| 論理的に考えると共同開発と考えるのが妥当 |
フルモデルチェンジ版となる新型三菱アウトランダーのプロトタイプが目撃に。
現行モデルは2012年登場なので、日本車にしてはけっこう長い間継続生産されているということになりますが、新型アウトランダーはデザイン面において現行から大きく変わることになるのかもしれません。
今回撮影されたプロトタイプを見ると、デイタイムランニングランプ/ウインカーユニットは上部に移動し、ヘッドライトはデリカD:5よろしく巨大な縦型を採用。
この大きな路線変更については、おそらく「D:5の好調」を反映したものだと考えられそうですが、これによって三菱のモデルラインアップは「他社にはないデザイン的排他性」を得ることになりそうですね。※今でも、このデリカD:5を見ると、「うおっ」と思うほど圧倒される
新型三菱アウトランダーはこう変わる
さらにはカモフラージュ越しにも三菱が推し進める「ダイナミックシールド」グリルを確認でき、しかし実際のフロントグリルは車体中央の小さなサイズであるようで、これはレクサスやBMWなどの”フロントグリルを最大化する”戦略とは相反するところ。
ただ、これについては「新型アウトランダーにはPHEVも用意されるはずなので、そもそも大きなフロントグリルが必要ない」ということ、ダイナミックシールドデザインによって「三菱らしさを強調できること」からグリル自体を大きくする必要がないのかも。
そして、ここでぼくがふと思うのは「新型日産ジューク、新型エクストレイルに似てるな」ということ。
ちなみに新型エクストレイルのプロトタイプはこんな感じですが、けっこう新型アウトランダーに似てますよね。
ただ、この類似性については「当然」と思えるところもあり、それは2016年に日産が三菱の発行済株式34%を取得し、事実上傘下に収めたため。
このときに日産がコメントしたのが、「三菱の得意とするエレクトリックは、日産の方向性ともマッチし、かつ三菱が強みを持つ4WDも日産に活かせる」。
つまり日産は三菱の資産を活かすために三菱を手に入れたということになりますが、そこから推測するに、「新型三菱アウトランダーと新型日産エクストレイルとは兄弟になるんじゃないか」。
日産はたびたび報じられる通り「お金がなく」、それは三菱も同じ。
よって、この「同じアライアンス下にある」、そして資金不足に悩む二社が同じようなクルマを個別に開発するということは考えにくく、プロトタイプ目撃時期からしても「同時開発」の可能性が大。
そしてよくよく見ると、新型アウトランダー、新型エクストレイルはその雰囲気だけではなくドアミラーも「同じ」に見え、ウインカーを内蔵する構造、ドアスキンマウントであるところも一緒。
もちろん細部を見てゆくと両者に相違はあるものの、新型エクストレイルはやや丸みを帯びたエレガント路線、新型アウトランダーは角張ったエクストリーム路線へと振り分け、この二車で他社のSUVを攻略するとも考えられます。
日産が新型ジュークにて採用した「デイタイムランニングランプ/ウインカーとヘッドライトとの位置関係」、そして三菱デリカD:5の採用する「デイタイムランニングランプ/ウインカーとヘッドライトとの位置関係」とは(デリカD:5の発表時期とアライアンス関係構築の時期から判断するに)偶然の一致だとも思われますが、その偶然が新型エクストレイル、新型アウトランダーにおいては”必然”となるのかもしれません。
VIA:Motor1