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ベントレーが「2035年モデル」を意識したEXP100GT発表。これが富裕層に向けた「我々が本当に作りたかったクルマ」だ

2019/07/11

| その外観、根底にある思想はまぎれもないベントレー |

ベントレーが、先日より予告していた新型コンセプトカー「EXP100GT」を公開。
ベントレーによると「未来のベントレー、具体的には2035年モデルをイメージしたピュアエレクトリック・ラグジュアリーグランツーリスモ」。

なお、2019年7月10日はベントレーの創業100周年にあたる日ですが、その記念すべき日にベントレーがその未来を公開した、ということになりますね。

スペックとしては4モーターにて1340馬力を発生。
もちろん4輪トルクベクタリングにて高い運動性能を発揮し、0-100キロ加速は2.5秒、最高速度は300km/h。

現時点でこの性能は実現できない

バッテリーについては、現在の「リチウムイオンバッテリー」の5倍の密度を持つ高性能型(種類には言及されていないものの、ソリッドステートバッテリーだと思われる)を想定しており、一回の充電あたり航続可能距離は700キロ。

現時点でこれだけのバッテリーを積むと「車体重量2.5トン」を超えそうですが、ベントレーEXP100GTでは(バッテリー性能の向上によって)「車体重量1.9トン」をターゲットに定めているようです。

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なお、急速充電器を使用することで、バッテリー容量の80%を15分でチャージできる、とのこと。

車体サイズについては「相当に」大きく、全長5,800ミリ、全幅2,400ミリ。
全長はともかく、その幅は(先代)マイバッハをも大きく超えるものですね。

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そのデザインを見ると、いかに未来と言えども「ちゃんとベントレー」。
つまりはベントレーを象徴する大きな丸いヘッドライト、そびえ立ったグリル、長いリアオーバーハングを備えている、ということになります。

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とくにこの「長いリアオーバーハング」はベントレーにとって非常に重要であり、スポーツモデルである「コンチネンタルGT」もやはり長いリアオーバーハングを持っていますね(通常、スポーツモデルは重心の観点からリアオーバーハングを切り詰める)。

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さらにはヘッドライトやグリル、そのほかのパーツにもベントレー独特の「ナーリング加工」が施されていることがわかります。

この「ナーリング」加工とは、ダイヤモンド上にギザギザにカットされた加工を指し、過去のベントレー、そして現行ベントレーにも見られる意匠(現行ベントレーでは、オプションでさらにナーリング加工されたパーツを増加させることができる)。

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ベントレーの名を冠した腕時計を製造しているブライトリングも、「ベントレーとのコラボモデル」には、通常モデルとのデザイン的差別化、ならびにベントレーらしさの表現手法としてこの「ナーリング」を取り入れていますね。

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ベントレーのデザインチームを率いるステファン・シーラフ氏いわく、「EXP100GTは、我々が未来に作りたいと考えるクルマの象徴である」と前置きし、「過去のベントレー同様、旅において乗員のエクスペリエンス、安全性を担保する」と語っています。

現在ベントレーはその方向性を「練り直して」いる途中だと思われますが、このコメントを見る限り、「高級GT」にその未来を見出しているのかも。

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ベントレーEXP100GTはAIを備える

そしてベントレーはEXP100GTに「AIを搭載した」とも説明。
これはもちろんドライバーのアシストにフル活用されることになりますが、そのドライバーが好むシートポジションに「自動的に」調整したり、ということをイメージしているようですね。

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ルーフは開放感のある「グラストップ」を採用していて、乗員が「リラックス」できるように配慮しており、ドライバーに対しては視線や血圧のモニタリングを行い、最適な運転環境を提供するとしています。

なお、シートアレンジは3種類あり、自分で運転したり、もしくは完全自動運転等のモードに合わせて自在に変更できる、とのこと。

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シートやインテリアの素材については今回アナウンスがなく、しかしベントレーは「知識層に対応するため」動物由来の素材を使用しない「ヴィーガン対応」の内装へと移行するというコメントも(前CEO時代ですが)行っており、実際に「ウッド」等の天然素材が使用されていることも確認できます。

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いずれにせよ、このベントレーEXP100GTは、19年後の「個人ではクルマを持たないことが普通になった」時代に、自分専用の車を持つという「かなりな富裕層」を対象にした超高級GTカーということになりそう。

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たしかに「合理性」よりも所有する満足や芸術性を重視したであろうことが随所から確認でき、これがプレミアムカーの生き残るひとつの道なのだろう、と思います。

VIA:Bentley

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