>ポルシェ(Porsche)

ポルシェ創業者の孫娘は自動車とは全く異なる馬術業界で、自らの手で成功を掴み取っていた。それでも「馬」に関わる職業に就いているのは偶然ではないのかも

Porsche

| ポルシェのエンブレムの中心にあるのは「馬」である |

ポルシェ一族のうち何人かは当初から自動車とは無縁の職業に従事していた

さて、ポルシェは1931年にフェルディナント・ポルシェによって「ポルシェ事務所」として設立されており、当初の活動内容は「設計およびコンサルタント」。

つまりは最初から自動車メーカーとして創業されたわけではなく、そして当時フェルディナント・ポルシェは55歳であったので、会社を興すにしてはけっこうな高齢であったとも考えられます。

そして彼にはフェルディナント・アントン・エルンスト・ポルシェ(=フェリー・ポルシェ。356を設計する)、フェルディナント・アレクサンダー・ポルシェ(後にポルシェ・デザインを創業)、ルイーゼ・ピエヒ(ピエヒ姓の男性と結婚したのでピエヒ姓を名乗っている。後のフォルクスワーゲングループ会長となるフェルディナント・ピエヒの母親)含む4人の子孫が存在したと言われています。

「ポルシェはナチの車」?現代のポルシェが語りたがらない創業者とヒトラーとの関係、戦争犯罪者として収監された過去とは【動画】
「ポルシェはナチの車」?現代のポルシェが語りたがらない創業者とヒトラーとの関係、戦争犯罪者として収監された過去とは【動画】

| ポルシェがヒトラーによって提供された豊富な資金によってその開発のコマを大きく進めたことは間違いない | ただしポルシェ創業者は「小型で効率の良いクルマ」をただ普及させたいがための人だった さて、ジ ...

続きを見る

ポルシェ創業者の孫娘は「馬術選手」になっていた

そして今回、ポルシェはその創業者であるフェルディナント・ポルシェの孫娘、ディアナ・ポルシェに関するコンテンツを公開していますが、もうちょっと家系について説明しておくと、フェルディナント・アントン・エルンスト・ポルシェの息子(長男 / つまり創業者の孫)がフェルディナント・アレクサンダー・ポルシェ(=ブーツィー・ポルシェ。911を設計)、そしてフェルディナント・アントン・エルンスト・ポルシェの4男がポルシェの監査役を後に努め、ルイーゼ・ピエヒの息子であるフェルディナント・ピエヒが上述の通りフォルクスワーゲングループの会長を務めることに(ランボルギーニやブガッティをグループに引き入れた重要人物である)。

ポルシェ創業者一族、フェルディナント・ピエヒ氏が亡くなる。アウディ・クワトロ、ブガッティ・シロンなどVWグループの「顔」をつくり続けた豪傑

| ここまで方針が明確で、推進力と権力を持った人物は他にいなかった | ポルシェ創業者一族にしてポルシェ創業者の孫、さらに前フォルクスワーゲン会長、フェルディナント・ピエヒが82歳にて亡くなった、との ...

続きを見る

つまり創業者であるフェルディナント・ポルシェの子息であってもすべてが自動車産業やポルシェという会社にかかわったわけではなく、そのまた子孫もまたそれぞれの道を歩んでいるわけですね。※このあたり、いつも深く調べてみようと思うのだが、なかなか調査できていない

この理由については不明ではあるものの、おそらくはポルシェという会社が非常に成功し、「(経済的になんら不自由なく)自分の好きなことをできる環境にあったこと」、そして1970年代はじめに「ポルシェ一族が会社の中枢を占めるのはいかがなものか」という風潮によって一族が会社から追い出されるような形で独立したことが関係しているのかもしれません(これが別会社としてポルシェデザインが設立された要因でもある)。

ポルシェが「ポルシェデザイン設立50周年記念限定モデル」、911エディション50Y ポルシェデザイン発表!当時発売された「クロノグラフ1」をイメージ
ポルシェが「ポルシェデザイン設立50周年記念限定モデル」、911エディション50Y ポルシェデザイン発表!当時発売された「クロノグラフ1」をイメージ、価格はGT3よりも高価な2505万円

| あわせてポルシェは限定ウォッチ「クロノグラフ1 - 1972 リミテッドエディション」も発表 ポルシェは「ポルシェデザイン50周年」にかなりの力を入れているようだ ポルシェが911の最新限定モデル ...

続きを見る

Porsche

そして今回紹介するディアナ・ポルシェもまた「ポルシェという姓を持つにも関わらず」自動車産業とは別の道を歩んだ人物です。

彼女の父はゲルハルト・ポルシェ、つまり創業者であるフェルディナント・ポルシェの4人の子息のうちの一人なのですが、「ゲルハルト」の名は自動車メーカーとしてのポルシェの歴史には登場せず、というのも「若くして農夫になることを決めたから」。

Porsche

よってゲルハルト・ポルシェは当初から自動車業界とは関わらず、ザルツカンマーグートで農業を営み、その後に一家はホテルを経営するなど事業を拡大するなど完全に自動車とは異なる道を歩むことになるわけですね。

そういった一家に生まれたディアナ・ポルシェが馬に興味を持つのは自然なことであり、6歳の頃に最初のポニーを両親からプレゼントしてもらったといいます。

その後彼女は興味の道へと進み、3度のジュニアチャンピオン、25歳以下のクラスでは欧州選手権で銅メダルを獲得するなど自らの手で成功をつかみ取り、現在インスタグラムのフォロワーは10万人を超えるのだそう。

ちなみにですが、ポルシェのエンブレムの中心にあるのは「馬」であり、彼女が馬に惹かれたのは偶然ではないのかも。

そして全く異なる業界にて、そしてもちろん「七光」が通用しない世界において成功をなしえたのもまた、ポルシェ一族のDNAのなせる技なのかもしれません。

Porsche

ポルシェ
ポルシェが2008年以降はじめてそのエンブレムを変更!ただし他社のように「平面」ではなく立体を継続、さらに高級に

| ポルシェは新しいエンブレムとともに新しい時代へ | ポリッシュとブラシ仕上げとを組み合わせ、より高級感のあるデザインに さて、現在多くの自動車メーカーが「スマートフォンなどデジタル上での認識率向上 ...

続きを見る

合わせて読みたい、関連投稿

ポルシェ911はもしかするとアイアンマンやブラックパンサー、トランスフォーマーみたいなエンブレムを装着する可能性があったことが公式記録から明らかに
ポルシェ911はもしかするとアイアンマンやブラックパンサー、トランスフォーマーみたいなエンブレムを装着する可能性があったことが公式記録から明らかに

| 理由は定かではないが、なんとかポルシェのエンブレムは変更されず今日に至る | なお、エンブレム変更のきっかけは「北米ディーラー網からの嘆願書」 さて、ポルシェは先日「新しいエンブレム(クレスト)」 ...

続きを見る

ロータス・エリーゼ最後の一台が「エリーゼ命名のきっかけ」となった女性のもとに納車!エリーゼ発表当時は2歳、今ではこんな美人さんに成長していた
ロータス・エリーゼ最後の一台が「エリーゼ命名のきっかけ」となった女性のもとに納車!エリーゼ発表当時は2歳、今ではこんな美人さんに成長していた

| 自分の名を持つクルマが愛され、そして世界中で走っているという気持ちを理解できるのは彼女のみだろう | エリーザ・アルティオーリさんは4歳の頃から自分のエリーゼを持っていた さて、ロータスはエリーゼ ...

続きを見る

ポルシェ製トラクターが大量に競売へ。ポルシェはナチスの命令によってトラクターを1930年代に作り始め、その後1955年に自社名義で販売開始、しかし8年で撤退
ポルシェ製トラクターが大量に競売へ。ポルシェはナチスの命令によってトラクターを1930年代に作り始め、その後1955年に自社名義で販売開始、しかし8年で撤退

| ポルシェにとってトラクターとは何だったのか、それが今でも謎である | 近年、「徐々に」ではあるがポルシェ製トラクターの人気も高まりつつあるようだ さて、クラシックカー専門の販売業者、ドニントンがポ ...

続きを見る

参照:Porsche

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Cirqua_Recommend / 1845256

->ポルシェ(Porsche)
-, , , ,