| 生産台数ではフェラーリに迫る勢いを見せ、その人気上昇ぶりはとどまるところを知らない |
この勢いのまま、ランボルギーニはエレクトリックモデルへの切り替えをうまく行うことができそうだ
さて、ランボルギーニは「2022年は会社設立以来、もっとも成功した年になる」と発表したばかりですが、今回同社のCEO、ステファン・ヴィンケルマン氏が「現在我々は、毎月、生産し納車できる以上の台数の受注を受けている」とメディアに対してコメントしています。
現在多くの自動車メーカーが販売不振にあえいでいるものの、ランボルギーニにとってはそういった傾向はおろか兆候すらなく、「確実に2021年の販売台数を上回るだろう」とも。
実際のところ、2021年には8,405台を販売していますが、今年は9月までの時点で7,430台を販売しているので、今月末あたりには昨年の台数を超えることになるのかもしれません。
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現在、ランボルギーニは2024年半ばまでの注文を抱えている
そして驚くべきは、「すべてのモデルについて、18~19ヶ月の納車待ちとなっている」ということ。
つまりウラカン、ウルス系については現在注文すると1年半は納車を待つことになり、「生産キャパシティよりも多くの受注を受けている」ということを考慮するに、ここからさらに納車待ちの列が長くなるということを意味します。
そしてランボルギーニは「売れるだけ作る」という会社ではなく、ブランド価値を維持するために生産台数を絞っており、よって各モデルに生産台数の上限を設けているはずで、となるとすでに受注を締め切っている車両も発生しているわけですね。
実際のところ、ウラカン・テクニカは一瞬で「完売」、そしてウルス・ペルフォルマンテ、ウルスSもそれに続いていると報じられ、現状ランボルギーニとしては「売るものがない」状態なのかもしれません。
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それでもランボルギーニの未来は「安泰」
ただ、それでも2024年半ばまでは安定して生産と納車を行うだけの受注が残っていて、2023年3月にはアヴェンタドール後継モデルが発表され(すでに3,000台の注文があるようだ。こちらも発表後そう遠くない将来に完売しそう)、その後はウラカン後継モデル、ウルスのハイブリッドモデルの受注が開始されると考えてよく、ここから一気にモデルラインアップの入れ替えが行われるものの、「切れ目なく」安定した売上を作ることができそう(既存モデルの生産を消化しつつ、ニューモデルの受注を積むことができる)。
なお、フェラーリやランボルギーニがコロナ禍を乗り切り、しかしマクラーレンやアストンマーティンがコロナウイルスのパンデミックにうまく対処できなかった差はこの「受注残」にあると考えてよく、フェラーリとランボルギーニについては、コロナ禍に突入して需要が(一時的に)減ったとしても受注残があり、そして顧客の強い忠誠心と深い懐によってキャンセルが出ることがなく「納車を続けることができた」のだと考えられます(そう考えると受注残は大事)。
実際のところ、ステファン・ヴィンケルマンCEOは「来年がどんな経済的な課題をもたらすとしても、強力な受注残ががランボルギーニの2023年を乗り切る助けになるだろう」と語っており、来年から数年間は安定した販売に落ち着くという見解を示し、同時にパーツの供給不足とチップ不足が同社の生産に影響を及ぼしていない、とも。
さらには「絶え間ない挑戦ではあるが、今のところ生産能力を失うことはなく、むしろ生産能力は向上しています。また、ウクライナに大きなサプライヤーがいるため、当初はウクライナの戦争がやや影響していたものの、彼らの勇気と献身的な努力のおかげで課題を解決し、戦争開始後の数日間に起きていた遅れをすべて取り戻しました。サプライチェーンの面でも、大きな制約はありません。部品が足りないクルマを放置しなければならないという問題も生じませんでした」と述べており、非常に強い基礎を持つブランドへと成長したこともわかります。
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参照: ABC News, FOX Business