| プロサングエに「オレンジ」というのはなかなかに興味深い選択肢である |
しかもゴールドのホイールをあわせるあたりは「さすがフェラーリ会長」
さて、すでに2025年分までの生産枠が埋まっているとされるフェラーリ・プロサングエですが、今回はフェラーリ会長、ジョン・エルカーン氏のために作られた特別な個体が目撃されています。
ボディカラーは朱色のように見えるオレンジで、これはヒストリックカラーのロッソ・ディーノではなく、新色のグローイング・オレンジ(GLOWING ORANGE)ではないかと見られています。
加えて、通常のオプションでは選択できない「ゴールド」のホイールが装着されており、つかりは「かなり特別な仕様を持つ」ということになりそうですね。
フェラーリ・プロサングエはボディカラーの選択が難しい
このフェラーリ・プロサングエはフェラーリ初の4ドアそしてSUVであり、つまりは「これまでにはないフェラーリ」。
さらにはファミリーで乗ったり、日常的に乗られることも多いと考えられ、そのため今までのフェラーリの主流であった(およそ60%を占めるという)レッド系の選択はそう多くないかもしれません。
ただ、「じゃあレッド(ロッソ)系以外で何を選ぶの」となるとそれも難しい問題であり、プロサングエの購入者はボディカラーの選択に頭を悩ませることになることも想像できます。
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ジョン・エルカーンとは何者?
このフェラーリ会長「ジョン・エルカーン」氏について触れておくと、フィアット創業者一族の一人あり、現在はその一族の中でも「限りなく」高い位置にある人物。
高祖父のジョバンニ・アニエッリがフィアット創業者に相当し、しかし姓がエルカーンなのは女系家族だからですが、フィアット創業者一族の資産を管理するエクソールの会長や最高責任者も務めています。
なお、フェラーリの大株主は現在でもフィアット創業者一族で、一族の所有する持株会社、エクソール(Exor)が24%を保有しています。
フェラーリは2015年10月21日に上場(IPO)を果たし、その際に形態上ではフィアット(当時はFCA)からの分離がなされていますが、上述の通り最大株主はフィアット創業者一族のままで、現在フェラーリはどこの傘下にも属さない独立企業ではあるものの、事実上はフィアット一族の影響を強く受けており、またその庇護のもとにあるわけですね。
同氏の経歴について触れておくと、パリのリセ・ヴィクトル・デュルイで科学バカロレアを取得し、トリノの工科大学ポリテクニコで工学部を卒業していますが、在学中からイギリス、ポーランド(製造)、フランス(販売・マーケティング)のフィアットグループのさまざまな会社にて実務経験を積んでいます(おそらくは幼少の頃から厳しく帝王学を叩き込まれたのだと思われる)。
大学卒業後(2001年)はゼネラル・エレクトリック社で企業監査スタッフとしてキャリアをスタートさせ、アジア、米国、ヨーロッパでの勤務を経験した、という経歴の持ち主ですが、その後にフェラーリに加入したものと思われ、ルイス・カミレッリ前CEOが辞任した後には暫定にフェラーリCEOも努めていますね。
そのほか、同氏はGiovanni Agnelli B.V.の会長、GEDI Gruppo Editoriale S.p.A. の会長、さらにはMoMAの評議員も務めるという多忙な人物でもあります。※ラポ・エルカーンは実弟である
そのほかにはこんなフェラーリも
そしてこのインスタグラマーはフェラーリ付近を走る様々なフェラーリを捉えており、こちらはアッズーロ・ラ・プラタ(Azzurro La Plata、フェラーリの初期モデルに採用されたボディカラーであり、非常に人気がある)のデイトナSP3。
こちらはブルー・ティファニー(Blu Tiffany)の812コンペティツォーネ。※インテリアも同色のように見える
パープルにイエローのラインが入る812コンペティツォーネ。
アランチョ・トリプロ・ストラート(Arancio Triplo strato)のF8スパイダー。
ロッソF2004にイタリアン取りコロレーのリバリーを持つ812コンペティツォーネ。
ビアンコ・イタリア(Bianco Italia)にネイビーの横ストライプが入る812GTS。
こちらはフェラーリ創業者、エンツォ・フェラーリの実子、ピエロ・フェラーリのものとされるプロサングエ。
ボディカラーはヴェルデ・ドーラ(Verde Dora)で、彼の父であるエンツォ・フェラーリがかつて自身で乗っていたフェラーリ400SA(1962年)に用いられていたカラーなのだそう。
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