
Image:Lamborghini
| ランボルギーニの少量生産モデル=フューオフは「極めて少ない」生産台数にてその価値を担保する |
ベースとなるのは「その当時のV12カタログモデル」
ランボルギーニがブランドの魂であるV12エンジンを最も過激な形で表現した「Few Off Roadster(フューオフ・ロードスター)」の系譜を改めて紹介。
「Few Off」とは、極限のパフォーマンスと唯一無二の個性を融合させた「数台限定の超希少モデル」を指しており、それらの中でもオープンモデルは”ルーフを脱ぎ捨て、背後に咆哮するV12を感じる”——それはランボルギーニが60年以上守り続けてきた、最も純粋でエモーショナルな体験の頂点です。
なお、ランボルギーニはこういった少量生産モデルを(フェラーリやポルシェ、マクラーレンとは異なり)車体からゼロベースで専用設計することはなく、その当時のV12モデルをベースとして製作する傾向にあり、しかし「その代わりに」生産台数を非常に少なく設定しています。
具体的には「数台~数十台」といったレベルに留まっており、ライバルの「数百台」に比較すると圧倒的に少なく、これがランボルギーニの「フューオフモデル」の希少性を担保しているというわけですね。

-
-
ランボルギーニの「フューオフ / ワンオフ」。全限定モデルを所有するコレクターが「なぜ自分はランボルギーニの限定モデルを購入するのか」を語る
Image:Lamborgini | 希少性が生み出す情熱。ランボルギーニ「フューオフ」の魅力とは? | 様々な理由はあるものの、結局は「どうしようもなくカッコイイ」というのが本音なのかも ランボルギ ...
続きを見る
この記事の要約(3つのポイント)
- 「究極の少数限定車」の定義: 伝説のミウラから続く、一切の妥協を排したオープンV12の歴史
- 戦闘機から電動化へ: 2009年のレヴェントンから2020年のシアンまで、技術革新の軌跡を網羅
- V12の最高到達点: 0-100km/h加速2.8秒、最高時速355kmを叩き出す怪物たちの競演
時代を切り裂いた歴代「Few Off」ロードスターの衝撃
ランボルギーニの会長兼CEOステファン・ヴィンケルマン氏は、「フューオフ・ロードスターは、ビジョナリーなデザイン、高度なエンジニアリング、そして極限のパフォーマンスを組み合わせる能力の指標である」と語ります。
ここで世界中のコレクターが渇望する代表的な4つのマイルストーンを振り返ってみましょう。
ランボルギーニ Few Off ロードスター比較スペック表
| モデル名 | 生産台数 | エンジン / 出力 | 0-100km/h加速 | 最高時速 |
| レヴェントン・ロードスター (2009) | 15台 | 6.5L V12 / 650 CV | 3.4秒 | 340km/h超 |
| ヴェネーノ・ロードスター (2014) | 9台 | 6.5L V12 / 750 CV | 2.8秒 | 355km/h |
| チェンテナリオ・ロードスター (2016) | 20台 | 6.5L V12 / 770 CV | 2.8秒 | 350km/h超 |
| シアン・ロードスター (2020) | 19台 | 6.5L V12 + ハイブリッド / 819 CV | - | 350km/h超 |

Image:Lamborghini
各モデルがもたらした革命的ディテール
1. レヴェントン・ロードスター:地上を走る戦闘機
ステルス戦闘機をモチーフにした鋭角的なデザイン。ランボルギーニとして初めてフルデジタルメーター(3枚の液晶ディスプレイ)を採用し、今日のデジタルコクピットの先駆けとなったクルマです。
イタリア空軍とのコラボレーションを行い、ボディ表面にはステルス戦闘機に用いられる塗料を使用したり、軍用っぽい付属品を与えたり、とミリタリー色の強いキャラクターを持つことでも知られる一台で、その名称はもちろん「闘牛」から。

Image:Lamborghini
2. ヴェネーノ・ロードスター:公道のレーシングプロトタイプ
ランボルギーニ創立50周年を記念した最も過激な一台。
特許取得済みのCarbon Skin(カーボンファイバー製の布地)を内装に採用するなど素材工学の限界を突破しましたことでも知られますが、発表が「空母の上」で行われるなど、ランボルギーニの「ミリタリー路線」を決定づける存在に。

Image:Lamborghini
なお、ヴェネーノの名の由来もまた「闘牛」ではありますが、珍しくオープンモデルよりもクーペのほうが少なく(3台)製造されたシリーズです。

Image:Lamborghini
3. チェンテナリオ・ロードスター:創業者へのオマージュ
創業者フェルッチオ・ランボルギーニ生誕100周年記念モデルで、その名称は闘牛ではなく「100周年」を意味するイタリア語から。

Image:Lamborghini
現代のランボルギーニに不可欠な「後輪操舵(リアホイールステアリング)」をいち早く導入し、サイズをを感じさせない俊敏性を手に入れていますが、このモデルから「まずはフューオフにて最新の機能を取り入れ、そこからカタログモデルにもフィードバックする」という流れが確立されています。

Image:Lamborghini
4. シアン・ロードスター:電動化の夜明け
48Vエレクトリックモーターを搭載した初のハイブリッド・ロードスター。
「シアン」は「稲妻」を表すイタリア語だそうですが、初のハイブリッドモデル(実際にはクーペにてこのスーパーキャパシタが初採用)にふさわしいネーミングでもありますね。

Image:Lamborghini
伝統のV12サウンドと最新の電動パワーを融合させ、未来のスーパーカー像を提示した一台としてランボルギーニの歴史にその名を刻んでいます。
なお、クーペバージョンはデビュー当初の名称が「シアン」であったものの、その後ランボルギーニをフォルクスワーゲングループに組み入れたポルシェ一族の末裔にしてVWグループ元会長、フェルディナンド・ピエヒの死去に伴い、その名を「シアンFKP-37(同氏のイニシャルと誕生年)」へと改名するという、かなり特殊な背景を持っています。

-
-
ポルシェ創業者一族、フェルディナント・ピエヒ氏が亡くなる。アウディ・クワトロ、ブガッティ・シロンなどVWグループの「顔」をつくり続けた豪傑
| ここまで方針が明確で、推進力と権力を持った人物は他にいなかった | ポルシェ創業者一族にしてポルシェ創業者の孫、さらに前フォルクスワーゲン会長、フェルディナント・ピエヒが82歳にて亡くなった、との ...
続きを見る
Image:Lamborghini
-
-
【動画】63台限定のハイパーカー、ランボルギーニ・シアンFKP37が5台も一堂に会する!それぞれ個性の異なる仕様を見てきた
| ここまで仕様を考えるのにも相当に時間がかかったものと思われる | 設計技術や加工技術の新歩によっクルマの表現手法はほぼ無限大に さて、ランボルギーニ大阪さんにて開催されたワークショップツアーに参加 ...
続きを見る
なぜランボルギーニは「フューオフ」を造り続けるのか
ランボルギーニの「Few Off」モデルは「高価なコレクターズアイテム」ではなく、これらは「走る実験室」としての役割を担っています。
ここで試されたカーボン素材、空力デバイス、4輪操舵、ハイブリッド技術、さらにそのデザイン要素、その後の量産モデル(アヴェンタドールやレヴエルトなど)に確実に受け継がれており、究極のオープンエア体験を提供しながらもブランドを次の10年へと押し上げる原動力。
それこそが「Few Off Roadster」の本質というわけですね。

Image:Lamborghini
1968年「ミウラ・ロードスター」という原点
多くの人が2000年代以降の限定車に目を奪われるものの、この伝統の根源は1968年の「ミウラ・ロードスター」にあり、ベルトーネによって製作されたこの唯一無二の試作車は、当時の「スーパーカーはクーペであるべき」という常識を打ち破るもの。
現在の数百億円規模とも言われる限定車ビジネスのDNAは、この1台の挑戦から始まっていたということになりそうです。

Image:Lamborghini
-
-
世界に一台、ミウラ・ロードスターがランボルギーニ博物館にて展示開始!ボディカラーはラメ・スカイブルー、ちなみに「ラメ」はフランス語だ
| ミウラ・ロードスターは世界で最も美しいショー用モデルだとも言われている| 一時はZN75と名を変えてプロモーションに使用されたこともあったが さて、ランボルギーニは先日、「アヴェンタドールシリーズ ...
続きを見る
そのほかにはこんな「レアなオープンのランボルギーニ」も
なお、ランボルギーニはコンセプトカーとして、またはワンオフにて様々な”オープン”車両を製作しており、1996年にはカロッツェリア・ザガートによるディアブロ・ロードスター(その後マイルドなデザインへと変更されて市販される)、1996年には「ラプター」、1998年には「プレグンタ」という存在がよく知られ、さらにはV12ではないものの「コンセプトS」も比較的有名な一台ですね。

そのほか、スペインの顧客に納車されたというワンオフモデル「アヴェンタドールJ(2012年)」に・・・。
Image:Lamborghini
-
-
ランボルギーニは60年の歴史においてこんなコンセプトカーやワンオフモデルを作っている。(2)意外とディアブロベースのワンオフも多かった
| ディアブロベースだと、プレグンタ、カント、ラプターといったモデルも | 近代のランボルギーニも多数のワンオフモデルを製作している さて、ランボルギーニの60年にわたる歴史の中で登場した様々なワンオ ...
続きを見る
これもワンオフのSC20(2020年)、そして・・・。

Image:Lamborghini
-
-
ランボルギーニが「SC」シリーズ第二のワンオフモデル"SC20"発表!過去の特別モデルからデザインを継承したスピードスター
| SC18から2年、「2台目の」スクアドラ・コルセによるワンオフモデル | さて、ランボルギーニが予告通りワンオフハイパーカー、SC20を正式発表。アヴェンタドールをベースとしながらも6.5リッター ...
続きを見る
やはりワンオフのオウテンティカ(Autentica / 2023年)も。
おそらく今後も「特別な存在」としてオープンモデルがリリースされてゆくことは間違いなく、ランボルギーニの「今後」に期待したいところでもありますね。

Image:Lamborghini
-
-
その名は「無敵(Invencible)」と「本物(Autentica)」!ランボルギーニがV12エンジン搭載最後となるワンオフモデル2台を発表
| まさかランボルギーニがこんな隠し玉を用意していたとは | これでランボルギーニはついに「電動化」へと向け、コル・タウリ戦略を本格的に始動させることに さて、ランボルギーニが突如として2台のワンオフ ...
続きを見る
あわせて読みたい、ランボルギーニ関連投稿
-
-
ランボルギーニは創業当初から今までこういったスーパーカーをリリースしてきた。デザイナーごとに個性があり、そしてどんどんエクストリームに【動画】
Gravity / youtube | 現在のチーフデザイナーの代になって「ますます戦闘機」っぽいデザインに | ランボルギーニほど「筋が通った」デザインを貫くスーパーカーメーカーも珍しい さて、直近 ...
続きを見る
-
-
ランボルギーニ最速モデルは意外やレヴエルトではなかった。トラクター時代の「24km/h」から最新モデルまで、ランボルギーニの最高速はこうなっている【動画】
| ランボルギーニ最速モデルはワンオフモデルや限定モデルで占められていた | ランボルギーニの最高速は60年で「100km/h」伸びている さて、ランボルギーニといえばスーパーカーの代名詞であり、そし ...
続きを見る
-
-
ランボルギーニ最速モデルは意外やレヴエルトではなかった。トラクター時代の「24km/h」から最新モデルまで、ランボルギーニの最高速はこうなっている【動画】
| ランボルギーニ最速モデルはワンオフモデルや限定モデルで占められていた | ランボルギーニの最高速は60年で「100km/h」伸びている さて、ランボルギーニといえばスーパーカーの代名詞であり、そし ...
続きを見る
参照:Lamborghini












