| フェラーリはこれまでボディカラーに関しては比較的保守的な印象があったが |
年々、顧客がフェラーリに求めるカスタムのレベルも高くなっているようだ
さて、フェラーリやランボルギーニの本社があるイタリアはボローニャ近郊にて活動するスーパーカー系ユーチューバー、Varryx氏。
これまでにも様々なスパイビデオを届けてくれていますが、今回は「これまでに見たことがない」塗装を持つフェラーリ812コンペティツォーネの姿をYoutube上へと公開しています。
そしてその塗装とは「いわゆるカラーシフトペイント」。※商品名だと「マジョーラ」が有名
これは見る角度によって色味が変わって見えるというもので、ポルシェやランボルギーニ、マクラーレンなどいくつかの自動車メーカーが採用しており、しかしフェラーリ純正だとこういったペイントを持つ個体を見たことがなく、おそらくは「初」かもしれません。
参考までに、フェラーリは「カヴァルケード10周年」を記念しいくつかの新色を追加していますが、その中には玉虫色の「ヴェルデ・ヴォルテラ」も含まれ、しかし今回目撃されたペイントはさらにその「上」をゆく七変化を見せてくれるものと思われます。
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そのボディカラーはダークブルーからグリーン、パープルへ
そしてこちらがその「カラーシフト塗装を持つ」フェラーリ812コンペティツォーネ。
この角度から見るとダークブルーもしくはダークグレーのようにも見えますね。
なお、フロントフード上のカーボン製スプリッターのエッジをイエローにペイントし、ブレーキキャリパーやホイールセンターキャップはイエロー、そしてタイヤはイエローのマーキングが入るピレリ・カラーエディション。
ただし光が当たる角度によってはボディ表面にパープルが顔を出し・・・。
強い光が当たるとパープル、そして影となっている部分はブルー、そしてグリーンっぽいカラーへ。
パープルというだけでもかなりインパクトがありますが(フェラーリにパープルはかなり珍しい)、そのうえ「カラーシフト」。
フェラーリ812コンペティツォーネはかなり抑揚の効いた、そして込み入った造形を持っているため、カラーシフト効果がより強く発揮されているようにも見えますね。
カラーシフト塗装は安くない
上述の通りカラーシフト塗装に対応した自動車メーカーは少なくはなく、比較的早い段階から取り組んできたのがマクラーレンで、このカメレオンペイントのオプション価格は500-700万円くらいだと言われています(今はもっと値上がりしているかも)。
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ポルシェだと「クロマフレア」という名称にてこのカラーシフト塗装を用意しており、これを選ぶと「1000万円以上」のコストがかかるもよう。※ポルシェにおいて、もっとも高価なオプションらしい
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フォードだと「ミスティクローム」と呼ばれ、やはり1000万円オーバーのオプションです。
今回のフェラーリ812コンペティツォーネのペイントにつき「どれくらいの」価格なのかはわかりませんが、「推して知るべし」なのでしょうね。
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そのほか、フェラーリ本社近郊にはこんなクルマが走っている
そしてVarryx氏はこのほかにも様々なフェラーリを動画に収めていますが、こちらはグレーにイエロー/ブラックのストライプが入る812コンペティツォーネ。
リアだとこう。
フェラーリらしいロッソの812コンペティツォーネ・アペルタ。
こちらは超シンプル、シルバーとカーボンという組み合わせの812コンペティツォーネ。
これら車両は製造が完了し、顧客へと引き渡す前に点検を行っている段階にあるものと考えられ、つまり現在フェラーリは「812コンペティツォーネ(アペルタ)の生産を集中的に行っている」ということになりそうですね。
そして謎のSF90ストラダーレ。
SF90ストラダーレにはスペシャルモデル「VS」が追加されると言われますが、現時点ではなんら確定情報がない、という状況です。
フェラーリ本社近辺にて、カラーシフト塗装の812コンペティツォーネを捉えた動画はこちら
参照:Varryx