| 488ピスタでこういった「エレガント」な仕様を持つ個体は本当に珍しい |
とくにゴールドのホイール、タンカラーの内装には目を奪われる
さて、オートカヴァリーノさんのブティックショールームにて、フェラーリ488ピスタ・スパイダーを見てきたので紹介したいと思います。
488ピスタ、そして488ピスタ・スパイダー共に「ほとんどの個体にストライプが入っている」ため、この車両のようにストライプ入っていない仕様は非常に珍しいと思います(実際に見るのははじめて)。
展示されているフェラーリ488ピスタ・スパイダーはこんな仕様を持っている
このフェラーリ488ピスタ・スパイダーのボディカラーはビアンコ(ホワイト)。
ちょうど日光があたっているので陰影が強く出ていて、ボディパネルの抑揚がはっきりとわかります。
フロントフードを上から除くと(ダクトの間から)床が見える!
そしてこの488ピスタ・スパイダーの特徴は「ストライプなし」以外にもいくつかあり、まずホイールが「マットゴールド」ということ。
ネット上では(特に欧州にて)ゴールドのホイールを装着したフェラーリを見ることがありますが、やはりこれもぼくにとって初見です。
ホイールボルトはチタン、ブレーキキャリパーはレッド。
このホイールはホワイトのボディカラーとも非常にマッチしていると思います(参考までに、ぼくはホワイトのZ32フェアレディZに乗っていたが、ホイールにはBBSのゴールドをチョイスしていた)。
ステーと本体とが一体化したドアミラーはこの世代のフェラーリの一つの特徴かもしれません。
このドアノブも非常に独特。
ちなみにイタリアのスポーツカーは昔から、ドアハンドル形状にけっこうこだわっているように思います(クーペ・フィアットもそうだった)。
ボディサイドのアンダー部は「エグい」ほどの絞り込み。
後ろから見るとこう。
リアフェンダー上のダクトインサートはカーボン製(ボディ下まわりのエアロパーツもカーボン製)。
こういった部分は通常モデルに比較して「ひと手間増えている」ところでもあり、それが488ピスタ/488ピスタ・スパイダーらしさを強調することとなっているのかもしれませんね。
そしてリアの「ドルフィンテール」、その周辺も非常に複雑な構造を持っています。
リアバンパーの縦型ダクト、リアディフューザーの「ウイング」形状も488ピスタ/488ピスタ・スパイダーならでは。
リアディフューザーには大小様々なフィン。
もちろん、F1マシンのウイングに装着されるフィン同様、ひとつひとつ意味があるのだと思われ、こういった部分を見ると、フェラーリがいかにエアロダイナミクスを重視しているか、そして488ピスタ/488ピスタ・スパイダーではそれが顕著であるかがわかります(エンツォ・フェラーリは「エアロダイナミクスなんぞは、エンジンを作れないやつがやっとけ」と言い放ったそうですが・・・)。
ちなみにフェラーリのクルマは個々それぞれ異なるフィンのデザインと配置を持っていて、ポルトフィーノでは「フィンから水平に羽根が生えて」いたり、つまりはいずれの車種に対しても、エアロダイナミクスを極限まで追求し、最適な形状を与えているということがわかります(参考までに、ぼくはクルマの裏側を見るのが好きなので、動きやすいジャージを身に着けていることが多い)。
ちょっとユニークなのがリアの跳ね馬。
ドルフィンテール(ボディカラー同色部分)の下はエアの通り道となっていて、しかしその通り道になぜか跳ね馬の「頭」がひょっこりと飛び出ていて、当然ながらこれはフェラーリが意図的に行っているわけですね。
この構造を採用することで多少なりともエアの流れが阻害されたり、設計が複雑になったりするのと思うのですが、それでもフェラーリは「そうしたかった」ということになります(その理由はいくら考えてもぼくにはわからない)。
フロントだと、「フロート」構造を持つエアロパーツが装着され、ここも通常モデルのフェラーリとは異なるところ。
なお、フロントグリルやその他グリルのメッシュはかなりシンプルな「網」を採用していて、これはマクラーレンやランボルギーニのように「オシャレ」なデザインが施されたものではなく、最近までぼくは「もうちょっとデザイン性を高めたメッシュを採用したほうがいいんじゃないか」と考えていたのですが、いろいろなフェラーリを見るにつけ、そのエアロダイナミクスの素晴らしさ、モータースポーツ直結の構造やレイアウトに感銘を受け、逆に「見せかけのオシャレさにこだわりはじめると、フェラーリらしさや、その本質を見失うんじゃないか」と考えるにいたり、むしろこういったシンプルさがフェラーリのフェラーリたる所以ではないか、と翻意しています。
このフェラーリ488ピスタ・スパイダーのインテリアはこうなっている
そしてこちらはこの488ピスタ・スパイダーのインテリア。
内装はタンカラー、さらにアルカンターラという非常に珍しい仕様です。
ピラーの内張りなどすべてタンカラー(のアルカンターラ)。
シートもタンカラーのアルカンターラ、そしてブラックのアクセントにレッドのライン入り。
「跳ね馬」刺繍はレッドです。
488ピスタというと「サーキット直結」モデルということもあり、多くのオーナーさんがボディカラーにロッソ・コルサを選んだり、内装もコントラストの強いスポーツ志向のカラーを選択しているように思えますが、この488ピスタ・スパイダーは逆に「エレガントな」内外装を持っているように思われ、その珍しいカラーコンビネーションが非常に新鮮だと思います。
他の画像はFacebookのアルバム「オートカヴァリーノ」にて保存中(217枚)です。
フェラーリ488ピスタ・スパイダーを見てきた際の動画はこちら
このフェラーリ488ピスタが展示されているのはこちら
オートカヴァリーノ
住所:神戸市東灘区 向洋町東 3丁目6-5
TEL:078-891-7121
オートカヴァリーノ ブティックショールーム
住所:神戸市中央区新港町11-1-1F
TEL:078-335-0790