| BMWの「5万台」はかなり多い |
さて、BMWとアルピナ、スズキがリコールを届け出。
まずはBMWですが、燃料タンクに問題があって燃料が漏れるおそれがある、というもの。
発見の動機は「市場からの報告による」つまりユーザーからのクレームだと思われますが、実際に166件の問題が起きていて、これはけっこうな件数だと言えそうですね。
なお、燃料が漏れると当然ガソリンの匂いがするため、ユーザーとしては比較的発見しやすい部類の不具合でもありますが、当事者からすると「燃えるんじゃないか」と気が気ではないかもしれません。
対象となるのは以下の通りで、合計28車種50,139台という大規模な内容で、2019年通年の販売台数46,814を超える数にのぼっています。
・116i ・118i ・120i ・M135i ・220i ・M235i ・320i ・330i ・320iグランツーリスモ ・328i ・328iグランツーリスモ ・335i ・335iグランツーリスモ ・340i ・アクティブハイブリッド3 ・420i ・430i ・420iグランクーペ ・430iグランクーペ ・428iグランクーペ ・435i ・435iグランクーペ ・440i ・440iグランクーペ ・M2 ・M3 ・M4 |
対策としては燃料タンクを良品に交換するとあり、基準不適合の内容は下記の通り。
タンクを入れ替えるとなると相当な手間とコストがかかり、ディーラーのリソース、そしてBMWジャパンの資金を圧迫することになりそうです(自動車メーカーやインポーター、ディーラーにはこういったリスクが存在する)。
燃料装置において、燃料タンクの溶接方法が不適切なため、当該タンク上部に取り付けられたカバープレートが正しく溶接されていないものがある。そ
国土交通省
のため、走行振動等により溶接部に亀裂が生じ、そのままの状態で使用を続けると、亀裂が進展し、亀裂部位から燃料が漏れるおそれがある。
BMWアルピナも同様の内容でリコール届け出
そしてBMWからパーツの供給を受けて車体を組み立てるアルピナも全く同じ内容にてリコール。
実際に発生した問題はゼロ、もちろん事故もゼロですが、ちょっと面白いのは発見の動機で、「他社からの情報による」となっており、これはつまり「BMWから情報が回ってきた」ということになりそうです。
なお、日本において、輸入車のリコールを届け出るのは「インポーター」ですが、BMWの場合はビー・エム・ダブリュー株式会社、アルピナの場合はニコル・レーシング・ジャパン合同会社。
対象となるのはB3ビターボ、B3ビターボ・ツーリング、B4ビターボ・クーペ、B4ビターボ・カブリオの4車種472台です。
スズキはスイフトをリコール
そしてスズキはスイフトにリコール届け出。
対象となるのは令和2年5月18日~令和2年6月23日に製造された68台のみで、100台以下のため「少数台数リコール枠」に入っています。
内容としては下記の通り。
補助電源モジュールに接続されるハーネスにおいて、作業指示書が不適切なため、車両床下のハーネス保護カバーが組み付けられていないものがある。そのため、走行時の飛び石等により当該ハーネスが断線し、充電できなくなり、そのまま使用を続けると、鉛バッテリが上がり、最悪の場合、エンストや始動不能に至るおそれがある。
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