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ベントレー初のEV、その名は「バーナート」?伝説のレーシングドライバーの名を冠することで「ベントレーの歴史をガソリン時代から電動化へ」橋渡しか

ベントレー・ボーイズへの敬意を示した看板

Image:Bentley

| ベントレーのこれまでの命名法則に従い「B」で始まるが |

一方で「地名」ではなく「人名」に

英国の超高級車ブランド、ベントレーが2026年に投入を予定している同社初の完全電気自動車(BEV)。

その注目のネーミングについてヒントが報じられ、最新の報道によると、ベントレーは米国特許商標庁(USPTO)に「Barnato(バーナート)」という名称を商標出願したことが明らかに。

これは、1920年代にル・マン24時間レースで3連覇を成し遂げた伝説の「ベントレー・ボーイズ」の一人、ウルフ・バーナート氏へのオマージュである可能性が極めて高く、その名称、そしてEVそのものについて考察してみたいと思います。

【この記事の要点まとめ】

まず、この新型EVは主力SUVである「ベンテイガ」よりも一回りコンパクトで、最新のEV専用プラットフォームを採用すると目されており、ベントレーの新たな時代の幕開けを象徴する一台となることが期待されています。

  • ベントレー初のEV SUVの名前が「Barnato(バーナート)」になる可能性
  • 車名は伝説のドライバー「ウルフ・バーナート」に由来
  • ポルシェ・マカンEV等と共通の「PPEプラットフォーム」を採用予定
  • 2026年の発売に向け、ベンテイガより小型でスポーティな立ち位置に
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商標「Barnato」に込められた意味

今回の商標出願は車両本体だけでなく「充電用アクセサリー」も対象として含まれており、EV向けの名称であることはほぼ確定的。

そして「バーナート」という名前はベントレーの歴史において神聖な意味を持ち・・・。

  • ウルフ・バーナートとは: 1926年から31年までベントレーの常務取締役を務め、私財を投じて経営危機を救った人物
  • レースの伝説: メルセデス・ベンツとのスピード勝負「ブルートレイン・レース」での勝利や、ル・マン3回出場・3回優勝という驚異的な記録を持つ
ベントレーが1920年代にル・マン24時間レースで活躍した際の写真

Image:Bentley

伝統を重んじるベントレーが、ブランドの「電動化という大転換期」にこの名を選ぶことは、単なる名前以上の決意の表れと言えそうですが、参考までにベントレーは「ベンテイガ」「バトゥール」「バカラル」など、最近のモデルには「B」ではじまる命名を行っており、そして今回の「バーナート」もその例に漏れないということに。

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ただし「ベンテイガ」「バトゥール」「バカラル」はいずれも「地名」という共通性を持ち、しかし「バーナート」は人名なので、これまでの命名法則によらない「新しい」ルール(あるいは例外)となるのかも。

ちなみにですが、ベントレーはCEOが交代しており、新CEOはポルシェのGT部門にて責任者を努めてきたフランク=ステファン・ヴァリザー氏。

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ベントレー、ポルシェともに現在はフォルクスワーゲングループに属しますが、親会社であるVWがこの人事を行ったということは「ベントレーに対し、ドライバーズカーを作るよう」期待しているということにほかならず、よって「新しい」ベントレーが新型車に対し「ドライバー」の命名を行ったことはごく自然な流れなのかもしれません。※この他、車名にレーシングドライバーの名を冠した例としては、やはり(現在では間接的に)VWグループに収まるブガッティが存在する

ベントレーのエンブレム(フロント)

ベントレー・ボーイズとは?

ベントレー・ボーイズ(Bentley Boys)とは、1920年代〜1930年代にかけて活躍した、イギリスの高級車メーカー ベントレー を愛し、レースで活躍した富裕層のドライバー集団のことで、主にイギリスの上流階級や実業家、貴族などで構成されており・・・。

  • 自分でベントレー車を所有
  • 自らレースに出場
  • スピードと贅沢を楽しむライフスタイル

という特徴を持っていて、いわば「金持ちレース愛好家集団」ということに。

ただ、彼らは「実際に行動した」ことでも知られており、ルマン24時間レースでは1924年〜1930年の間に5回も優勝してベントレーの名声を不動のものにするなど、ベントレーにとっては非常に「ありがたい」存在でもあったわけですね。※ベントレー・ボーイズはル・マン初開催の1923年から参戦しており、2年目で初優勝を飾っている

ベントレーが1920年代にル・マン24時間レースで優勝した際の広告

Image:Bentley

代表的な人物は以下の3名で、映画などでも「金持ちで命知らずな英国紳士たちのレーシングチーム」として取り上げられるほどその名が知られており、ベントレーが新型EVで「走り」を強調するにはこれ以上ない選択なのかもしれません。

  • ウルフ・バーナト(リーダー格)
  • ティム・バーキン(スーパーチャージャー仕様で有名)
  • グレン・キッドストン

車種概要・性能・スペックの特徴

話を新型「バーナート(仮称)」に戻すと、現在ベントレーの販売の40%以上を占める「ベンテイガ」の弟分的なポジションになると予想されており・・・。

スペック予測・注目ポイント

フォルクスワーゲングループの最新技術を惜しみなく投入し、ラグジュアリーと最新EV性能を融合させる存在になるのでは、と見られています。

項目予想仕様・特徴
プラットフォームPPE (Premium Platform Electric) ※ポルシェ・マカンEV共通
ボディスタイルコンパクト〜ミドルサイズSUV(ベンテイガより一回り小型)
航続距離600km以上(WLTPサイクル予測)
充電性能800Vシステムによる超急速充電に対応
デビュー時期2026年内を予定
ベントレーが1920年代にル・マン24時間レースで優勝した100周年を祝う記念車のダッシュボード

Image:Bentley


市場での位置付けと競合比較

ベントレー初のEVは、単に「静かなクルマ」を作るのではなく、内燃機関(W12やV8)に代わる「圧倒的なトルクと加速」を備えたスポーツSUVになると見られています。

  • ライバル車: ロールス・ロイス「スペクター」がラグジュアリークーペであるのに対し、ベントレーはより実用的でダイナミックな「ポルシェ・マカンEV」や「アウディ Q6 e-tron」の上位互換としての地位を狙う
  • ブランド戦略: ベンテイガの成功を背景に、より若く、テクノロジーに敏感な富裕層をターゲットとする戦略

結論

もし「Barnato(バーナート)」という名称が正式採用されるならば、ベントレーは過去の栄光(ヘリテージ)を背負いつつ、未来の電動化社会へと力強く漕ぎ出す存在となるであろうことが想像でき、商標出願=市販車名になるとは限らないものの、ベントレーが自社のルーツを大切にしていること、そしてこれまでにない革新的なEVを準備していることは間違いのない事実。

2026年のデビューに向け、さらなる公式発表が待たれるとともに、「変わりつつあるベントレー」にも注目が集まります。

ベントレーのキー


関連知識:なぜ「PPEプラットフォーム」が凄いのか?

ベントレーが今回採用すると噂される「PPE(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)」は、ポルシェとアウディが共同開発した高級EV専用のプラットフォーム。

  • 低重心: バッテリーを床下に最適配置し、SUVながらスポーツカーのような旋回性能を実現
  • 高速充電: 800Vの高電圧システムにより、わずか20分程度で10%から80%までの充電が可能。まさに「ラグジュアリーSUVをEV化する」ために、これ以上ない選択肢と言える

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参照:USPTO, Bentley

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