| アストンマーティンが”2台の”ザガート記念モデルをペアにて19セット販売 |
アストンマーティンがザガートの100周年を祝い、「DB4 GT ザガート コンティニュエーション(DB4 GT Zagato Continuation)」と「DBS GT ザガート(DBS GT Zagato)」を”ペアで”19セットのみ発売する、と発表。
DB4GT ザガートは1959年に発表されたクルマですが、アストンマーティンは2016年12月にこれを25台のみ限定で復刻すると決定。
今回の「DB4 GT Zagato Continuation」はそれとは別に、やはり当時の「DB4 GT Zagato」を新たに復刻するもの。
一方のDBS GT Zagatoは、先日発表されたアストンマーティンの最新モデル「DBSスーパーレッジェーラ」をベースにしており、時を隔てた2車がセットになる、ということですね(ただしDB4も新規生産となるので、モデルイヤーは2019年)。ちなみに価格は2台セットで600万ポンド、つまり8億8000万円という驚愕の設定です。
なお、アストンマーティンDB4GTザガートの生産は「19台」で、今回の「19セット」はここから来ているのでしょうね。
アストンマーティンとザガートは60年近い提携関係を築いている
なお、アストンマーティンとザガートとのコラボレーションはこの1959年のアストンマーティンDB4 GTザートからスタート。
その後アストンマーティンV8ザガート(1986)、アストンマーティンDB7ザガート(2002)、アストンマーティンV12ザガート(2011)と続き、最近だと「アストンマーティン・ヴァンキッシュ」ザガートシリーズが発表済み。
なお、「2019年モデルの」アストンマーティンDB4 GTザガート・コンティニュエーションは「サーキット専用」で、これはおそらく現代の安全や騒音規制をクリアできないと思われるため。
生産は当時の技術や工具を使用しながらも現代のテクノロジーを反映させたものになるとされ、たとえば「昔ながらの方法で製造した」叩き出しのアルミパネルやチューブラーフレームを計測するのに3Dスキャン技術が使用される、といった具合。
スペックとしては6気筒エンジンから380馬力を発生し、トランスミッションは4速マニュアル。
一方のDBS GT ザガートはアストンマーティンの最新モデル「DBSスーパーレッジェーラ」をベースにしたもので、これにザガートのアイコンとも言えるダブルバブルルーフ、そして最新のデザイン言語を新解釈したグリルを用いたデザインが与えられる模様。
購入は「ペア」でなくてはならないようですが、納車はアストンマーティンDB4 GTザガート・コンティニュエーションが2019年、アストンマーティンDBS GT ザガートは2020年になる、とのこと。
なお、こういった復刻ビジネスは「希少性を損なわず(販売台数を抑えながら)」利益を伸ばす一つの方法。
現在各スーパーカーメーカーは利益を伸ばしたいものの、販売台数を増やすとブランド価値が希薄になるというジレンマを抱えていると思いますが、アストンマーティンは歴史のあるブランドで、かつレースで活躍したクルマも多いためにこういったビジネスが可能に。
逆に、レースをバックボーンに持たないランボルギーニ、歴史の浅いマクラーレンには真似できない手法であり、ブランド成立の要件の一つが「歴史」だと言われ、たとえ経営不振であっても長い歴史を持つブランドに価値が見出されるのも、こういったビジネスが可能となるからなのかもしれません。※今回の「ペア」は19セット売ると160億円くらいになる
VIA:Aston Martin