| 新型フェアレディZのパワーは十分だが、タイヤのグリップがイマイチなようだ |
新型フェアレディZの「ATとMT」対決では圧倒的にATが有利
さて、つい先日アメリカでも価格が発表された新型フェアレディZ(海の向うでは単に「Z」)。
おおよそ主要市場にて価格が発表され、今年の夏以降からの納車に向けて準備が整ったと考えられますが、今回ハガティが「新型フェアレディZ、GRスープラ、マスタング・マッハ1」という、アメリカでしのぎを削ることになりそうなライバル同士の加速競争動画を公開しています。
なお、北米では昨日が「新型フェアレディZの情報解禁日」だったようで、解禁と同時に多数の動画が公開されているようですね。
新型フェアレディZ、GRスープラ、マスタング・マッハ1のスペックはこうなっている
そこでまず各車のスペックを見てみたいと思いますが、新型フェアレディZ(パフォーマンスグレード、日本だとバージョンSTに相当)の価格は5万1015ドル、エンジンは3リッターV6ツインターボ(400HP/475Nm)、車体重量は1640kg、トランスミッションは9速AT。
GRスープラは5万6000ドル、エンジンは3リッター直6ツインターボ(382HP/499Nm)、車体重量は1520kg、トランスミッションは8速AT。
アメリカンマッスル代表、フォード・マスタング・マッハ1は5万5500ドル、エンジンは5リッターV8(480HP/569Nm)、車体重量は1750kg、トランスミッションは10速AT。
実際に走ってみたらこうなった
そして実際にこの3台がゼロヨンを走った結果ですが、スタート時からややフェアレディZが遅れ・・・。
マスタング・マッハ1とGRスープラが同じペースで加速。
車体重量やエンジン型式、過給器の有無(マスタングは自然吸気であり、GRスープラはターボ)といった差異があるものの、この二車が同じような動きを見せているのは興味深い事実です。
そのままGRスープラとマスタング・マッハ1がリードを広げ・・・。
そのままゴールへ。
結果的にマスタング・マッハ1とGRスープラは「同着」となり、両方とも0-60マイルまでの加速が3.8秒、ゼロヨンタイムは12.1秒をマークし、ソレに対して新型フェアレディZの0-60マイル加速は6秒、ゼロヨンタイムは12.3秒という数字です。
ちなみに新型フェアレディZは「Z35」ではなく「Z34」つまり先代と同じコードネームを持っており、事実上の「マイナーチェンジ」。
よって車体やサスペンション、エンジンベイなどは「ターボエンジンの高トルク」を想定して設計されたものではなく、そのぶんどこかでパワーが逃げてしまうのかもしれません。
なお、ハガティによると、「もしZがもっとグリップのいいタイヤを履いていたならば、GRスープラ、マスタング・マッハ1について行けるチャンスは十分にある」とのこと(それぞれのタイヤについては紹介されていない)。
新型フェアレディZはマニュアルとオートマチックとどっちが速い?
そしてハガティでは、非常に興味深い「マニュアル・トランスミッションとオートマチック・トランスミッション」とのフェアレディZの比較を行っていますが、サウンドについてはすでに報じられた通り、「規制に対応するため」マニュアル・トランスミッション車のほうが音量が小さくなっていることに言及。
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さらに両者にてゼロヨンを走らせるという比較も行っていて、この結果についてはAT(黄色いほう)が12.3秒、MT(赤いほう)が12.8秒という結果となっており、割と大きな差がついているということになりますね。
参考までに、ハガティは「同じ400馬力くらい」ということで12年前のアストンマーティンV8ヴァンテージ(4.7リッターV8/6速MT)を持ち出して新型フェアレディZとの加速競争を行っていますが、こちらはなかなかいい勝負を繰り広げ、アストンマーティンV8ヴァンテージが12.7秒、フェアレディZが12.8秒という「1秒差」にとどまります。
新型日産フェアレディZ、GRスープラ、フォード・マスタング・マッハ1がゼロヨンを走る動画はこちら
参照:Hagerty