| 細かいことは言えないけれど |
さて、3月に公式ヴィジュアルが公開された「ルイ・ヴィトン LVスクエアード コレクション(LV²)」が予定よりちょっと遅れて近日発売となる模様(予定では5月だったが、デリバリーは6/26から開始予定)。
これはルイ・ヴィトンのメンズアーティスティックディレクターであるヴァージル・アブロー、そしてア ベイシング エイプの創業者NIGO(けっこうなカーマニアでポルシェ・カレラGTなどを保有)とのコラボレーションによる秋冬プレコレクション。
なお、ルイ・ヴィトンはこういったコラボにて客層の幅を広げており、有名なのはシュプリーム(Supreme)とのコラボレーションによる一連の製品ですね。
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やはりシュプリームのパワーは絶大であったと見え、これによって今までルイ・ヴィトンとはあまり縁のなかったティーンエイジャーを取り込むことに成功しており、その後のルイ・ヴィトン各店舗は「若年層だらけ」となっています。
加えて、多くの著名人やユーチューバーがそれら製品を動画やインスタグラムに公開したことでさらに人気が拡大してしまい、現在でもかなりなプレミアがついた状態を維持している模様。
おそらくシュプリームほどの人気は出ないと思うが
なお、シュプリームは2017年に株式の半分を投資会社(カーライル・グループ)に売却しており、そこからこういったコラボが一気に加速。
それまでは「孤高のブランド」だったものの、一気にそのイメージが大衆化してしまったわけですね。
そしてルイ・ヴィトンもそれは同じで、それまでのイメージから一転し、(メンズでは)アグリーファッション的な悪目立ちする製品が大量に発売されていますが、これによって上述のような新しい顧客を獲得しているので、それはそれで良かったのかもしれません(ただ、往年のファンはこういった状況を苦々しく感じているに違いない)。
ぼく個人としては「まあ仕方がない」と考えていて、従来の顧客の老朽化と一緒にブランドが心中するわけにはゆかず、よって前に進むためには何かを切り捨てないとならない、と理解しています(ポルシェがSUVを発売したように)。
今回の”ルイ・ヴィトン LVスクエアード コレクション(LV²)”について、一部ではシュプリームを超える凄まじい人気になるんじゃないかとも言われていますが、ぼくとしては「(ア ベイシング エイプならまだしも)NIGOよりもシュプリームのほうが圧倒的に知名度が高いだろう」とも考えていて、シュプリームほど人気化しないんじゃないか(一瞬で完売するとは思う)という認識。
加えて、シュプリームとのコラボモデルは「パっと見てシュプリーム」だったものの、今回のシリーズは「それとわからない」ということもあり、やはりさほど人気化ない可能性も。
コレクションは「デカいダミエ柄」がメイン
なお、今回のコレクションについては、NIGOが影響を受けたというロンドンのモッズスタイルを「東京」というフィルターを通して表現。
ジャケット、スーツ、ハット、ストール、キャップ、デニム、シューズ、サングラス、ベルト、キーホルダー、ウォッチ、スーツケースといったラインアップにて構成されています。
バッグだとクリストファー(シュプリームとのコラボでは一番人気で、今でもとんでもない値がついている)、キャンパス・バックパック、スリングバッグ、ソフトトランク、ミニトート、財布だとブラザ、ミュルティプル、コインパース等が揃うようですね。
価格については、通常ラインの「ちょっとだけ上」で、バッグ類に関してはレザーをほぼ使用していないためか、思ったよりもずっと安いという印象です(クリストファーで363,000円、ミニトートで274,000円)。
全体的には「ダミエ」柄を採用したものが多く、とくにバッグに関しては、これまでメンズに「デカい柄」が設定されていなかっただけに(レディースでは”オンザゴー”等に巨大モノグラムが展開されていて人気だった)、なかなかいい選択なのかもしれません。
それにしても、このスーツはなかなかにクール。
ちなみに履いている靴はいわゆる「安全靴」で、1986年位にア・ストア・ロボットが安全靴のアッパー先端をカットし、中に入っている金属を磨いて売り出した製品を連想させます(当時、安全靴を買いに行って同じように加工したことを思い出した)。
なお、今回のコレクションはルイ・ヴィトン LVスクエアード コレクション(LV²)の”第一弾”だとされており、おそらくはこのまま第二弾、第三弾と続くことになりそうですね。