| やはり一芸に秀でた人は別方面でも豊かな才能を持つことが多いようだ |
ポルシェ側とこれだけ対等に交渉できる人もそうそういないだろう
さて、女性4人組のK-POPグループ、BLACKPINK(ブラックピンク)のジェニーとポルシェとのコラボによるタイカンSクロスツーリスモが公開。
ちなみにですが、ポルシェはタイカンについては他モデルとはまったく異なるプロモーションを用いており、「Z世代にアピールしたい」ということからスター・ウォーズ、バーチャルモデル、スニーカーブランド、ストリートアーティスト等とのコラボレーションを行っていて、今回のコラボレーションも同様の狙いがあると言えそうです。
この車両は「タイカン4Sクロスツーリスモ・フォー・ジェニー・ルビー・ジェーン(Taycan 4S Cross Turismo for Jennie Ruby Jane)」 と命名されており、製作したのはポルシェにてパーソナリゼーションを担当するエクスクルーシブ・マヌファクトゥア、そして公開された場所はそのスタジオであるソンダーバーシュ・ハウスだとアナウンスされています。
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ジェニの「夢」、「アイデア」、「ライフスタイル」を反映
このタイカン4Sクロスツーリスモ・フォー・ジェニー・ルビー・ジェーンは、ジェニの「夢」、「アイデア」、「ライフスタイル」を反映したものだそうですが、ポルシェの「ソンダーバーシュ(高度なパーソナリゼーションプログラム)」を活用した韓国向けの車両はこのタイカン4Sクロスツーリスモが初だといい、ポルシェ・コリアのホルガ・ゲアマン代表によると「ポルシェ・コリア初のソンダーバーシュ・プロジェクトを、若い女性クリエイティブリーダー、Z世代を代表する影響力のあるグローバルアイコンであるブラックピンクのジェニーと共に進めることができ、これは非常に特別な経験だった。特に彼女だけのポルシェのための情熱とアイデアに深い印象を受けた」と語り、さらには「ポルシェコリアが提供する特別なパーソナライゼーションプログラムを通じて、多様なライフスタイルを持つ多くの人々が完璧なスポーツカーに対する”夢”を実現できることを願う」とも。
このタイカン4Sクロスツーリスモ・フォー・ジェニー・ルビー・ジェーンは、アクセントにポルシェの特別塗装プログラム「ペイント・トゥ・サンプル」によって開発されたマイセンブルー(Meissenblue)が使用されていることが大きな特徴(ボディカラーはブラックメタリック)。
ジェニーによれば「自分だけのポルシェを製作するためにポルシェとコラボレーションできるということ自体が驚くべき経験でした。今回、”雲”を視覚化したデザインを誇りに思いますが、世界中のツアーに多くの時間を費やす私にとって、空と雲は何より大切な旅行仲間であり、特別な経験の象徴なのです。まさにこの点が、雲と天に特別な絆を感じ、自然をモチーフにした写真を撮る理由でもあります」とのこと。※たしかに雲をモチーフにしたネイルを施したり、雲モチーフのバッグや衣類を好むようだ
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ちなみにこの「Jennie Ruby Jane」のロゴは、ポルシェ911「カレラ」のフォントを参考にし、ジェニー自身がデザインしたものだそう。
ポルシェ・タイカン4Sクロスツーリスモ・フォー・ジェニー・ルビー・ジェーンはこんな仕様を持っている
そこでこのタイカン4Sクロスツーリスモ・フォー・ジェニー・ルビー・ジェーンの仕様を見てみると、ホイールは21インチエクスクルーシブデザイン、そしてカラーはくだんのマイセンブルー。
ブレーキキャリパーはホワイトですが、これはおそらくPSCBを採用しているがためだと思われます。
「エレクトリック(Electric)」レタリングと車両バックのモデルネームはブルー、そしてBピラーの雲ロゴには「ペイント・トゥ・サンプル(Paint to Sample)」プログラムによる特別なブルーカラーがあしらわれています。
運転席のキックプレートには「Jennie Ruby Jane」。
マットにはホワイトのレザーによる縁取りが設けられ、「PORSCHE」ロゴも。
助手席側にはジェニーのニックネームである「NiNi」。
なお、プロジェクターによって、ドアを開けると雲が路面に映し出されます。
インテリアはブラックをベースにクレヨン(シートとステッチ)そしてマイセンブルー(ドアパネルトリム、エアコン吹き出し口、カップホルダー)。
画像ではわかりにくいのですが、ヘッドレストには「雲」が再現されているといい、ジェニーの飼っているポメラニアン(クマという名前だそうだ)のための専用キャリーケースも車両に合わせて制作されたと紹介されています。
こうやって見ると、ホイールのマイセンブルーやホワイトのブレーキキャリパー、インテリアのマイセンブルーとホワイトについて、「空と雲」をイメージしているのかも。
当初は「K-POPアイドルの名を借りただけ」のプロモーションかと思ったのですが、ジェニー自身の強い嗜好が明確に反映された個体であり、素晴らしい出来を持っていると思います。
このポルシェ・タイカン4Sクロスツーリスモ・フォー・ジェニー・ルビー・ジェーンについては、ポルシェのソンダーバーシュ・ハウスに展示されたのち、ソウルで始まるブラックピンクワールドツアーにも登場することになり、直接このクルマを目にするファンも多いかもしれませんね。
ポルシェ・タイカン4Sクロスツーリスモ・フォー・ジェニー・ルビー・ジェーンについてポルシェはこう語る
ポルシェのパーソナライゼーションとクラシック部門を担当するアレクサンダー・ファービグ副社長は、「ジェニーは、自身が夢見るポルシェについて非常に具体的なイメージを持っていたので、今回のコラボレーションはこれまで以上に情熱的であり、インスピレーションが感じられる時間でした。このような特別なプロジェクトをジェニーと共に作業することになって光栄であり、彼女の創造的な希望を実現させるための過程において、興味深い挑戦を行うことができました」とコメント。
この車両を製作するにあたり、ポルシェエクスクルーシブマヌファクトゥーアのソンダーバーシュチーム、そして”スタイルポルシェ”デザイン部門のメンバーは、このタイカン4Sクロスツーリスモのディティールを決定するためにジェニーと議論を重ねたといい、スタイルポルシェのグラント・ラーソン氏は「アーティストとして、ジェニーは創造的な交流に慣れており、初めてのミーティングの時は自分のアイデアを可視化したムードボードまで準備して我々を驚かせたのです」と当時の状況を語っており、ジェニーは常人にはななかできないプレゼンを行い、ポルシェ側のスタッフをも魅了してしまったようですね。
参照:Porsche Korea