| どう見てもロールス・ロイス・カリナンを強く意識 |
ターゲットはロシアの高級官僚だとされている
さて、2018年頃には大きな話題となったロシアの高級車ブランド、アウルス(オーラス /Aurus)。
これはプーチン大統領の勅命によって立ち上げられたブランドだといい、主にはプーチン大統領はじめロシアの高官たちが使用するクルマだと言われます。
これまでにはセダンである「セナート(Senat)」が公開されていますが、今回はSUVボディを持つ「コメンダント(Komendant)」が発表されており、セナートともどもロールス・ロイスの影響を強く受けていることがわかりますね。
そもそもアウルスとは?
そこでアウルスについておさらいしてみると、上述のとおりプーチン大統領の命によって2013年にスタートしたブランドで、「Central Scientific Research Automobile and Automotive Engine Institute」なる国営機関によって運営がなされています。
ブランド名のアウルス(AURUS)とは、「AURA(オーラ)」と「AURUM(金)」とを組み合わせた造語だと紹介されており、ロシア語を採用しなかったのは「世界展開」を考えていたからなのかもしれません(2020年から世界中での販売を介すると言われていた)。
なお、今回のウクライナ侵攻によって世界展開への道が潰えたとも考えられますが、以前は用意されていた英語版ウエブサイトもいつのまにか(部分的に)消滅しているようですね。
そしてこのコメンダントのコンセプトは「どんな旅でも非の打ちどころのない快適さを提供する」というもので、ロールス・ロイス・カリナンのような大きなフロントグリルを持ち、内部は22本のスラットにて構成されています。
ボディサイズは全長5380mm、全幅2004mm、全高1820mm、ホイールベース3100mmという堂々たるもので、カリナンよりも39ミリ長い全長を持っています。
リアオーバーハングがけっこう長く、積載性を重視しているということも推測できますが、開口部は通常のミニバンやSUV同様であり、カリナンのようにレジャー目的で作られたわけではないということがわかります。
なお、ホイールは20インチから22インチまでが用意されている、とのこと。
デイタイムランニングランプは上下「ダブル」。
テールランプも「ダブル」ですね。
アウルス・コメンダントのインテリアはこんな感じ
そしてここからはアウルス・コメンダントのインテリア。
文字通りの「高級」仕様で、ナッパレザーがふんだんに用いられ、金属調のアクセント、ウッドなど税の限りが尽くされているといった感じ。
ロシアらしくフロントウインドウにはヒーター内蔵、そしてガラスはもちろん「二重」。
デジタルメータークラスター、ワイドスクリーンインフォテイメントシステム、アナログクロック、そして後席用エンターテイメントといった近頃の高級車の「お約束」も装備されています。
もちろんアンビエントライトも。
リアシートは独立型で、4ゾーンエアコン、ヒーター付/クーラー付カップホルダー、フロント/リアワイヤレススマートフォン充電器も標準装備。
功績にはヒーター、ベンチレーション、マッサージ機能、そしてワイドなセンターコンソールには、展開式のテーブルと冷蔵庫を備えた「ミニバー」も。
当然ながら購入するのは「富裕層」ということになり、そのためパーソナリゼーションプログラムも充実しているといい、オーダーメイドによるボディカラー、シルプレートの刻印、カスタム内装カラー、ヘッドレストのへ刺繍など様々な注文にも対応しているようですね。
このアウルス・コメンダントに積まれるのはハイブリッド化された4.4リッターV8ツインターボエンジン、最高出力は598馬力、最大トルクは880Nm。
トランスミッションは9速オートマチック、駆動方式はもちろん4WD(BMWのスペックに近く、なんらかの技術供与があるのかも。BMWは他企業への技術の販売に積極的である)。
車体重量は3,235kgとかなり重く、しかし0-100km/h加速は6.5秒というなかなかの数字を持っており、最高速は220km/hをマークします。
価格については3370万ルーブル(日本円で7560万円)からと伝えられており、ロールス・ロイス・カリナン(4258万円)よりもかなり高額なクルマということになりますね。
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参照:Aurus