Imgage:maltesedesign_concept
| ランボルギーニはブラボーのほか、アトン、ラプター、マルツァルなど印象的なコンセプトカーを多数発表している |
できればどこかのコーチビルダーがこれらを蘇らせてほしいものである
さて、世の中には様々なアーティストやデザイナーによる「もしも」系レンダリングが存在しますが、今回紹介するのはマルテーゼ・デザイン(Maltese Design)によるランボルギーニ・ブラボーのリブートです。
オリジナルのランボルギーニ・ブラボーは1974年のトリノ・オートショーにて発表されたコンセプトカーで、そのシャープなデザインはマルチェロ・ガンディーニ作、そしてもちろん同氏の手によるカウンタックからヒントを得たもの。
コンセプトカーといえど「非常に市販車に近い位置にいた」とも言われていて、しかし何らかの事情によって生産に至らなかった悲運のクルマとしても知られています。
ちなみにこのブラボーそのものは生産に至らずとも、これに装着されていた「大きな5つの穴」を持つカンパニョーロ製リボルバーホイール(あるいはテレフォンダイヤル、フォーンダイヤルホイール)は後にカウンタックLP400Sにて採用され、近年のランボルギーニのホイールの多くがこの「リボルバー」を再解釈したデザインをもっており、「ブラボーのホイールのみ」は今に至るまで生き続けていると考えることも可能です。
ランボルギーニ・ブラボーの現代版はこんなクルマ
このブラボー「リメイク」は完全なるデジタル作品ではあるものの、「アヴェンタドールのプラットフォームを使用する」等の現実的な提案もなされており、よってどこかのショップがこれを実現する可能性はゼロではないかもしれません。
そして「アヴェンタドールがベース」といえど、ブラボーの持つデザイン的特徴がうまく再現されていて、オリジナルのブラボーと同様にフードとリアデッキに複数のベント(通気口)が配置され、これがデザイン的な特徴に。
そのほかの重要なデザイン要素としては、劇的なサイドインテークや、ボディワークを視覚的に切り取るブラックのベルトラインが挙げられ、もちろんあの”角張った”リアアーチも復活し、低く構えた、捕食者のようなスタンスを強調しています。
さらには(これもオリジナルのブラボー同様)可動式ヘッドライト(もちろんポップアップ式ヘッドライトへのオマージュ)、リアには三角形のエキゾーストパイプが配置され、スリムなLEDテールライトがレトロでありながらも未来的な光を放つことに。
現在のランボルギーニは「復刻モデルを作ることはない」と明言しているので、このブラボーがランボルギーニ自身からリバイバルされることは望むことができず、しかしこのブラボーはマルチェロ・ガンディーニの最も有名な作品ではないにせよ、そのDNAは、アルファロメオ・カラボ、ランチア・ストラトス・ゼロ、そしてもちろんランボルギーニ・ミウラやカウンタックなど、彼の最もアイコニックな作品たちに直接繋がっており、(現在のリバイバルブームの中)どこかのコーチビルダーが手掛けることを期待したいと思います(できればベルトーネ自身に頑張ってほしい)。
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