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メルセデスAMGが「廃止の方向で進めていた」V8エンジンを一転して復活させるとの報道。Cクラス、EクラスのAMGモデルに搭載され「あのサウンド」が蘇る?

2023/08/06

メルセデス・ベンツ

| メルセデスAMGは巨額を投じて「4気筒エンジン史上最高の」出力を発生させるM139エンジンを実戦投入したところではあるが |

「いかにパワーが出ていようとも」V8エンジンの代わりとすることは難しい?

さて、メルセデスAMGはV8エンジンを捨てて6気筒もしくは4気筒にシフトしている最中ですが、今回「V8を復活させる計画を持っている」というウワサが登場することに。

実際のところメルセデスAMG C63は(C63初の)ターボチャージャー付きプラグインハイブリッド4気筒を搭載しており、次世代メルセデスAMG E63はPHEVターボチャージャー付き直列6気筒を採用すると言われます。

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ただ、メルセデスAMGは4気筒と6気筒には満足しない

しかしながら今回なされた報道によれば「メルセデスAMGは4気筒、そして6気筒には満足していない」とのことで、ただしその理由については言及されず。

現在使用されている”電動ターボ装着の”4気筒エンジン(M139)は技術的に傑作であることは間違いなく、エンジン単体では「自動車史上もっとも強力な4気筒」であり、そしてこれはPHEVとの組み合わせによって驚愕の680馬力を発生します。

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そこで「メルセデスAMGがこれに満足できない」理由を考えてみると、ひとつは顧客からの要望。

メルセデスAMG=V8という印象を持つ顧客も少なくはなく(実際のところ、ぼくにとってもっとも記憶に残るAMGモデルは2世代前のV8エンジン搭載モデルである。よくあんなサウンドを実現したものだと今でも感心する)、現在の4気筒、もしくは6気筒エンジンではそのサウンドを(いかに室内にフェイクサウンドを流そうとも)実現できないのかも。

そしてもうひとつは「重量」で、新型C63 Sは(セダンで)先代C63 Sに比較すると「1,680kgから2,036kgへ」と大きく重量が増加しており、これはいかに大きくパワーアップした上で全輪駆動や後輪操舵を導入したといえども、メルセデスAMGのエンジニアにとっては許容できない状況なのかもしれません。

こういった「外部から」そして「内部から」の不満を考慮すると、メルセデスAMGがV8エンジンを復活させるということについては十分に理解ができようというものですね。

加えて、ライバルであるBMW Mは「4,4リッターV8を維持し」、アウディRSも「5気筒を維持するであろう」ことを考慮するに、ますますメルセデスAMGにとって「4気筒で踏ん張る」ことは難しいのかも。

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メルセデス・ベンツは「勇気ある方向転換」を?

なお、メルセデス・ベンツは時折大きく方向性を変更することがあり、以前だと(ピックアップトラックの)Xクラスにつき、販売が思うように伸びず「これ以上続けても利益が出ない」と判断した際にはアッサリと撤退し、最近だと(あれだけ頑張って拡充した)エントリーモデルを大幅削減するとしています。

そう考えるならば、一時はV8エンジンの引退を決め、4気筒と6気筒に絞るとした方向性を転換したとしても不思議はなく、さらに言うなれば「これからは台数を追求することをやめ、1台あたりの利益を追求する」とした戦略についてもさらに理解が容易になろうというもの(V8エンジン搭載モデルの価格を大きく引き上げ、利益率を高める可能性がある。メルセデスAMGのV8エンジンを求める人は、いかに高額であってもそれを気にしないだろう)。

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現在メルセデス・ベンツはM177型V8エンジンをユーロ7に適合させるためにアップデートしている最中だとも報じられ、CクラスとEクラスのAMGバージョンにこれが「遠くない未来に搭載されるだろう」とも。

更に興味深いのは「もともとCクラスのAMG版は、フロントセクションが標準モデルよりも長く、十分なスペースがあるため」V8エンジンを積むに際して大きな改装が不要だとされることで、となるとメルセデスAMGのエンジニアはこの状況を予見していたのかもしれません。

もちろん、巨額を投じて意発した4気筒エンジンを捨てることも考えられず、メルセデスAMGは(現在のC63のように)「4WD、さらにエレクトリックモードのみで走行でき、環境にも優しい」AMGとしてラインアップされ続けることで顧客の選択肢を拡大することになりそうです(誰もがV8エンジンを求めているわけではない)。※一時はハイパフォーマンスカーにおいても電動化が強く進められたが、ここ1年ほどで少し風向きが変わり、自動車業界全般的にガソリンエンジン再評価の機運が高まっているのも間違いない

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参照:Car and Driver

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