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BMW「他社さんにはわからないかもしれませんが、ニッチなクーペは非常に重要なのです」。次世代4シリーズEVが示す“低コスト・高シナジー”な隙間戦略とは

BMW「他社さんにはわからないかもしれませんが、ニッチなクーペは非常に重要なのです」。次世代4シリーズEVが示す“低コスト・高シナジー”なニッチ戦略とは

Image:BMW

| BMWはあくまでも独自戦略を走り続ける |

この記事のポイント

  • ニッチモデルの継続: 4シリーズやX4など、スポーティな派生モデルは今後も「容易に」開発・発売される
  • ノイエクラッセの恩恵: モジュール化された次世代プラットフォームにより、異なるボディタイプへの展開コストが激減
  • 内燃機関(ICE)の共存: EV専用のi4だけでなく、ユーロ7適合のガソリン車も並行してラインナップ

「クーペ、そしてクーペSUVは市場から消えてしまうのではないか?」そんな不安を抱くファンも多い中、BMWの開発責任者のヨアヒム・ポスト氏が「(クーペのような)ニッチな派生モデルがいかにブランドにとって重要で、かつ”効率的”に作れるか」について言及することに。

ここで今、最も注目すべきバイエルンの新たな戦略に迫りたいと思います。

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なぜBMWは「ニッチな派生車」を出し続けられるのか?

BMWの開発責任者、ヨアヒム・ポスト氏がAutocarに語った内容によると、4シリーズのような派生モデルのビジネスケース(事業化)の承認を会社から取得するのは「比較的容易」。

その理由は、ベースとなる3シリーズやX3の開発段階から、派生モデル(4シリーズやX4)とのシナジーを計算に入れているからだといい・・・。

  • 開発コストの抑制: まったく新しいクルマを作るのではなく、ベース車との高い共通性(高シナジー)を持たせることで低い工数での開発が可能
  • 顧客ニーズへの対応: 比例してスポーティでダイナミックなデザインを好む層に対し、追加のチャンスを提供できる

特に次世代EVプラットフォーム「ノイエクラッセ」は、その高いモジュール性によってセダンからSUV、そしてクーペへと姿を変えることが「従来よりもはるか安価に実現できる」のだそう。※思い出せないくらい昔、BMWは「EV時代になれば、プラットフォームはひとつで済むようになる」とコメントしていたが、それがついに実現するということに

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Image:BMW

次世代4シリーズ(i4)と注目のスペック

2026年から2027年にかけて登場が期待される次世代4シリーズはEV版(i4)と内燃機関版(4シリーズ)の両方が用意される見込みだといい・・・。

主要予定スペック・特徴

項目詳細内容(予測含む)
プラットフォームEV:Neue Klasse(800Vシステム)/ ICE:改良型CLAR
ボディタイプ2ドアクーペ、コンバーチブル、(継続検討中:グランクーペ)
パワートレインシングルモーター(RWD)、デュアルモーター(AWD)、直6ガソリン等
充電性能800Vアーキテクチャによる超急速充電対応
次世代M4クアッドモーターEV & 直6ガソリンの2本立て

次世代i4は、コンセプトカーで話題となった鋭いルーフラインや、よりダイナミックなプロポーションを採用する可能性が高まっており、現行モデル以上に「攻めた」デザインが期待されています。

市場での位置付けと競合比較

現在、2ドアのフル電動クーペは市場にほとんど存在せず、ポルシェ・タイカンが「EVワゴン」というニッチに進出したように、BMWは4シリーズのEV化によってライバルのいない「ブルーオーシャン」を独走しようとしています。

  • メルセデス・ベンツ: クーペモデルの統合(CLEなど)を進め、ラインナップを整理中
  • アウディ: A5/A6の再編を進めているが、2ドアEVの詳細は未透明

BMWは、他社がラインナップを縮小する中、あえて「効率的に派生車を作る」ことによってスポーツ志向の強いファンの受け皿になろうとしているわけですね。

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BMWの強みは「柔軟性」にある

BMWは少し前、依然として「内燃機関(ICE)への投資を惜しんでいない」とコメントしており、V12エンジン(ただしこれはロールス・ロイスに限る)に加えV8エンジン、直6エンジンの存続についても言及済み。

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前出のポスト氏によれば、BMWは次なる排ガス規制「ユーロ7」に適合する新型ガソリンエンジンの開発において他社よりも大きなアドバンテージを持っているとのことですが、この「ガソリンエンジン」においても、今回話の出た「電動クーペ」同様に”より広い範囲での使用”をはじめから視野に入れて開発しているのだとも思われ、これによってコストが平準化できるのだとも思われます。

さらにBMWは以前から「(他社のように)EVとガソリン車とを作り分ける」のではなく多くの部分にて共通化を図っており、これもまたコストを低減する戦略のひとつということに。

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Image:BMW

そして「コストを下げること」と「より多くの需要を満たすこと」がほぼ同義であるということがここ最近のBMWの発言並びに動きから明らかになってきていますが、ここが多くの自動車メーカーの考える「コストダウン=ターゲットや市場を絞る」という方針とは全く逆で、同じ「コストダウン」ながらもBMWの場合は「ターゲットや市場を拡げる」ことでこれを実現しようとしているのだとも考えられます(より多くの要望を満たすためにより多くの選択肢を提供することを全体に、それらをより安価に作ることをまず考える)。

たしかにこれまでにも「GT」「グランクーペ」のような、BMWならではのモデルが多く展開されてきたことを鑑みるに、今回のポスト氏の発言は「腑に落ちる」ものであり、この「幅広い視点」、そして市場の状況によって(幅広く持った選択肢の中から)最適な方法を採用する柔軟性こそが、不透明な市場におけるBMWの生存戦略ということになりそうです。※そして実際、それはすでに奏功している

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結論:4シリーズはBMWの「情熱と理性」の結晶である

実際のところニッチなモデルはブランドの個性を際立たせ、しかしそれが経営を圧迫しては本末転倒。

ただしBMWは「ノイエ・クラッセ」という武器を使い、賢く(低コストで)、そして情熱的(スポーティ)なクルマを作り続ける道を見出したのだと考えてよく、次世代4シリーズは、単なる移動手段としてのEVではなく、ぼくらがBMWに期待する「駆けぬける歓び」を、最も純粋な形で継承する一台になるものと期待しています。

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参照:Autocar

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