
Image:BMW Classic
| ”E39” 5シリーズはBMWデザインの金字塔 |
▶ 幻の初期デザインは「まるでアメリカ車」?
「最も美しいBMW」との呼び声も高いE39型5シリーズ。
1996年から2003年にかけて販売されたこのモデルが、2025年でデビューから30周年を迎え、それを記念して、BMWクラシック部門が当時の未公開デザインスケッチをInstagramで公開し、ファンの間で話題となっています。
今回公開されたスケッチは1989年に描かれたもので、デザイナーは同時期にZ3等のデザインを手掛けた永島譲二(Joji Nagashima)氏。
彼がBMWに入社したのは1988年11月なので、このスケッチは入社直後の初期プロジェクトだったのだと考えられます。
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▶ 最終デザインとの違いと共通点
中でも注目されたのが、1枚目のスケッチで、このデザインはまるで1990年代のクライスラー車やダッジ車のようで、「BMWらしさ」とはかけ離れた(おそらくはアメリカ市場での評価を狙ったものだと思われる)低く落ち込んだフロントノーズや横に引き伸ばされたようなボディを持ち、エレガントさより“ボリューム”が勝る印象です。
Image:BMW Classic
2枚目のスケッチは、E39の最終デザインに近い印象。
柔らかく丸みを帯びたフロントフェイスと、バランスの良いボディシルエットは、現在も高く評価されるデザイン要素です(ちょっとシャークノーズっぽいデザインが投入されている)。
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