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フェラーリP80/C発表!目的は「究極のパフォーマンス」、フェラーリのワンオフモデル史上もっとも長い時間をかけて作り上げた「これ以上はない」エクストリームな一台

2019/03/26

ベースはフェラーリ488GT3、タイムを出すこと以外は考えていない

フェラーリがスポーツ・プロトタイプ・コンセプトとして「P80/C」を発表。
これは顧客の要望によって作られた一台限りの完全ワンオフモデルであり、顧客とフェラーリとがガッチリとタッグを組んで作り上げた「フェラーリ史上もっともエクストリームなクルマ」、かつサーキット走行専用としてのリリースです。

なお開発スタートは2015年とされ、このP80/Cはフェラーリのワンオフ史上、もっとも開発に時間がかかったモデル、とも公表されています。

デザインはフェラーリ自社、そして330P3/P4、ディーノ206Sをイメージ

そしてフェラーリP80/Cのデザインはフラビオ・マンゾーニ氏率いるフェラーリ・スタイリングセンターの手によるものだと紹介されています。

フェラーリP80/Cのインスパイア元は、フェラーリにおいてもっともアイコニックなレーシングカーとも言える330P3/P4、そしてディーノ206S、250LM。

通常のワンオフモデルについて、そのデザインの過程においては現行フェラーリの各モデルを「再解釈」することから始まるものの、今回のP80/Cについては全く異なるアプローチを採用していて、 というのもフェラーリP80/Cはもともとロードカーとして考えられておらず、その目標は「究極のパフォーマンス」。

そこでベースに選ばれたのがフェラーリ488GTBのレーシングバージョンである488GT3ですが、ここに330P3/4や、ディーノ206Sのイメージを反映させるべくフロントグラスからサイドウインドウまでを「ラップアラウンド」デザインとしています。※通常のワンオフモデルはロードカー前提で、なんからの再現したいイメージが先にあり、そこからプロジェクトが進むものの、P80Cは”パフォーマンスありき”で、そこからデザインが考えられた

ちなみにこの「ラップアラウンド」デザインは日本限定モデル「J50」や、それ以前のワンオフモデル「458MMスペチアーレ」でも採用されていて、フェラーリはスペシャルモデルにおいて、このデザインを好んで用いるということもわかりますね。

そして、ラップアラウンドデザインよによって実現されるのが、往年のレーシングカーに採用されている「バブル形状キャノピー」っぽい印象であり、かつ「コクピットが車体中央に位置している」という視覚的効果も演出可能。

なお、エンジンフード上に用いられるシルバーのルーバーはアルミ製で、これもフェラーリ330P3、330P4をイメージしたもの。
P80/Cのボディは全てカーボンファイバーだそうですが、この部分は「あえて」アルミを使用することで「オマージュ」を捧げているということになりそうですね。

そしてヘッドライトは「レス」となり、フロントバンパー先端には2つのエアインテークが見られ、これは330P3、330P4のメイングリルの脇に見られるインテークを再現したもの。

面白いのは「テールランプ」で、これはフロントのエアインテークを同じ形状の中にランプ類を埋め込んだデザインを持っています。

なお、リアエンドは「カタマラン・スタイル」と表現されており、一般に「カタマラン」とは双胴船を指しますが、フェラーリP80/Cの場合はリアフェンダーから続く左右のテールランプ部をを称しているのかもしれません。

リアセクションは大きく作り変えられて「完全にエンジンが露出する」構造を持ち、Xボーンによる補強が入ります。

この画像を見るに、モノコックの前後上半分を切り離し、スペーフレームによる構造へと変更しているようですね。

リアディフューザーの両端には翼端が設けられ、これは488ピスタと同じ構造。
もしかするとこのP80/C開発の段階で得られたノウハウが488ピスタにもフィードバックされたのかもしれず、そうだとするとフェラーリにおけるすべての活動(モータースポーツ、市販車、ワンオフ車両製作)が密接に関わっており、会社そのものが一つの目的のために機能しているということになりそうですね。

コクピットはもちろん「サーキット仕様」。
エアコン(送風だけかもしれませんが)吹出口については、488GTBに採用されている「ルーバー」、812スーパーファストやポルトフィーノ、F8トリブートに採用される「ラウンド型」両方が混在しています。

フェラーリは(ロールスロイスやブガッティとは異なり)ワンオフモデルについて価格を公表することはなく、よってこのフェラーリP80/Cの価格も未公表。

VIA:Ferrari

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