”718”同様、ロードカーとしての復活を希望
ポルシェがそのレーシングカー「917」の50周年を祝い、「917コンセプト」の画像を公開。
ポルシェはジュネーブ・モーターショーにてシャシーナンバー001の917をレストアして公開していますが、今後917を盛り上げてゆく意向なのかもしれません。
なお、ポルシェは直近だと「935」を蘇らせており、過去の資産を活用し始めている、といった印象も。
新型911(992)についてもその内外装に「初代911」の要素を取り入れ、それを強くアピールしていますね。
最近活発化する「過去の資産」の活用傾向
なお、こういった傾向はフェラーリやランボルギーニにも見られ、フェラーリは過去の名車に採用されていたデザインを現代風に解釈した新シリーズ「ICONA(イコナ)」を発表し、その第一弾として「モンツァSP1/SP2」を発売済み。
ランボルギーニだと、各モデルにかつてのクルマに採用されたデザインをモチーフとして採用したり、「J」のネーミングを復活させたりといったところですね。
とにかくここ最近は各社とも過去のヘリテージを活用する方向に動いていますが、これは最近増加する新興国のオーナー、当時を知らない若いオーナーに対して「歴史を示してそれに共感してもらう」ことや、新しく出てくるスーパーカー/ハイパーカーメーカーとの差別化、以前からのファンに対する配慮など様々な側面がありそうです。
ポルシェ917はこういったクルマ
ポルシェ917は1969年に登場したレーシングカーですが、そのバリエーションは多く、「917LH」「917K」「917/20」「917PAスパイダー」「917/10スパイダー」「917/10K」「917/30K」等の派生モデルが存在。
エンジンは水平対向12気筒/4.5リッター~4.9リッターで出力は500馬力以上。
反面車体重量は非常に軽く「600キロ~830キロ」。
多くのレースで輝かしい功績を残し、ポルシェのレーシングカーでは「もっとも成功した」モデルだと言われます。
ポルシェミュージアムでは「シャシーナンバー001」の917に加え、その他現存する917、そして今回公開された917コンセプト(さすがに走行できる状態ではないと思う)の展示を行うとしていますが、かなり大掛かりなイベントとなりそうですね。
今回の「917コンセプト」は文字通りコンセプトモデルであって市販を前提にしているわけではないと思いますが、ポルシェは最近でも「718(やはり過去に活躍したポルシェのレーシングカー)」のネーミングを市販車に与えており、この「917」がロードカーとして復活する可能性があるのかもしれない、とも考えています。
なお、ポルシェはずいぶん前から「ランボルギーニV10、アウディR8の兄弟となる」スーパースポーツを発売するという噂があり、これが実現するのであれば「917」という名称が与えられる可能性もありそうですね。