| ポルシェ911のレストモッドは多様化の時代に突入 |
ボクはリサイクルには賛成だが、耐久性や匂いという点ではちょっと懸念が残ってしまう
さて、現在ポルシェ911のレストモッドが大人気といったところですが、今回は「カラム(Callum)」なるデザインハウスが新しい概念の911レストモッドコンセプトを公開。
すでに911のレストモッドについてはシンガー・ヴィークル・デザインを筆頭にKaegeやテオン・デザイン、KAMM、ガンサーほか多数が存在しており、それぞれ芸術性、軽量性、パワー、ハンドリングなど様々な特徴を掲げています。
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今度のポルシェ911レストモッドは「サステイナブル」
そして今回911のレストモッドコンセプトを公開した「カラム」については”サステイナブル”を売り物にしており、日常的に廃棄される様々なものからリサイクルした素材にてインテリアが構築されていて、たとえばタマゴの殻もそのひとつ。
カラムはグリーンテック企業であるオタンに相談し、タマゴの殻を樹脂と混ぜ合わせた素材をスイッチトリムに使用していますが、さらにクルミを混ぜてリサイクル率が78%から84%にアップさせることもできるとしています。
そしてコーヒーパルプはダッシュボードのアッパー素材に。
そのほかレンティル(レンズ豆)を使用しており、古くなった米やレンズ豆を使えば、ランプのカバーや照明付きスイッチに最適な半透明の素材ができあがる、とのこと。
カーペットやマットはエコニール(漁業用の網からリサイクルされている)。
プラスチックもカラムの素材のひとつで、海洋性プラスチック廃棄物を原料とする「カミラ」なる素材(布)をシートセンターに採用。
シートボルスター(サイドサポート)には、ペットボトルから作られる軟質素材「フェリン」を採用していますが、これらサステイナブルな素材はもともと911に使用される素材に比較しても「全く重量増加なしに」活用できるというメリットもあるのだそう。
現時点ではあくまでと「提案」にとどまるが
今回公開された911のレストモッドはあくまでもコンセプトにとどまるそうですが、2030年までに施行される自動車に関連する法規をすでに満たしている、あるいは満たす可能性のある素材のみで構成されているといい、カラムは「次のステップは、この素材を今後のプロジェクトでテストすること」だとコメントしています。
なお、現在は自動車メーカー本体もこういったリサイクル、そして環境負荷の低い素材の使用に取り組んでおり、メルセデス・ベンツは「紙おむつやエアバッグのリサイクルを試験的に行い、BMWは漁網からのリサイクル素材を2025年に発売する”ノイエクラッセ”から使用するとアナウンス。
そのほか、ボルボは新型EX90にてペットボトルや松脂などの持続可能な素材の使用を推進していることを強調し、車内にほぼ50キログラムに相当する再生プラスチックとバイオベース素材を使用しています。
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参照:Motor1