| GRヤリスAP4を製作したのはトヨタ・ガズー・レーシング・オーストラリアのチーフ率いるプライベーター |
WRC参戦のためのホモロゲーションモデルとして発売されたGRヤリスですが、運悪く猛威をふるうこととなったコロナウイルスの影響にて、残念ながらWRC参戦の機会が失われてしまうことに。
これはコロナウイルスのパンデミックによって人材や機材の移動、開発のためのテストを行うことが難しくなったことが原因だとされています。
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トヨタがGRヤリスベースでの2021年競技参戦見送り!GRヤリスは発売前にして「活躍の場を奪われた悲運のホモロゲーションモデル」に
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ただしオーストラリア・ラリー選手権限定にて参戦の道が開かれる
しかしながら神はトヨタを見捨てなかったようで、トヨタ・ガズー・レーシング・オーストラリアのチーフを務めるニール・ベイツ氏が「オーストラリア・ラリー選手権のためだけに」GRヤリスをベースにした参戦用車両を開発して戦うことになり、自身の主宰する「ニール・ベイツ・モータースポーツ」を通じて2台の車両を製作しています。
もちろんベースは公道仕様のGRヤリスで、出場するのはアジア・パシフィック4WDカテゴリー(WRCのラリー2とR5クラスとほぼ同じレギュレーション)。
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活躍の場を奪われていたGRヤリスベースのWRカー。豪チームが独自に「GRヤリスAP-4」を開発し、トヨタに代わって参戦を果たすことに
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昨年末にこのプロジェクトが公開されたときにはまだ「設計段階」であったものの、相当にハイペースで開発が行われたものと見え、早々にマシンを完成させたうえ、今回シェイクダウンを行う様子を動画にて公開しています。
その名はGRヤリスAP4
この車両はGRヤリスAP4と命名され、もちろんトヨタ公認(トヨタも開発に参加している)。
レギュレーションに沿ってノーマルのアルミ製ドア、カーボンファイバー製ルーフは残されているものの、前後バンパー/フェンダーやボンネットなどボディパネルのほとんどが交換されているようですね。
エンジンはもちろんGRヤリスに積まれる1.6リッター3気筒ターボですが、リストリクターが装着されることで過給圧は1.5barに制限され、しかしエキゾーストマニホールド等の変更によってノーマルの273馬力を超える出力を発生する、とのこと。
内装については、当然ながらほとんどのパーツが取り外されているものの、多くのレーシングカーに見られる様々なスイッチが無いようで、カート並みにシンプルです。
トランスミッションは競技用の6速シーケンシャル、駆動輪はもちろん4輪。
サスペンションも競技用に変更され、ダンパーのトラベル量はフロント265ミリ、リア280ミリ。
その走りはやはり「生粋のラリーカー」
そしてニール・ベイツ・モータースポーツの手によってさっそくGRヤリスAP4が走行することになりますが、その走りは動画越しに見てもまさに強烈。
もうイキナリ前回で走ってブリブリとドリフト。
一歩間違えば転落しそうなシチュエーションにおいても果敢に攻めるのはさすがラリードライバー。
なお、ニール・ベイツ氏はGRヤリスについて「非常に素晴らしいクルマ」と表現し、基本設計自体がラリー用であること、そのため軽量であること、コンパクトなターボエンジンを持つことをその理由として掲げ、「これまでに製作してきたラリーカーのベース車のいずれと比較しても優れている」とコメントしており、実戦にてどれだけの戦闘力を発揮するのかが楽しみですね。
GRヤリスAP4がシェイクダウンを行う動画はこちら
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