
Image:Novitec
| 「サウンド」にフォーカス、24金メッキのエキゾーストパイプ、約40馬力UP |
この記事のポイント(30秒でわかる要約)
- パワーアップ: 自然吸気V12エンジンを829hpから868hpへ増強
- 24金の輝き: 断熱性を極めるため、排気システムに999純金メッキオプションを用意
- デザインの尊重: オリジナルの美しさを崩さず、足回りをVossen製鍛造ホイールでブラッシュアップ
- 至高のサウンド: 切替フラップにより、街乗りの静粛性とレーシングカーの咆哮を両立
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数億円の「走る彫刻」に対してノビテックが加えた“最後の一手”
フェラーリの「Icona(イコーナ)」シリーズ第3弾として登場したデイトナ SP3。
1960年代の伝説的なレーシングプロトタイプに敬意を表したこのモデルは”生まれながらにして”すでに完璧な存在に思えるものの、フェラーリ専門のチューナーとして名を馳せるノビテックは「まだ改善の余地がある」と判断したもよう。
彼らが着手したのは、派手なボディキットで着飾ることではなく、「V12の咆哮と効率」を極限まで高めるというフェラーリの方向性を尊重したチューニングです。
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主要スペック・カスタム詳細
ノビテックによるアップグレードの内容を一覧にまとめると以下のとおりですが、(マンソリーとは異なって)ホイール以外の外観は変更されておらず、この内容であればフェラーリファンの逆鱗に触れることはなさそうですね。
| 項目 | ノーマル (純正) | Novitec アップグレード |
| エンジン | 6.5L V12 自然吸気 | ← (同左) |
| 最高出力 | 829 hp (840 PS) | 868 hp (880 PS) |
| 排気システム | 標準エキゾースト | 高性能エキゾースト (金メッキ選択可) |
| ホイール (前/後) | 20 / 21 インチ | Vossen製鍛造 20 / 21 インチ |
| 0-100km/h加速 | 2.85 秒 | 2.85 秒 (推定・レスポンス向上) |
| 最高速度 | 340 km/h 以上 | 340 km/h 以上 (官能性向上) |
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技術の結晶:999純金メッキのエキゾーストシステム
今回の目玉は単にパワーを28馬力上乗せしたことではなく、特筆すべきはエキゾーストシステム全体に施される「999純金メッキ(24金)」のオプションです。
「なぜ金なのか?」と思うかもしれませんが、これには明確な理由があり、金は熱反射効率が極めて高く、エンジンルーム内の温度上昇を抑える効果があることが知られていて、そのため実際に多くのレーシングカーやF1マシンにも採用されている仕様です(つまり、豪華さや金満っぷりを強調するために純金を使用したわけではない)。
こういった素材や技術を惜しみなく投入することで(とくに中東などの)過酷な環境でもV12エンジンが最高のパフォーマンスを発揮し続けられるよう設計されているわけですが、さらには電子制御フラップを備えたサウンドマネジメントシステムにより、コクピットからボタン一つで「控えめな紳士の音」から「身の毛もよだつF1サウンド」にまで切り替えることが可能だとも説明されています。
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スタイリング:オリジナルへの敬意が生んだ「足元」の変更
通常、ノビテックはフェラーリのハイエンドモデルのカスタムに際しては「N-Largo」と呼ばれるド派手なワイドボディキットを制作するものの、デイトナ SP3に対しては極めて抑制の効いたアプローチを採っているのが興味深い点。
車体の造形美には一切手を触れず、変更したのはVossen(ヴォッセン)社と共同開発した鍛造ホイールのみとなっていて、フロント20インチ、リア21インチの異径サイズとセンターロック風のデザインがSP3のウェッジシェイプ(くさび型)をより強調しているかのように思います(フェラーリは通常「5本スポーク」のホイールを装着しているため、マルチスポークに交換するだけで雰囲気が大きく変わる)。
内装についても、オーナーの好みに合わせて最高級のレザーやアルカンターラで張り替える「フルオーダーメイド」に対応しており、世界に一台だけの個体を創り出すことができる、と説明されています。
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結論:純粋なV12を愛するコレクターへの最終回答
昨今のフェラーリがハイブリッド化を進める中、デイトナ SP3は「純粋な自然吸気V12」を楽しめる最後の砦の一つです。
そういった至宝に手を加えることには大変な勇気が必要で、しかしノビテックのチューニングは「価値を損なう改造」ではなく、「ポテンシャルを解放する調律」と考えていいのかもしれません(とくに、規制によってエキゾーストサウンドが静かになってしまった現代においてはその意義は小さくない)。
伝説をさらなる伝説へと昇華させる。これこそが、大人のハイパーカーの愉しみ方なのかもしれませんね。
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ノビテック公式によるデイトナSP3「カスタム」の紹介動画はこちら
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