| 調べてみたら以外な数字が出てきたぞ |
トヨタが北米市場において、「86のマニュアル・トランスミッションの販売比率は1/3」と公開。
これはCarbuzzが報じたもので、トヨタ86のMT比率は33%、カローラ全体ではなんとわずか1%(カローラスポーツだけだと15%)という数字だそう。
トヨタは86のMT比率について「非常に低い」という印象を持っているようですが、むしろぼくとしては「こんなにMTが売れているのか」と驚くことに。
というのも、以前にポルシェ911ですら「MT比率は10%しかない」とコメントしており、シボレー・コルベットだと23%。
つまりカローラスポーツのMT比率はポルシェ911よりも高く、トヨタ86のMT比率はコルベットよりも高いということになり、これは「かなり高い」とぼくは考えています。
米国市場だけ見ると、もはやMTはビジネスとして成り立たない
ちなみにポルシェは、「単純にビジネスとして見たときに、10%という数字は、それにかかるコストを正当化できるものではない」とコメント。
つまり10%の比率だと「赤字」ということになりますが、それでもスポーツカーメーカーとしては「求められる限り」「そしてブランドイメージ的に」MTを用意することが(911R発売以降に)重要だという方向へと転換していますね。
なお、トヨタでは「タコマ」と「ヤリス」のMT比率も低く、それぞれ5%くらい。
ただ、同じヤリスでも欧州だと「ほとんどMT」ということにもなりそうで、というのもドイツや英国の新車販売ではじつに80%以上がMTだから(とくに小排気量のクルマほどこの傾向が強いと聞く)。
これは「MTのほうが燃費がいい」という理由だそうですが、現在ではMTより燃費のいいATも多数存在するので、そのうちこの割合も変化することになりそうですね。
日本はMT大国だった
参考までに、日本市場だと86の60%がマニュアル・トランスミッションだとされ、これは相当に高い数字。
ホンダS660では60%、フェアレディZの45%、マツダ・ロードスターの77%、スバルBRZの74%がMTだそう(国内登録全体だと、MTは2.86%しかない)。
正直この数字はまさに「驚き」で、これだけの人がじつに「ガチャガチャやってる」ということですが、86よりもBRZのほうが14%もMT比率が高いことにもびっくりで、それだけ「BRZ乗りは硬派が多い」ということになりそうですね。
正直言うと、ぼくは「86の80%くらいがATなんじゃないか」と考えていたのですが、思ったよりもずっと多くの人が日米でMTを選んでいるという事実があり、ちょっと嬉しくなった次第です。
なお、ダイハツ・コペン、スズキ・スイフト(スイフトスポーツ含む)のMT比率は20%、アルト(アルト・ワークス含む)だと10%のみがMT、とのこと。