| 速いとは思っていたが、まさかここまでとは |
先日、トップギアがそのテストトラックにて新型トヨタ・スープラを走行させ、フェラーリF430よりも速いタイムを記録したのは記憶に新しいところ。
そして今回は南カリフォルニアにあるバトンウィロー・レースウェイにて、エバーシヴ・モータースポーツがA90スープラを走行させていますが、そのタイム(1:58.92)はまさに驚愕としか言いようがなく、なんと日産R35 GT-R(1:56.90、ドライバーはなんとスティーブ・ミレン)とポルシェ911GT2(1:59.70、997世代)との中間。
その下にはシボレー・コルベットZ06(2:01.00)、ポルシェ911GT3(2:01.50)などが控えており、その上だとマクラーレン570S(1:56.10)やダッジ・ヴァイパーSRT-10 ACR(1:55.70)など、スーパースポーツしかいない状態です。
そしてランキングでは7位に入ることになり、ベスト10を見ても「1000万円以下のクルマはスープラのみ」。
バトンウィロー・モーターウェイのランキングはこうなっている
そしてこちらがバトンウィロー・モーターウェイのランキング。
もちろんすべてのスポーツカーがこのサーキットにアタックしたわけではないものの、その前後の顔ぶれを見ると、いかに新型スープラが速いかがわかりますね。
1.ダッジ・ヴァイパーACR・・・1:47.70 2.マクラーレン675LT・・・1:52.00 3.ポルシェ911GT3(991)・・・1:54.50 4.ダッジ・ヴァイパーSRT-10 ACR・・・1:55.70 5.マクラーレン570S・・・1:56.10 6.日産GT-R(R35)・・・1:56.90 7.トヨタGRスープラ・・・1:58.92 8.ポルシェ911GT2(997)・・・1:59.70 9.ノーブルM400・・・2:00.40 10.シボレー・コルベットZ06・・・2:01.00 11.ポルシェ911GT3(997)・・・2:01.50 12.シボレー・コルベット・グランスポーツ・・・2:02.09 13.ポルシェ911ターボ(997)・・・2:02.10 14.ホンダS2000・・・2:03.50 15.スバルWRX STI・・・2:03.80 16.ポルシェ・ケイマンS2000・・・2:05.01 17.ロータス・エヴォーラ・・・2:07.00 18.スバルWRX・・・2:09.73 19.ヒュンダイ・ジェネシスクーペ・・・2:11.61 20.マツダMX-5グランドツーリング・・・2:14.23 VIA:Fastestlaps.com |
新型スープラは基本性能とバランスが高い?
新型スープラについて、「まあ速いんだろうな」とは考えていたものの、正直「ここまで」なのは予想外。
そして、スープラ以外のメンツを見ると、スープラよりもパワフルで、スープラよりも軽いクルマ(そして高価なクルマ)ばかりとなっており、おそらくはパワーウエイトレシオだと「ベスト10の中ではもっとも不利」なのがスープラだと思われます。
つまり、パワーにおいて秀でているわけでも、重量面での優位性があるわけでもなく、こういった状況の中で優れたタイムを出しているということについてはまさに驚愕としか言いようがありません。
なお、仮にスープラが「トルクベクタリング4WD」を採用しているのであればこのタイムも納得ではありますが、スープラは「FR」であり、GT-Rのような4WDシステムも、マクラーレン570Sのような「ミドシップレイアウト」も持たないわけですね。
要はスープラにしか無い”速さに直結する”明確な要素はなく、となるとスープラが速い理由は「バランスが良い」ということになるのかも。
このあたりはスープラ開発時にもっとも注力した部分だとも考えられ、そしてそれは「確実に効果として現れている」のだと考えて良さそうですね。
新型スープラにはレーシングカーとして「GT4」が発売されることになりますが、今回の結果を見ると、スープラGT4の速さも相当なものだと思われ、かつ「もしかすると」登場するかもしれないハードコアモデルのパフォーマンスは完全にスーパーカーを脅かすレベルになるのは間違いなさそう。
新型スープラについては「しょせん、中身はBMWだしな」と言われるものの、こういった高いパフォーマンスは「BMWとの共同開発あってこそ」成し遂げられたものだと思われ、トヨタ単独であれば、ここまでのタイムが出なかったかもしれませんね(ここまで来ると、ニュルブルクリンクのタイムが気になって仕方がない)。
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VIA: Evasive Motorsports