ポルシェは先日、新型「カイエン」を発表しましたが、今回は「カイエン・ターボ」を公開。
4リッターV8ツインターボエンジンを持ち、出力は550馬力。
先代に比べると+30馬力にとどまるものの、0-100キロ加速は(スポーツクロノパッケージ装着にて)先代カイエン・ターボSにわずか0.1秒遅れとなる3.9秒、最高速度は先代カイエン・ターボSを上回る時速286キロ。
トランスミッションは8速ティプトロニック、駆動輪はもちろん4WDとなっています。
ポルシェは新型カイエン・ターボについて3つの特徴を述べており、それは「スポーツカーの正確さ」「サルーンの快適さ」「オフローダーの走破性」。
新しいエアサスペンションを装備することでこれらを実現できたと思われますが、新型エアサスは「3チャンバー+48Vシステム」を採用するフォルクスワーゲン・アウディグループの最新デバイスへと進化しています。
車高は6段階に調整でき、5つのドライブモードと組み合わせることで運動性能や乗り心地をバランスさせる、とのこと。
ルックスは「カイエンターボ」専用のバンパーによって他モデルとは大きく異るものとなっており、大きくグリルが口をあけているものの、むしろ「上品」に見えるほど。
ヘッドライトはクワッドLED、ホイールは21インチ、ホイールアーチは拡げられた上で樹脂のモールはボディカラー同色にペイントされ、ドアトリム、リアエプロン、ドアミラーアンダーもボディ同色に。
こういった細かい変更がおそらくは「高級感」を演出していると思われますが、全体的に車体をシンプルに見せ、コンセプトカーのような雰囲気すらあるように思います。
機能面ではリアアクスル・ステアリング、ダイナミック・シャシーコントロール、トルクベクタリング・プラスも装備しますが、「カイエン・ターボ」ならではの装備として「アダプティブ・ルーフスポイラー」が挙げられ、これはダウンフォースを得る他にエアブレーキとしても機能。
エアブレーキは時速250キロ以上にて作動しますが、その速度域からのブレーキングだとエアブレーキのない状態に比べて「2メートル短い距離で」停止できるようですね。
ブレーキも当然巨大なキャリパーを持ち(ホイールのクリアランスに対しギリギリ)、ローターは今回タングステンのレイヤーを採用した新しいローターを採用。
これによって耐久性や耐摩耗性が向上した、としています。
※オプションでカーボンセラミックディスクも選択できる
インテリアにおいては新型カイエン共通の「ポルシェ・アドバンスト・コクピットの採用のほか、710ワットのボーズ・プレミアム・サウンドシステム、18ウェイ電動シート、ステアリングヒーターも標準装備とアナウンスされています。
現行ポルシェ・カイエンシリーズについては、ベーシックグレードの「カイエン」、スポーティな「カイエンS」、さらにハードな「カイエンGTS」、「カイエン・ターボ」「カイエン・ターボS」、ハイブリッドモデルとしては「カイエンS Eハイブリッド」というラインアップ。
新型カイエンにおいてもおおよそ同様の構成となるはずですが、ハイブリッドモデル「パナメーラ・ターボS Eハイブリッド」がおそらく(パナメーラ同様に)モデルラインアップのトップに君臨すると思われます(最高速度300キロを超えるかもしれない)。
今回発表の新しいカイエン・ターボに関し、日本ではまだ製品ページ含めて価格の公開はなく、しかし欧州では138,850ユーロ(日本円で1765万円)からの設定で、納車は2017年末から、とアナウンスされています。