
Image:Carsensor Edge
| この「レッドブル」リバリーは(ヴァルキリー購入者の)誰にでも許される仕様ではないはずだ |
いったいいくらで販売されるのかが気になるところでもある
さて、「カーセンサー エッジにアストンマーティン ヴァリキリーの売り物が出ている」との情報提供をいただき(ありがとうございます)、さっそくサイトを見に行ってみると、そのリバリーはなんと「レッドブル仕様」。
ちなみに価格は「応談」となっていますが、ヴァルキリーのように非常に高額なクルマはショップにとっても”扱いが難しい”クルマなのかもしれませんね。
アストンマーティン ヴァルキリーとは
アストンマーティン ヴァルキリー(Aston Martin Valkyrie)は、アストンマーティンとレッドブル・レーシングの技術提携によって共同開発された究極のハイパーカー。
F1の技術を公道走行可能な車に最大限に落とし込んだモデルであり、「公道を走るF1マシン」とも呼ばれます。
発表から発売までに長い時間を要していますが、それだけ開発に難航したことが伺え、メルセデスAMG One同様、「いかにF1の技術をロードカーに落とし込むことが難しいか」がわかります。
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そしてこのヴァルキリー、裏話として(当時)レッドブルの離脱を考えていたエイドリアン・ニューウェイをチームに引き止めるために企画されたという事実があるそうですが、今回売りに出されているヴァルキリーのリバリーはなんと「レッドブル」。
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レッドブル代表「ヴァルキリーは、当時フェラーリへと移籍しようとしていた我々のデザイナーを引き止めるため、彼の要望を聞き入れて企画した。ただそれだけのためにね」
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Image:Carsensor Edge
レッドブルのロゴやマークはもちろん、Mobil1(モービル1)やORACLE(オラクル)、Pirelli(ピレリ)などのスポンサーロゴも入っており、文字通りレッドブルのF1マシンを連想させる仕上がりに。
なお、こういった「スポンサーロゴの再現」「F1マシン(あるいはレーシングカー)を連想させるリバリー」は(一般的に、フェラーリであってもポルシェであっても)購入者であれば誰でも選べるわけではなく、選ばれた購入者のうち、さらに選ばれたごく一部の上位顧客にしか許されない場合が多いと聞いており、よってこのヴァルキリーの(元)オーナーもそうとうに地位が高い顧客なのだと思われます。
アストンマーティン ヴァルキリーの主な特徴とスペック
ヴァルキリーの最も際立つ特徴は、そのパワートレインと徹底的な軽量化、そしてエアロダイナミクス。
- エンジン:
- 6.5リッター自然吸気V12エンジン(コスワース社と共同開発)
- 最高回転数: 驚異の 11,100 rpmに達し、公道車としては異例の高回転型エンジン
- エンジン単体出力: 約1,000馬力 (bhp)
- ハイブリッド・パワートレイン:
- F1マシン同様のKERS(運動エネルギー回生システム)スタイルのブーストシステムを採用したハイブリッドを採用
- システム最高出力: 圧倒的な 1,160馬力(PS)
- 最大トルク: 900 Nm
- パフォーマンス:
- 0-96 km/h加速: 2.5秒以下
- 最高速度: 330 km/h以上
- デザインと構造:
- F1の空力専門家であるエイドリアン・ニューウェイが設計に携わる
- フルカーボンファイバー製の構造が採用され、軽量化が徹底される
- コクピットはF1マシンのように乗員が足を高く持ち上げた傾斜した姿勢(V字腹筋)で乗車する設計
- リアウィンドウがなく、ドアミラーの代わりにカメラとディスプレイが使用されるなど革新的な構造が採用される
Image:Carsensor Edge
バリエーションと生産台数
ヴァルキリーは総生産275台に限定される「非常に希少性の高い」ハイパーカーでもあり、取引例が少なく、かつ取引金額が公表されることがないために相場についても知られていませんが、今回販売される個体につき、「いくらで販売されるのか」は気になるところです。
- ヴァルキリー(クーペ): 150台限定
- ヴァルキリー スパイダー(オープントップ): 85台限定
- ヴァルキリー AMR Pro(サーキット専用モデル): 40台限定
- 公道モデルよりもさらに軽量化され、エアロダイナミクスが強化されており、最高速度は400 km/hを超えるとされています。
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