、今回のスパイフォト上のボディカラーは「グレー」に見えますが、これは現在欧州で流行中。
もとはというとアウディの「ナルドグレー」が流行のきっかけだと考えており、これは様々なショップが自社のカスタムカーやチューニングカーにも取り入れていますね。
そしてこのナルドグレーはハイパフォーマンスカーだけではなくシトロエンやアバルト、ミニといったコンパクトカーにまで波及しており、つい最近メルセデス・ベンツも「新色」として発表したばかり。
流行開始から3-4年ほど経過するものの、ますます拡大を見せているのがこの「グレー」でもあり、「ホワイトメタリック」とともに当面のメインストリームとなるのかもしれません。
VIA:BIMMER POST