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「不可能だったことが可能になった、出発の年」、1969年に誕生したポルシェ917はこんなクルマ

2019/07/03

| ポルシェ917は”ポルシェにおける、もっとも成功したレーシングカー” |

ポルシェがそのレーシングカー「917」を振り返るコンテンツを公開。
まずは当時の社会情勢に触れ、917が発表された年は「ウッドストック」「コンコルド「月面着陸」といった出来事が相次ぎ、”社会に限界はない”と考えられていた時期であったようです。

そしてテクノロジーの発達とともに「これまで不可能だった」ことが可能となり、様々なジャンルで記録が塗り替えられていたのが1969年。

ポルシェ917はそういった時代に登場していますが、ル・マン24時間レースにて前人未到の387km/hを記録し、同時にフェラーリを破ったマシンとしても知られます。

ポルシェ917はポルシェに最初のル・マンでの勝利をもたらした

こちらは1969年3月10日、ジュネーブ・モーターショーの2日前に完成したプロトタイプ「917 001」。
グループ4のホモロゲーション取得用に25台が製造された、とのこと。
この初号機は1970年9月までに3度の外観変更が行われるものの、「50周年」の節目となる2019年に初期の外観に戻されてポルシェミュージアムに展示中。

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1969年の出来事としては、ビートルズ最後の「屋上」ライブ、コンコルドの就航、月面着陸、ウッドストック・フェスティバルの開催があります。

そしてこちらがル・マン24時間にてポルシェにはじめての優勝をもたらした917。
発表翌年の6月14日に開催されたル・マン24時間レースにて、ハンス・ヘルマン/リチャード・アトウッド組がこの「ポルシェ917ショートテールクーペ(カーナンバー23)にて新たな歴史を刻みます。

なお、現在ポルシェは「自動車史上、もっとも多くの勝利をル・マンで記録したメーカー」としても有名ですね。

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こちらはかの有名な「ピンク・ピッグ(917/20)」。
ずんぐりした車体を持ち、これが原因でスポンサーに「こんなブサイクな、豚のようなクルマにウチの名前をつけたり、カラーリングを施すことはならん」と言われてしまい、ポルシェが「そうか豚か・・・」ということで持ち前の皮肉精神を発揮して豚風のカラー、そして肉の部位を記したもの。

ポルシェによると、ポルシェが命名したのは「ピンクピッグ」ではなく単なる「ピッグ」で、名付けたのはポルシェのデザイナーであったアナトーレ・ラパン。
そのほか、「トリュフハンター」「雌豚ベルタ」という愛称でも呼ばれたとのことですが、「メスブタ」というのはちょっとかわいそうでもありますね(ドイツではさほどひどい印象はないのかも)。

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そしてこちらはポルシェ917「ガルフ」。
この「栄光のル・マン」に登場した”ガルフカラー”は、ポルシェによれば「経済的な事情で誕生した」。
当時ポルシェはモータースポーツ部門を拡大するため、イギリスのJWオートモーティブ・エンジニアリング(レーシングチーム)と提携。
このJWオートモーティブ・エンジニアリングのスポンサーが「ガルフだった」とのこと。

なお、917にはほかに「917LH」「917PA」「917/10K」「917/30K」等のバリエーションが存在。
エンジンはいずれも水平対向12気筒、出力は550~640馬力くらい、車体重量は800キロ前後。

今なお高い人気を誇り、ポルシェがなにかとモチーフにする917ですが、ポルシェの言う通り、1969年はまさに「出発の年」だったのでしょうね。

VIA:Porsche

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