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スポーツカーはなぜオワコンになり、なぜ一方でスーパースポーツは人気なのか?その理由を考える

2018/09/25

| スポーツカーはもはや壊滅状態 |

最近の報道でよく見られるのが「スポーツカーはその販売が壊滅状態」ということ。
ただしその内容を見てみると、スポーツカーすべてがオワコンなのではなく、むしろスーパースポーツの販売は好調なようです。
以前はスーパースポーツというとフェラーリやランボルギーニといったところが主な選択肢でしたが、今はマクラーレンがここに参入し、アストンマーティン、ポルシェもパフォーマンス的(価格的にも)にはスーパースポーツに足を踏み入れたと言って良さそう。

そのほか少量生産ながらもパガーニやケーニグセグ、そのほか新しいメーカーも誕生していますが、これらはいずれも「連続して前年を上回る好調ぶり」。

つまりブランドが増えたのに、各ブランドとも成長している(古参のフェラーリ、ランボルギーニがシェアを食われているわけではない)ということになり、つまりこれはスーパースポーツ市場そのものが活性化している、と言えますね。

スーパースポーツよりも価格帯の低い「スポーツカー」のほうが売れない現状

そう考えると「縮小」しているのはスーパースポーツではなく、その下のスポーツカーということなりますが、アウディTT、メルセデス・ベンツSLC、BMW Z4といったあたりが大きく販売を落としていると考えて良さそう。

実際のところこれらモデルの存続が危ぶまれ、ほかモデルとの併合、もしくはほかメーカーとの共同開発にてコストを削っての生き残り模索というのが現状です。

これ(スポーツカー市場の縮小)についてはいくつか理由があると思うのですが、かつてのスポーツカーの役割を、いまや他のボディ形状でも持ちうるようになった、というのがその大きな理由ではないか、とぼくは考えています。

たとえばスポーツカーのような「クーペ」スタイルは今やセダンでも再現しているモデルがあり、かつそのほうが人やモノも乗るわけですね。



そしてライトウエイトスポーツカーの持っていた俊敏性はコンパクトハッチ(ゴルフGTI、ゴルフRや、シビック・タイプR、フォーカスRS、アウディRS3、メガーヌR.S.など)のほうが優位性を発揮している状態。

そしてスポーツカーのウリのひとつである「パワー」「スピード」についても、セダンやSUVに対してスポーツカーはアッサリと負けを認めることになり、中にはアルファロメオ・ジュリアのようにスポーツカー顔負けのニュルブルクリンクにおけるラップタイムを記録するものも。

スポーツカーは「スポーツカー以外」のクルマになろうとしてきた?

スポーツカーにおけるメリットは「パワー」「スピード」のほかに「重心」「重量バランス」といったものがあるかと思いますが、現在では駆動方式(4WD、さらにはトルクベクタリング)やトラクションコントロール、アダプティブダンパーによってセダンやSUVでもスポーツカー並みに(しかもドライバーにとっては意識させないレベルで)姿勢を制御でき、スポーツカー顔負けの走りができるクルマが多数。

もちろんコンマ一秒を削るような走りだと生粋のスポーツカーに運動性で劣りはするものの、実際はサーキットを走らない人が大半で、しかも日常性を考えると、もはや「スポーツカーではないといけない理由」が現代では希薄なのだと思われます。

つまり、スポーツカーしか持ち得なかったものが、現代ではどのクルマ(セダンでも、コンパクトハッチでも、SUVでも)持ちうるようになり、スポーツカーがそれらに「代替されてしまった」ということになりそう。

かつ、スポーツカーはこういった現状の中で「いろいろな要望を満たそうと」して鈍重になってしまったものも多く、であれば加速を求める人はメルセデスAMG、ハンドリングを求める人はシビック・タイプRやメガーヌR.S.、といった感じで需要も「分化」しているのかもしれません。

つまり、近年のスポーツカーは販売を落としてきたために「スポーツカー以外になろうと」進化していて、スポーツカーは、スポーツカーをライバルとして性能向上を遂げているのではなく、サルーンやSUVをライバルとして開発されてきたのかもしれない、ということ(スポーツカーというよりは、GT的性格が強くなってきている)。

スポーツカーを求める人は、運動性能以外を求めていない

ただ、スポーツカーを好む人は、使い勝手が良かったり、快適であったり、モノや人が乗るクルマを求めていないと考えられ、求めているのは「ピュアさ」なんじゃないかと思うのですね。

だれもSUVやセダンと比肩しうる快適性や日常性をスポーツカーに求めていなくて、そんなスポーツカーよりは「快適で日常性があって」しかもパワフルなセダンやSUVのほうがいいワケで、よって「スポーツカーはオワコン」になっているんじゃないか、とも考えています(ここで需要と供給側の思惑との不一致が生じている)。

しかしながらこういった状況の中にあって面白い動きを見せているクルマが2つあるとぼくは考えています。
ひとつはポルシェ718で、もうひとつはアルピーヌA110。

ポルシェ718については、これまで「ボクスターとケイマン」であったものを、往年のレーシングカー「718」の名を冠することでイメージと機能の刷新を図ったもので、基本的にほぼ同じ構造を持つ981世代のボクスター/ケイマンに比べてぐっとスパルタンなクルマへと変身を遂げています。
ぼくは実際に981、718を自分のクルマとして乗っていますが、正直言うと「別のクルマ」。
それくらい印象が変わっており、「ポルシェは完全に718をピュアなスポーツカーだと割り切ったな」という印象を持っています。

そしてもう一台のアルピーヌA110ですが、こちらはGT的要素を排除してライトウエイトスポーツカーというベクトルに特化したクルマで、当然セダンやSUVとは比較もできない、共通性もない、代替性もない、というクルマ。

つまりスポーツカーはもともと「代替性の無い」特別なクルマであったものの、今や「代替性のあるスポーツカー(他のクルマの性能向上、スポーツカーがほかのクルマに寄っていったというふたつの理由において)」が多く、そのために存在意義を失い、結果として「他に取って代わられて」自らその生息地を狭めているように思えてならないのですね。

逆に「スーパースポーツ」はそのスタイリング、パフォーマンスとった面においても代替性がなく、そのために生息地を拡大しているのかもしれません。

よってスポーツカーが復権するには、スーパースポーツまでとは行かなくとも、「代替性のない」特徴を持つ必要があると考えていて、そこをどう製品に反映し、知らしめてゆくか、が重要な要件となるのだろう、と考えています。

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