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いったい何だったんだ・・・。掃除機メーカー、ドリーミーの掲げた「2,000馬力、最高速550km/hのハイパーEV」計画が夢に終わる。1台も作らないままプロジェクト終了

掃除機メーカー「ドリーミー(Dreame)」の本気。1000馬力超のハイパーカーをCESにて発表、2026年は年初から荒れそうだ
Dreame

| 掃除機メーカーDreame(ドリーム)が自動車事業から撤退、プロジェクト精算へ |

実際のところ多くの新興ハイパーカーがこんな具合である

「0-100km/h加速わずか0.9秒」「全固体電池搭載」という異次元のスペックを掲げ、自動車業界の注目を一瞬にしてさらった掃除機メーカー「Dreame Technology(ドリーミーテクノロジー / 追覓科技)」の超高性能EVプロジェクト。

その華々しい発表からわずか1年足らずという短い期間において、同社が自動車事業からの完全撤退と関連会社「Starry Sky」の精算(清算)を進めていることが明らかになったというのが今回のニュース。

一時は1,000人規模のスタッフを抱え、高級スポーツカー業界やEV市場に激震を走らせた同社ではありますが、相次ぐレイオフを経て現在は清算手続きのためのわずかな人員を残すのみとなっています。

ここでは、一連の参入から撤退までの経緯、暴露された「ショーモデルの真相」、そして急速な事業縮小の背景にある構造的課題について振り返ってみましょう。

中国ドリーミーのハイパーカー、ネビュラ ネクスト 01 ロケットエディションのエクステリア(フロント)
中国ドリーミー傘下の「コスメラ」によるハイパーEV(フロント)
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この記事の要約

  • 事業の完全停止: 掃除機・掃除ロボット大手Dreameが自動車事業から撤退、「Starry Sky」プロジェクトを清算。
  • 誇大スペックの全貌: 「0-100km/h加速0.9秒」「エネルギー密度450Wh/kgの全固体電池」を謳うも、実態はシャーシのないリモコン模型や撮影用モデルであったことが内部暴露。
  • 組織の急速縮小: 最ピーク時に約1,000人存在した自動車部門は、わずか数十名(法務・財務・人事のみ)に激減。
  • 本業への回帰: 今後は掃除機、ロボット草刈機、電動二輪車、AIロボットの4つのコア事業へリソースを集中。
中国ドリーミーのハイパーカー、ネビュラ ネクスト 01 ロケットエディションのエクステリア(フロント)
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参入からわずか1年での急展開と事業解体

Dreameは2025年8月に自動車市場への正式参入を表明。

2026年1月のCES(Consumer Electronics Show)にてハイパーカーのコンセプトを発表し、同年4月27日にはサンフランシスコでロケット推進システムを提示した「Nebula Next 01 Jet Edition(通称:ロケットカー)」をお披露目するなど、過熱する新興EV市場で猛烈なプレゼンスを示していたことを覚えている人も多いかと思います。

しかし2026年5月以降に始まった段階的な人員削減(レイオフ)により、約1,000名存在した部門スタッフは急速に激減し、現在は清算手続き、サプライヤーへの負債処理、法人の解散手続きを進める数十名のバックオフィススタッフ(財務・法務・人事)のみが残存している、と報じられています。

中国ドリーミー傘下の「コスメラ」によるハイパーEV(ドアオープン)
Dreame

暴露された「スーパーカー」の真実:開発ではなく資金調達が目的だった?

内部関係者が中国メディアに明かした証言によると、一連のスーパーカー展示は本質的な製造や技術開発ではなく、マーケティングおよび資金調達を目的としたパフォーマンス的側面が強かったとされていて・・・。

  • CES展示車両の真相: 独自開発のシャーシすら存在せず、外部からリモートコントロールで動かす構造であったとされる。
  • ロケットカーの真相: 上海の模型制作会社から数千万円(数百万人民元)で購入したモデルに、撮影用のシャーシや推進器の演出を施したものであったとされる。

さらに、同社は製品開発のためのR&Dに投資してから資金を集めるのではなく、「先に資金調達を行ってからR&D予算を割り当てる」という逆転した運用ロジックをとっていたとも指摘されていて、大手自動車メーカーから高額な報酬や誇大された役職を提示して人材を引き抜いていたものの、焦点は実車の量産ではなく投資集めに置かれていたのでは、と見られているわけですね。

当局による規制強化と補助金流用の精査

一方、急速な失速には地元政府・規制当局による監視の強化も深く関係しているとされ、投資資金や政府助成金の使途に関する調査・介入が行われ、「助成金を自由に運用することが制限された」という事実が事業の継続を困難にした直接的な引き金となったという話もあるもよう(となると、一応ドリーミーは本気だったのかもしれない)。

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Dreame

車種概要、性能・デザイン・スペックなどの特徴、競合比較

公表されていたスペック一覧

項目Dreame「Nebula Next 01 Jet Edition」スペック(公称値)
最高出力 / 推力推進システム最大推力 100 kN
0-100 km/h 加速0.9秒
バッテリー種類硫化物系 全固体電池
エネルギー密度450 Wh/kg 以上
航続距離(CLTC)550 km 以上
特徴的な装備航空宇宙グレード技術(ロケットブースター推進)

市場における位置付けと競合との比較

新興ブランドや家電メーカーによる超ハイスペックEVの発表は、テスラの次世代「ロードスター(オプションのガススラスターによる1秒未満の加速構想)」や、Yangwang(仰望・BYD)の「U9」といったハイパーEV市場への対抗策として語られる場面が少なくはなく、しかし、既存の自動車メーカーや本格的な新興EVブランド(NIOやXPeng、GACなど)が長年のシャーシ開発や衝突安全試験、生産ラインの整備を経て量産に至るのに対し、家電業界からの異業種参入においては「コンセプトモデルの提示」と「実際の市販・量産技術」との間に巨大な隔たりが存在することを再認識させる事例となっています。

中国ドリーミー傘下の「コスメラ」によるハイパーEV(フロント)
Dreame

結論

DreameのCEOであるYu Hao(兪浩)氏は、同社が得意とするコア領域への原点回帰を決定し、同社はインキュベーション事業の大半を整理し、以下の4つのメイン事業にリソースを集中させる方針であることも発表済み。

  1. ロボット掃除機・清掃家電(Vacuum Cleaning)
  2. ロボット草刈機(Robotic Lawnmowers)
  3. 電動二輪車(Two-wheeled Electric Vehicles)
  4. 「Magic Atom」AIロボティクス("Magic Atom" Robots)

自動車事業からの撤退を経たものの、同社は引き続き株式市場への新規上場(IPO)を目指すとしており、中国における新興EVブームの熱狂、そして過剰なスペック競争に対する投資家・当局の厳しい視線が露呈した今回の撤退劇は、今後の異業種EV参入のあり方に大きな一石を投じることになりそうです。

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参照:CarNewsChina

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