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初代アウディTTへのオマージュ。TT発売20周年記念、「Audi TT 20 years」が999台限定にて登場

2018/07/19

| 初代アウディTTへのオマージュ |

新型TTを発表したばかりのアウディですが、矢継ぎ早に限定モデルを発表。
これは「Audi TT 20 years」アニバーサリーモデルと題されたものとなり、999台のみの限定生産となっています。
ボディ形状は「ロードスター」のみで、初代TTロードスターへのオマージュということになりますが、TTロードスターの発売は2000年。
ただしモトとなるTTクーペの発売は1998年なので、やはり「TT」というくくりだと今年が20周年ということに。

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Audi TT 20 yearsの外観を見てみよう

ベースモデルは「TTロードスター」で、ボディカラーは「アローグレー」。
テールランプはマトリクスOLEDで「メタルグレー(チタンっぽい質感)」の19インチホイールを持ち、初代TTの持っていた「金属から削り出した塊感」が表現されているように思います。

フロントスプリッター、リアバンパーガーニッシュはグロスブラック。
フロントグリルは「新型TT」のもののように見えますが、前後バンパー、サイドステップは「フェイスリフト前」のSラインと同じもので、もしかするとこの限定モデル「アウディTT 20Years アニバーサリー」はフェイスリフト前のモデルをベースにしているのかもしれませんね。

トランクフード、フロントフェンダーには限定モデルであることを示すバッジつき。

テールパイプ内側は「ラッパ」形状。

Audi TT 20 yearsのインテリアを見てみよう

Audi TT 20 yearsのインテリアも、もちろん初代TTロードスターをイメージしたもの。
「モカシンブラウン」レザーが仕様されており、シートサイド、ヘッドレストには初代TTロードスターの一つの特徴であった「ベースボールステッチ(野球グローブのような縫い方)」が再現されています。

ただ、このAudi TT 20 yearsではそのステッチが「普通っぽく」アレンジされているのと、「衣類との摩擦が発生しない」位置に移動。

これについて、初代、二代目TTロードスターにて採用された「ベースボールステッチ」は摩擦に弱く、切れやすいという問題を回避しようと考えたのだと思われます(中古のアウディTTロードスターで、ベースボールステッチを持つ個体は、ステッチがよく切れている)。

ステアリングセンターパッドにもレザー。
スポークには「Audi TT 20 years」のバッジが装着されています。

まさに「上質」といった感じですね。



初代アウディTTロードスターはこんなクルマ

初代アウディTTは上述のとおり1998年発売ですが、TTロードスターの登場は2000年。
画像は市販モデルではなく1995年のコンセプトモデルですが、実際に発売されたのもこの市販モデルとほとんど一緒で、数少ない「コンセプトカー同様のルックスで登場したクルマ」のひとつ。

市販モデルの最終デザインを行ったのはペーター・シュライヤー氏率いるチームだとされますが、その原案デザインはフリーマン・トーマス氏だと言われています。

ケン・オクヤマ氏の著書「ムーンショット デザイン幸福論」によると、ケン・オクヤマ氏とフリーマン・トーマス氏はかつて(ポルシェにて)一緒に仕事をしたことがあり、両氏がポルシェに在籍していたころ、フリーマン・トーマス氏は「新しいポルシェ」としてポルシェ上層部に(後にTTとなる)自身のデザインを提案。

しかしポルシェ上層部はこれを承認せず、フリーマン・トーマス氏はその後も「個人の」プロジェクトとしてデザインを温め続け、アウディに移った際にそのデザインを提示したところ、VWアウディグループのピエヒ会長(ポルシェ一族)が一発OKしてアウディTTとして発売された、という経緯があるようですね。

その期間約15年ということになりますが、それだけ初代アウディTTは「デザイナーの魂が込められた」クルマなのだということがわかります。

たしかに今見てもまったく古さは感じさせず、愛好者が多いことも頷けますね。

 

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