
Image:国土交通省
| いままでのリーフであれば「ソフトウエア系」「制御系」に関する問題がほとんどであったが |
今回は「バッテリー」という物理的な問題である
さて、日産がさっそく新型リーフに対してリコールを実施すると発表。
対象となるのは令和7年12月1日~令和8年3月7日に製造された171台で、問題の内容としては以下の通り。
高電圧バッテリパック内のモジュールにおいて、セルに使用される電極板の製造工程が不適切なため、工程内で発生した電極板の破片が付着したものがある。
そのため、バッテリの充電の繰り返しにより、モジュール内部で短絡が発生し、バッテリ異常の警告が表示される場合があり、最悪の場合、バッテリが異常発熱し、火災に至るおそれがある。
実際に火災が1件発生
今回の問題を日産が把握したのは「市場からの情報による」、つまり消費者からの連絡経由だと考えられ、そして日本国内では2件の問題が生じており、うち1件は「火災」へと至ることに。
ここでちょっと意外なのは「日産はこれまでのリーフにて、十分な経験を積んでいること」で、にもかかわらずこういった問題が生じるところに「まだ完全にはクリアできないEVの難しさ」があるように思います。※ノウハウは蓄積されるが、ちょっとでも新しい製造方法を取り入れるとまた別のリスクが生じる
なお、この問題の対応としては以下の通りで、つまるところ「プログラムの更新ではなく、物理的にバッテリーパックあるいはモジュールを交換する」必要があるとされ、かつその対象は「全台数」。
消費者にとっても日産にとってもそうとうに大きな負担となることは間違いありませんが(もちろん消費者のコスト負担はないものの、大規模修理のためクルマを長期間預けねばならない)、「EVを発売する」ことに関し、様々なリスクが内包されることを痛感させられるリコールだと思います。

日産リーフ:主なリコール事例
参考までに、(現行モデルにかかわらず)リーフのリコールを遡ると以下の通りとなっていて、これらを見るに「ソフトウェア更新で解決するケースが多い」「バッテリーそのものより制御系トラブルが中心」ということがわかり、つまるところ今回のリコールがいかに「重い」ものであるかがわかりますね。
① ブレーキ関連(2016年・海外)
- 内容:低温時にブレーキ制御部品が凍結する可能性
- 影響:制動距離が伸びる恐れ
- 対応:ソフトウェア更新
- 約4.7万台(北米)

② 完成検査不正問題(2017〜2018年)
- 内容:無資格者による完成検査・検査手順の不備
- 対象:リーフ含む複数車種
- 影響:保安基準適合性の確認不備
- 約15万台規模(リーフ含む)
③ 電装・制御系(複数回)
- 内容:
- ECU(制御ソフト)の不具合
- 充電系統・電動ブレーキ制御の問題
- 影響:
- 警告灯点灯
- 最悪の場合、走行性能に影響

④ 小規模リコール(2022年)
- 内容:部品の不具合(例:ヒンジや構造部)
- 対象:限定的な製造ロット( 約100台規模のピンポイント対応)
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参照:国土交通省











