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| 新型M5やX3 M50が牽引、驚異の成長を遂げるBMW Mの最新戦略とは |
記事の要約(ポイント3選)
- 14年連続の快挙: 2025年の販売台数は213,457台。競合他社を圧倒し7年連続でカテゴリー首位を独占
- X3 M50がベストセラー: 電気自動車のi4 M50を抜き、最新のX3 M50がブランドで最も売れたモデルに
- M5シリーズの躍進: 新型M5セダンとツーリングがハイパフォーマンス部門の成長を強力に牽引
BMW Mの快進撃が止まらない。2025年も過去最高の販売台数を記録
BMWのモータースポーツ直系ブランド「BMW M GmbH」が2025年度も驚異的な数字を叩き出したことが明らかに。
公式プレスリリースによるとその販売台数は213,457台にも達して前年の206,582台から3%の成長を記録していますが、これは14年連続の過去最高更新となります。
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さらに驚くべきはBMWブランド全体におけるMモデルの割合で、いまやBMWの新車の約10台に1台(9.8%)が「M」のバッジを冠したモデルとなっており、世界中でハイパフォーマンスカーへの需要が高まっていることが伺えますね。
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2025年と2026年を象徴する主要モデルのスペックと特徴
2025年の成功を支えたのは刷新されたモデルラインナップ。
特にハイパフォーマンスセグメントでは新型M5とM3ファミリーが圧倒的な存在感を示しています。
主要モデル諸元比較表
| モデル | パワートレイン | 最高出力 | 0-100km/h加速等 特徴 |
| 新型 M5 (セダン/ツーリング) | V8ターボ + Mハイブリッド | 535kW / 727hp | 最大トルク1,000Nmの怪物 |
| X3 M50 (2025年最多販売) | 直6ターボ + 48VマイルドHV | 293kW / 398hp | SAVセグメントの絶対王者 |
| M2 CS | 直6 Mツインパワー・ターボ | 390kW / 530hp | ニュル7分25秒5の最速記録 |
| M3 CS Touring | 直6 Mツインパワー・ターボ | 405kW / 551hp | 実用性と走りを極めた一台 |
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市場を牽引した「3つの注目トピック」
- 「X3 M50」が首位奪還: 過去3年間トップだったBEV(電気自動車)のi4 M50を抜き、ガソリンエンジンに電動化技術を組み合わせたX3 M50がベストセラーに返り咲く
- M5ツーリングの復活と高評価: 欧州で権威ある「ゴールデン・ステアリング・ホイール賞」を受賞。効率性と走りの楽しさを両立したMハイブリッドシステムが高い評価を得ている
- MT(マニュアル)設定の継続: M2やM3のエントリーモデルにおいてマニュアルトランスミッションを継続提供しており、純粋なドライビングファンからも熱い支持を集めている
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世界市場でのポジション:なぜBMW Mは選ばれるのか?
BMW「M」はメルセデス「AMG」、アウディ「RS」に対して大きく差をつけており、「競合メーカーを大きく引き離して最も成功した」理由はその多様なパワートレイン戦略にあると見られています。
加えて「マニュアル・トランスミッションを維持していること」「ライバルよりも排気量が大きなエンジンを持つこと」が有利に働いているのは間違いなさそう。
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- 最大の市場: アメリカが72,000台以上を販売し、世界最大のMマーケット
- 圧倒的なシェア: スイスではBMW購入者の4人に1人がMモデルを選択するという驚異的な人気を誇る
- 急成長の中国: 絶対的な販売増加数において、中国市場が最大の伸びを記録
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ライバルのメルセデスAMGやアウディスポーツが電動化への移行に苦戦する場面も見られる中、BMW Mは「ICE(内燃機関)」「プラグインハイブリッド(PHEV)」「EV(電気自動車)」の3本柱を市場に合わせて最適に投入する「技術へのオープン姿勢」が功を奏しており、つまるところライバルに対するリードは「商品の魅力」に加え、「戦略」のなせる技ということになりそうです。
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モータースポーツでの勝利を市販車へフィードバック
2025年、BMW Mはサーキットでも180以上の勝利を挙げており、M4 GT3 EVOやGT4 EVOがニュルブルクリンク24時間レースや鈴鹿1000kmなどで輝かしい成績を収めています。
2026年には新型の「BMW M2 Racing」の導入も控えており、モータースポーツの熱狂がそのまま市販車のブランド価値へと繋がる好循環が生まれているのも見逃せない点でもありますね。※BMWは耐久マシンにおいても「V8」「キドニーグリル」を採用し強調するなど、モータースポーツを市販車とを結びつけようとする姿勢が強い)。
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結論:BMW Mは「走りの未来」を証明した
「電動化時代にハイパフォーマンスカーは生き残れるのか?」という問いに対し、BMW Mは14年連続の増益という結果で答えを出したというのが今回の発表。
これは単に速いだけでなく、日常の使い勝手や最新のデジタル技術、そして環境性能(PHEVやEV)を融合させた戦略が世界中のユーザーに受け入れられていることへの証左であり、2026年は「ノイエ・クラッセ(Neue Klasse)」をベースとした次世代モデルへの期待も高まっている中、BMW Mの黄金時代はまだまだ続くこととなりそうです。
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