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| 様々な自動車メーカーが「ファウンダーズエディション」を発表するものの、ここまで特別なモデルは珍しい |
この記事の要約
- 世界限定10台の超希少モデル:すでに希少な「ネヴェーラR」をさらに研ぎ澄ませた特別仕様
- 「インナーサークル」への招待状:オーナーはリマックの戦略会議やR&D、未公開製品のプレビューに参加可能
- 2,107馬力の異次元パフォーマンス:0-100km/h加速1.72秒という、物理法則を疑う圧倒的スペック
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2,107馬力の怪物に加え「秘密の招待状」が付いてくる?
クルマ好きなら誰もが一度は「自動車メーカーの開発現場の裏側を見てみたい」と願うもの。
しかし、今回発表されたリマック・ネヴェーラR「ファウンダーズ・エディション(Founder’s Edition)」はその夢を現実にするだけでなく、さらにその先へ連れて行ってくれる限定モデルだととして話題に。
わずか10名のオーナーにのみ許されるのは、単なるハイパーカーの所有ではなく、世界をリードするEV技術集団「リマック」の頭脳の一部に触れるという、かつてない体験です。
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詳細:オーナーだけが知ることを許される「リマックの核心」
この「ファウンダーズ・エディション」が通常の限定車と一線を画すのは、その付帯特典の凄まじさ。
オーナーはリマックの「インナーサークル(内部関係者)」として迎え入れられ、以下のような特権を手にします。
- 戦略会議への参加:CEOメイト・リマック氏やチームとの戦略ディスカッションへの関与
- 極秘プレビュー:一般公開前の次世代製品を誰よりも早くチェック可能
- HQへの自由なアクセス:クロアチアのブガッティ・リマック本社へアクセスできる専用カードの支給
- 世界記録の目撃者:最高速アタックなどの記録挑戦現場への特別招待
まさに「クルマを買う」という行為が「リマックの未来に投資し、共に歩む」という体験に昇華されているわけですね。
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車種概要:デザインとスペック
まず、このネヴェーラR「ファウンダーズ・エディション」のベースとなるのは、すでに世界最強クラスのEVハイパーカーである「ネヴェーラR」。
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デザインの特徴
外装はフロントフード、ルーフ、リアウィングに回路図(サーキットボード)をモチーフにしたグラフィックが施された2トーンカラー。
フロントフェンダーにはメイト・リマック氏のイニシャル「MR」を刻んだエンブレムが配されるほか、内装も左右非対称のカラーリングそしてリマックの歴史を物語る日付の刺繍など、徹底的にパーソナライズされた仕様を持っています。
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主要スペック一覧
| 項目 | スペック詳細 |
| 最高出力 | 2,107馬力 (1,571kW) |
| 0-100km/h 加速 | 1.72秒 |
| 最高速度 | 431.45km/h |
| 生産台数 | 世界限定10台(ネヴェーラR全体では40台) |
| 推定価格 | 230万ユーロ(約3.8億円)〜 ※標準モデル価格からの推測 |
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市場での位置付けと競合比較
現在、ハイパーカー市場は「ガソリンエンジンの極致」と「EVによる物理限界への挑戦」に二分されています。
- VS「BYD 仰望U9」: 中国のBYDが発表したU9は、非公式ながら最高時速496km/h超を記録したと主張。数値上の争いは激化しているものの、リマックの強みは「実際に記録を公認の場で塗り替えてきた実績」と、ポルシェやブガッティと提携する「技術的信頼性」にある
- VS「従来型ハイパーカー」: 数億円を出す層にとって、もはやスペックの差はわずかなもの。そこでリマックが提示したのが「コミュニティへの参加権」という付加価値であり、これはフェラーリの「XXプログラム」に近く、しかしよりITスタートアップ的な「開発への関与」を売りにしている点が現代的
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結論:これは「移動手段」ではなく「未来へのチケット」である
リマック・ネヴェーラR「ファウンダーズ・エディション」は間違いなく自動車史に刻まれるであろう1台だとも考えられ、3億円を優に超える価格は決して安くありませんが、世界最高のEVエンジニアたちと肩を並べ、次世代の自動車が生まれる瞬間に立ち会える価値を考えれば、選ばれし10人にとってこれほど刺激的な投資はないのかも。
リマックが描く未来の景色を特等席で見られるのはわずか「幸運な10名」のみではありますが、さすがに(あまり売れていないとされるネヴェーラRではあるが)この枠には多くの購入希望車が殺到するのかも。
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これまでの高級車は「歴史(伝統)」を売ってきたものの、しかしリマックは「未来(テクノロジーの進化)」を売るというのがこれまでの流れであり、しかし今回の特典にある「戦略会議への参加」はオーナーを単なる客ではなく、一種の共同開発者やアドバイザーとして扱うことを意味します。
これはWeb3時代におけるコミュニティ形成に近い"新しいラグジュアリーの形"と言えるかもしれず、この付加価値は「最初の購入者のみ」しか享受できるものなのか、それとも「車体に付随し次のオーナーにも引き継がれるのか」にも興味があるところですね。
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