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誰も興味ないと思うが、VWが0-100km/h加速2.25秒、F1マシンよりも速い「I.D. R パイクスピーク」を発表

2018/04/23

| ル・マン、パイクスピーク両方で勝利したドライバーを起用 |

フォルクスワーゲンがアメリカで二番目に歴史の古いレース「パイクスピーク」に参戦するための車両、「VW I.D. R Pikes Peak」をフランスにて公開。
なお「パイクスピーク」は山の名称で、この山の頂上めがけてひたすらぶっ飛ばすという競技をアメリカは100年も継続。
要はそれだけ人気があり、ここで勝つことはアメリカで一気に名を売れる、ということになりそう(たとえば欧州だとル・マンで優勝すれば知名度が向上するように)。

パイクスピークはこんなレース

これまでも多くのレーシングドライバーが参戦し、WRC王者やル・マンの優勝ドライバーも勝者として名を連ねており、日本だと「モンスター田嶋」が過去に9回も優勝を記録しています(102年の歴史において9%の比率)。
スタート地点ですでに標高2,862メートル、山頂では4,301メートル。
気温や路面コンディション(当然雪もある)の変化が大きく、マシンにとってもドライバーにとっても大きな負担がかかりますが、ここで「勝てれば」耐久性の証明もできる、ということになりますね。※EVは燃調を気にしなくていいので、そのぶんはガソリンエンジンより有利かも

フォルクスワーゲンそのものは世界的に名の知れたブランドではありますが、EVのイメージは「エコ」というもので競技向きではないというものがあり、かつ「I.D.」ブランドも一般にはまだまだ認知度の低い状態。
よって、ここで一気に名を挙げて「EVでも十分に速い」こと、「その中でもI.D.は抜きん出ている」ことをアピールしたいのだと思われます。

これはポルシェが「919ハイブリッド」にてル・マンに参戦して優勝を重ねることで「ハイブリッド=スポーツ性が高く、実際に速い」というイメージを浸透させ、実際にパナメーラやカイエンにおける「トップレンジ」をハイブリッドへと置き換えた戦略とも似ていますね。

実際のところ、ほとんどの人がEVやEVレーシングカーには興味は無いようで、この手の話題は盛り上がらないばかりかスルーされることも多数(当ブログでもEV関連ネタはもっとも人気がないコンテンツのひとつ)。

↓フロントスポイラーの先端が「反って」いるのは珍しい。ほかの参戦車両のほとんどはラッセル車のようなスポイラーを持っている

VW I.D. R Pikes Peakの加速はF1マシンを超える

なおVW I.D. R Pikes Peakの0-100キロ加速は2.25秒という驚異的な数字。
出力は680馬力、重量は1100キロ。
今回パイクスピークに挑戦するドライバーはロマン・デュマ選手で、過去にもパイクスピークでの優勝経験があるうえ、ル・マンでもポルシェ919ハイブリッドを駆り優勝を果たしているので、これ以上にふさわしいドライバーもいない、と考えられます。

コクピットはご覧の通り完全なるレーシングカーなので殺風景そのもの。
ぶっとい給電ケーブルがドライバーのすぐ横を通っているのがちょっとイヤンな感じですね。

当然ながら今回のパイクスピーク参戦は「I.D.ブランド浸透のためのプロモーション」の側面が大きいと思われ、ヘッドライトは「I.D.」シリーズ一連のコンセプトカーと共通の意匠を持っており(I.D.Rでは実際には発光しないと思われる)、実際に市販されるI.D.シリーズもやはりこのヘッドライトを持つ、つ考えて良さそうです。

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