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BMWが公式に「iM3」は登場しないと語る。「Mという文字は情熱を表し、iのような技術を表現する文字とは相容れない。M3はどんなパワートレーンを積んでもM3です」

2023/12/10

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| BMWは使用しない文字列であっても「予防的に」商標出願を行うことで知られている |

実際に電動版M3が登場した場合には「M3」のあとに何らかの文字がつくのかも

さて、つい先日「BMWがiM3の商標を出願し、これは次期M3のエレクトリック版に使用される呼称なのでは」と話題になりましたが、BMW M社CEO、フランク・ファン・ミール氏が正式に「それはない」と否定することに。

同氏によれば「たとえ電動であっても、Mモデルに ”i” の文字を使用することは決してありません。よってiM3は実現しません」。

そして「なぜならM3はこれまでに4気筒、6気筒、8気筒エンジン、そして自然吸気のもの、ターボチャージャーのものを搭載し、 今ではxDrive(4WD)も搭載されていますが、常にM3のままでした。よってパワートレーンが変わろうともM3はM3です」とも。

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ただしこれはM3が電動化しないという意味ではない

しかしこれはけして「ピュアエレクトリック版のM3が誕生しない」という意味ではなく、フランク・ファン・ミール氏の意図としては単純に「M3はひとつのブランドであり、38年間継続してきたこの名称を変更する気はない」。

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よって、M3のピュアエレクトリックモデルが発売されるとすれば、「コンペティション」「xDrive」のような、なんらかのサブネーム的な文字が与えられるのかもしれません。

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さらにフランク・ファン・ミール氏は「もし我々が(電気自動車の)M3のようなものを作るとしたら、それは常にiのないMと呼ばれることになるでしょう」と繰り返し、しかし「なぜiM3の商標を出願したのか」については触れておらず、しかしこれは他社が取得しないよう、予防的に出願したものかもしれません(実際にBMWは”M””CS””CSL”に係る商標を広く出願している)。

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なお、同氏は「i」はテクノロジーに関する文字であり、「M」はモータースポーツや感情に関するものであることに触れ、よって「M3」という文字列はドライブトレインに依存しないとも語り、これはポルシェにおける「ターボ」のようなものかもしれませんね。

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なお、遅かれ早かれ電動版M3が登場するのは間違いなく、BMWは以前にクワッドモーターを搭載したピュアエレクトリック版Mカーを公開済み。

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そしてBMWはEVに関する特許も多数出願していて、水面下では着々と準備が進んでいるのかもしれません。

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