| 果たして現実的にゲンバラはこのクルマを発売できるのか |
ゲンバラは今年6月に「なんらかのベース車両を持つのではなく、自社オリジナル設計のスーパーカーを発売する」と発表していますが、今回新たな画像が2枚、追加にて公開されています。
ゲンバラはドイツにて1979年に操業を開始したチューナーで、主にポルシェのチューン/カスタムを手掛け、ポルシェ以外だとエンツォフェラーリやマクラーレンMP4-12C、メルセデスSLRマクラーレン等のコンプリートカーを発表。
つまりは超高性能車しかターゲットとしてないチューナーだとも言えます。
発表は2020年、生産開始は2022年
そんなゲンバラが「オリジナルスーパーカー」を作るとなると嫌がおうにでも期待が高まりますが、今のところその名称やコードネームは明かされず。
現在わかっているのは、「プロトタイプが来年早々には公開される」ということ、800馬力以上の出力を持つであろうこと、0−100km/h加速の目標値が2.5秒ということ。
なお、この2.5秒というのはブガッティ・シロン、そしてフェラーリSF90ストラダーレと同等のタイムであり、現在ガソリン車だとこれより速いクルマは存在しない、というレベルのタイムです。
今回、このゲンバラ製スーパーカー(ハイパーカー)がどんなスペックを持つのかは不明ではあるものの、公開された画像を見るにミドシップレイアウトを持つのは間違いなさそう。
エンジンについては自社設計なのか、どこかのメーカーから供給を受けるのか、それとも得意のポルシェのエンジンを改造して使用するのかも謎。
ちょっと疑問なのは、いかに少量生産といえど、こういった「オリジナルの」スーパーカーでも規制の対象になるのではないか、ということ。
さらには安全基準もパスするためにクラッシュテストなども要求されるのではないかと考えたりしますが、そのあたり実際はどうなのか全く不明です(こういった規制や基準をクリアする必要があるため、少量生産メーカーはすでにそれらをパスしている”ベース車両”を用い、自社開発のシャシーを使用しないことが多い)。
チューナーにとって「オリジナルモデル」製造は一つの夢
ちなみにポルシェのチューナーで「オリジナルのクルマを作った」というと同じドイツのRUF(ルーフ)CTRがあり、このクルマは一見すると964世代の911のように見えますが、その中身はカーボンモノコックシャシーにプッシュロッドサスペンションという「レーシングカーと同じ」構造を持っています。
なお、エンジンはポルシェ製のフラットシックスを搭載しており、こちらは自社設計ではない、ということですね(排気量を拡大してターボ化)。
一見レトロな911、しかし中身はカーボンモノコックフレーム、プッシュロッドサス採用!710馬力、最高速360km/hのルーフCTRアニバーサリーが発表
そしてジンガーDLSもやはりオリジナルの車体を持つクルマで(その多くはポルシェをベースにしているとは言われている)、こちらはRUF CTRとは逆にエンジンまでもが「自社設計」。
そのほか、フォードのチューンで知られる「ヘネシー」は”ヴェノム”なるオリジナルモデルをリリースしていますが、その最新版である”ヴェノムF5”はシャシー、エンジンともに完全自社設計だと言われています。※初代ヴェノムはロータス・エリーゼのシャシーを使用していた
VIA:Motor1