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| これら変更が「日本仕様」に反映されるかどうかはわからない |
マツダの屋台骨、CX-5が次世代モデルへと進化。
今回のモデルチェンジで最も注目すべきは、マツダが挑んだ「究極の二刀流」戦略で、米国での高い関税やコスト増に対し、ステアリングの縫い目(ステッチ)一つから徹底的なコストダウンを図る一方、ユーザーが最も価値を感じるインフォテインメントや居住性には惜しみない投資を行ったことが明らかに。
マツダの苦境と、それを跳ね返す「新型CX-5」の知られざる進化を見てみましょう。
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この記事のポイント
- 「見えない」コストカット:関税15%を吸収するため、ステアリングの縫製など細部を徹底見直し
- 「見える」大幅進化:マツダ史上最大15.6インチのGoogle搭載モニターを採用
- 居住性の劇的改善:全長・ホイールベースを115mm延長し、弱点だった後席と積載性を大幅強化
- 日本発売は2026年春:国内向け本格生産は2026年4月から開始予定
「ステッチ」を変えて「画面」を大きく。マツダ流・生存戦略のリアル
マツダは新型CX-5待望のフルモデルチェンジを発表し、現在は発売に向けた最終段階にありますが、今回非常に「興味深い」事実が判明しています。
マツダのCFO、ジェフリー・ガイトン氏によると、これまでマツダがこだわってきた「ステアリングの水平なステッチ」を、あえて競合他社と同じ「斜めのステッチ」に変更したとのこと。
その理由は明快で、同氏によれば「顧客はステッチの向きにコスト以上の価値を感じていないが、生産コストは確実に下がる」から。
マツダは今、米国の関税や原材料高という荒波まっただ中にあり、ここで「顧客が本当に価値を感じる部分(=画面の大きさ、使い勝手、広さ)」に資金を集中させるという、極めて合理的な選択をしています。
いったいどういうことかというと、こちらが「これまでの」ステアリングホイールのステッチで、ステッチが「>>>>」という感じて表現されていることがわかります。
このステッチにはコストがかかり、よって一般的な「並行する日本のステッチの間を縫うX字状の」ステッチへと変更するというわけですね。
参考までに、マツダは細部に至るまでこだわり抜くことでも知られていて、たとえばロードスターのシフトノブも「お金がかかるステッチ」。
パーキングブレーキレバーも同様ですね。
あえてステッチを見せているところからもマツダの意思が伝わってくるかのようですが、糸もかなり太く、この糸そのもの、そしてこれを使用する工程にもコストがかかるのかもしれません。
そして新型CX-5ではこのステッチが廃止されるということになりますが、これもマツダが取捨選択を正しく行い、「車両価格を可能な限り抑えて」よりよい製品をリリースするための判断ということに。
参考:他車種のステッチ
参考までに、他車種のステッチを見てみると、フェラーリのステッチはこんな感じで、あまり他では見ないタイプです(たぶんこれにも高いコストがかけられているはずである)。
そしてこちらはクラウンスポーツで、マツダが今回廃止する「高いステッチ」が用いられています。
このステッチのコストがどれだけ「割高」なのかはわかりませんが、常に目に入り、そして常に触れる部分でもあるので、ぼく的には「けっこう記憶に残っている」部分です(糸の太さ、ステッチの形状、革にめり込む様子など、明らかに他のクルマとは異なる品質の高さを感じる)。
そしてランクル250もまた「お金のかかるステッチ」。
もし今後、マイナーチェンジなどでこれらトヨタのステッチが「普通」になってしまったら、それは「あっ・・・」という感じで事情を察するしかないのかもしれません。
新型CX-5の全貌:スペック・特徴・競合比較
新型(3代目)CX-5に話を戻すと、マツダの「魂動デザイン」を継承しつつも、中身は完全にデジタル世代へとアップデートされ・・・。
2026年型 新型CX-5 主要スペック(国内・北米仕様予測含む)
| 項目 | 新型(2026年モデル) | 現行モデル |
| 全長 | 4,690mm (+115mm) | 4,575mm |
| 全幅 | 1,845mm | 1,845mm |
| ディスプレイ | 12.9〜15.4 / 15.6インチ | 8.8〜10.25インチ |
| OS | Google Built-in(Google搭載) | マツダコネクト(独自) |
| パワートレイン | 2.5L ガソリン / ハイブリッド | 2.0L/2.5Lガソリン/2.2Lディーゼル |
| 後席足元空間 | +64mm拡大 | - |
| 北米ベース価格 | $29,990(約450万円) | $29,050 |
ここが進化した。3つの重要ポイント
- Google Built-inの採用:スマホを繋がなくてもGoogleマップやGoogleアシスタントがネイティブ動作。次世代AI「Gemini」の搭載も予告されている
- 後席の「狭さ」を克服:ホイールベース延長により、後席ドアの開口幅が70mm拡大。ファミリー層が待ち望んでいた「広さ」を手に入れる
- 最新のEEアーキテクチャ:マツダの新しい電気・電子プラットフォーム「EEA+」を初採用。OTA(無線アップデート)により、購入後も機能が進化し続ける
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結論:マツダの意地が詰まった「等身大の傑作」
新型CX-5はへの進化はけして派手なものではありませんが、厳しい経営環境の中で「ステッチ一つ」から無駄を削ぎ落とし、その分をユーザーの利便性に充てた姿勢は、ある意味で最も誠実なモデルチェンジと言えそうです。
「狭い」「ナビが使いにくい」と言われた過去を捨て、デジタルと実用性で武装した新型CX-5。
2026年春、日本での発売時にぼくらが手にするのは、マツダの執念が生んだ「最高に賢いSUV」かもしれませんね。
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