| かねてより、トヨタはセリカ、MR2を復活させるという意向を見せている |
トヨタは総合自動車メーカーとしては他に例を見ないほどスポーツカーに注力している
さて、Toyota Times(トヨタイムズ英語版)にていくつか興味深い内容が紹介されており、ひとつは「セリカの復活(の可能性)」、もうひとつは「GRモデルに搭載されるかもしれないダイレクト・オートマチック・トランスミッション」について。
まず、セリカ復活の可能性については、対談の中で元ベストカー誌編集者である本郷氏から話題を振られ、豊田章男トヨタ自動車会長が 「ラリーイベントだから言うわけではないのですが、(デモランに招待された)カンクネンはミスター・セリカだ。セリカで4回もチャンピオンになっている。さて、なぜ私がこんなにカンクネンの名を使っているのか、皆さんも考えてみてください。わかるかな?」と答えつつ、「セリカの復活を上層部に要望しておいた」とも。
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トヨタは常々セリカを復活させたいと考えている
なお、トヨタというか豊田章男会長はずっとセリカの復活を希望しており、スープラを復活させた際には「MR2、セリカの投入」にも言及し、過去にはけっこう具体的な話が出たこともあるので、同氏は熱烈なセリカファンということになりそうですね(商標の申請も行っているが、これは発売を具体的に考えたというよりも、名称を保護するという意味合いが強かったのかもしれない)。
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加えて、セリカ復活に情熱を持つトヨタ社内の重要人物は豊田章男氏のみではなく、今年初め、やはりラリー・イベントの最中にトヨタの佐藤恒二社長も「セリカの第8世代モデルをぜひお目にかけたい」メディアに語っており、この2人がセリカに言及したということは「まずセリカの復活間違いなし」なのかもしれません。
現在トヨタはスポーツカーブランドとして「GR」を持ち、これが現在のトヨタのイメージを「信頼性は高いが、つまらないクルマを作る自動車メーカー」から「なにか面白いクルマを作る自動車メーカー」へと変革させる一つの要因となったのは間違いなく、「他のメーカーがやらないような、消費者の要望に応えてくれる、そして消費者とともにある」イメージを創出することになったのだと思われます。
GRブランドは大きな可能性を秘めている
なお、トヨタはすでにGRブランドからGR86、GRヤリス、GRカローラ、GRスープラを発売しており、そのほかにもGRセンチュリー、GRプリウス登場の可能性、さらにはGR GT3の公道走行モデル発売の可能性も考えられ、今後ますますGRブランドは活躍の場を広げる可能性があって、今回のセリカ、そして以前に話題にのぼったMR2の復活にもますます期待がかかろうというもの。
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ただ、今から(すでに開発途上であったとしても)投入するのであれば時期的に考えて「ガソリンエンジンのみで走る」というわけにはゆかず、ハイブリッドもしくはピュアエレクトリックとなる可能性が非常に高いと考えてよく、だからこそトヨタ/レクサスは「ハイブリッドやBEVに搭載するマニュアル・トランスミッション」の開発を進めているのかもしれません。
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トヨタ「ダイレクト・オートマチック・トランスミッション」とは?
そしてもう一つ話題に登ったのが「ダイレクト・オートマチック・トランスミッション(DAT)」。
トヨタは1年以上前からスポーツカー用の新しいオートマチック・トランスミッションの開発に取り組んでおり、2022年初頭には日本で開催されたトヨタ・ガズー・ラリーレーシング・チャレンジに「2ペダル」のGRヤリスが登場しています。
その後には9月に開催されたスーパー耐久シリーズのイベントにてこのトランスミッションがテストされており、トヨタとしては非常に高い熱意をもって開発に取り組んでいると考えられますが、Toyota Timesの中で豊田章男会長はこのトランスミッションを絶賛し、「(実装されれば)オートマチックの常識を覆すものになる」とつつ、しかし「まだまだ多くのハードルが残っている 」とも。
加えて「多くの人にこのクルマに乗ってもらいたい。例えば、オートマしか乗らない人がモータースポーツを楽しめる。例えば、オートマしか乗らない人がモータースポーツを楽しむことができる」と語り、DATは "Dat's Akio Toyoda!"の略でもあると冗談交じりに語っています。
豊田章男会長によれば、GRヤリス(レーシングカー)では、マニュアル・トランスミッションを用いて変速するたびに貴重な時間を失っていると述べ、しかしDATなら「シフトチェンジのタイムロスがないためにアクセル、ブレーキ、ステアリング操作に集中できると主張しており、このDATはよりスポーツカーを運転する楽しみを拡張するものだと考えていいのかもしれません。
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参照:Toyota Times