| トヨタはこの新型クロスオーバーに対して相当な自信を見せている |
さて、トヨタは欧州市場向けにヤリスベースの新型クロスオーバーを投入すると発表していますが、今回はそのプロトタイプと見られるスパイフォトが登場。
このクロスオーバーはジュネーブ・モーターショーにてコンセプトモデルが示される予定だったと言われるものの、コロナウイルスの影響にて発表がのびのびになっているニューモデルでもあります(GRヤリスもオーストラリアの火災にて発表が伸びたという経緯もあり、つくづくトヨタは不運に見舞われている)。
今回目撃されたプロトタイプは2種類あり、ひとつは上の画像のとおり「先代ヤリスのボディ」を身にまとったもの、もうひとつは「新型ヤリスの車体を借りたもの」。
見たところ、車高を上げただけのヤリスだが
まずは先代ヤリス風のプロトタイプですが、この角度から見るとかなり車高が上げられていることが分かります。
タイヤ外形もずいぶん大きくなっているようにも見えますね。
サイドはこんな感じ。
リアはこう。
とりたたて目新しい部分はないようです。
一方、こちらは新型ヤリスベースの試作車。
こちらもやはり車高が上げられていることがわかります。
サイドはこう。
一瞬「2ドアを4ドア風に偽装しているのか」と思ったものの、ちゃんとドアは4枚ある模様。
リアも普通のヤリスと殆ど変わらず。
新型クロスオーバー市販バージョンはどうなる?
そこで気になるのが、この新型クロスオーバーのデザインがどうなるのか。
トヨタが以前に語った内容だと、「ベースはヤリスだが、単にヤリスの車高を上げただけではなく、固有のデザインを持つことになる」。
つまり、アクアとアクア・クロスオーバーのような関係ではなく、独立した車種になるだろうということですね。
下の画像は以前にトヨタが公開したティーザー画像ですが、これを見ると、フロントやリアは「SUVっぽく」力強いデザインを持ち、ヤリスの女性的な繊細さに比較して男性的な躍動感が与えられるようにも。
おそらくはC-HRとの棲み分けもあり、ちょっとゴツめの「オフロード風味」なクルマになるんじゃないかと考えていますが、欧州ではアウディQ2、ボルボV40、ルノー・キャプチャー、プジョー2008あたりと競合することになるのかも(価格帯はそれらより低いと思われる)。
プラットフォームはヤリスと同じGA-B、エンジンもヤリスと同じ1.5リッター3気筒が積まれると見られ、開発コストとしてはさほど高くないと思われるためにトヨタとしては利益を出しやすいクルマなのかもしれません。
トヨタ自身は、このニューモデルが「欧州におけるトヨタのコンパクトカー販売において30%を占めるようになる」とも意気込みを語っていて、かなりな自信があるようですね。
そしてこのコンパクトクロスオーバーが日本に入ってくるのかどうかも注目されるところではありますが、生産が欧州だとすると日本では「輸入車」扱いとなり、入ってきたとしても価格が高くて「売りにくい」クルマになる可能性も。
加えて日本では「ライズ」が存在し、このライズの勢いを殺がないため、またライズによって販売が落ちたと言われるC-HRをこれ以上追い込まないためにも「投入はない」だろう、と考えています(つまり、もともと世界戦略車としてこのクルマが考えられたわけではない)。
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VIA:Motor1